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    • 2023.01.12 Thursday
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    終わりなき叫び

    5
    JUGEMテーマ:洋画
     
    終わりなき叫び

    「終わりなき叫び」
    原題:un homme qui crie
    監督:マハマト=サレ・ハルーン
    2010年   フランス=ベルギー=チャド映画   92分
    キャスト:ユースフ・ジャオロ
         ディオク・コマ
         エミール・アボソロ・ムボ

    高級ホテルのプールの監視員をしているアダンは、かつて水泳の
    アフリカチャンピオンだった。しかし、オーナーから、今の仕事を
    息子アブデルに譲るように指示されてしまう。一方内戦中のチャド
    では、彼に地区長が寄付金を出すか息子を入隊させるか迫るの
    だった。

    終わりなき叫び

    オープニング。今時の青年という感じのアブデルと共にプールの
    監視員をしている父アダンの楽しそうな姿が映ります。アブデルの
    軽い感じ、甘えた感じとかつて水泳のアフリカチャンピオンだったアダン
    の実直な印象が真反対の雰囲気です。それでも親子は潜水時間を
    競い合うなど仲睦まじく働いているのです。
    国内では、国軍と反乱軍の戦いが激しさを増していくチャドで、2人は
    どこにでもいる普通の親子として毎日仕事をし、息子が朝帰りすること
    に父は口には出さないけれど、不満だったりします。
    ところがホテルのオーナーが変わり、アダンはリストラされ、門番の職
    につき、アブデルが一人監視員をすることになるのです。楽しそうに
    プールで働くアブデルをこっそりのぞくアダンが映ります。そこには
    彼がかつて水泳選手だったこと、そして息子の泳ぎは自分が教えたこと
    というプライドが、老いによって崩れ去っていく音が聞こえるようです。
    そんなアダンの心の動きを、時折空を飛びかう戦闘機の音やラジオから
    流れる戦況のニュースを流しながら、丁寧に描いていきます。

    終わりなき叫び

    そしてアダンは地区長から、戦争寄付をするように迫られるのですが、彼には
    そんなお金はない。すると地区長は、自分の息子は入隊させたと話すのです。
    つまり寄付金が払えなければ、息子を入隊させろ、というわけです。アダンは
    アブデルが入隊すれば、自分が監視員の職に復帰できるし、今の戦況なら
    別に危険なようでもないと考え、独断で息子の入隊を決めます。ある朝突然
    召集されていくアブデル。彼が「パパ」と叫び続ける声が響き渡るのです。
    チャドという国には全く予備知識がなく、ウィキで調べましたが、イスラム教徒の
    数は少数のようです。それでいて女性の地位が全く低い状態である印象を受け
    ます。映画の中でも働いているのはほとんど男性だし、物事の決定権も男性
    にあるようです。
    さて無理やり戦争に行かされたアブデルを訪ねて、ジェネバという恋人がやって
    来ます。それも身重なのです。

    終わりなき叫び

    彼女は歌手であり、彼女の歌う歌がとても物悲しく感じられるのは、なぜで
    しょうか。
    夜間外出出禁止令を無視し、国軍に止められるアダン。彼がアブデルに
    対して行った行為への大きな後悔の念は、ただ一人でアブデルが駐屯する
    アベシェへと彼を向かわせます。かつてアブデルと一緒に乗って走った
    サイドカー付きのバイクで道なき砂漠の中を延々とアダンは走り続けます。

    終わりなき叫び

    この姿はなんのBGMもなく、たちのぼる砂煙だけが、過酷さを伝えていきます。
    そしてアダンのアブデルへの強い愛情も感じ取れるのです。
    さらに全てを知っていたアブデルが差し出した手をそっと握る父アダン。激しい
    戦闘シーンやたくさんのセリフはないけれど、彼らの苦しみと悲しみが強く伝わる
    映画でした。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆☆


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    なんて穏やかな日なのでしょう。

    バイオハザード5 リトリビューション

    4
     
    バイオハザード5

    「バイオハザード5 リトリビューション」
    原題:resident evil :retribution
    監督:ポール・W・S・アンダーソン
    2012年   アメリカ映画   96分
    キャスト:ミラ・ジョヴォヴィッチ
         ミシェル・ロドリゲス
         アリアーナ・エンジニア
         ケビン・デュランド
         シエンナ・ギロリー

    アルカディア号の甲板で、かつてアリスの救出にかかわったジル率いる
    アンブレラ社の戦闘機に襲われたアリスは、海中へと転落する。そして
    彼女は再びアンブレラ社の囚われの身となるが、何者かによって、脱出
    させられ、アンブレラ社の放つ追手から逃げ始めるのだった。

    バイオハザード5

    何やかやで5作目のこのシリーズは、前作のラスト直後からスローで巻き戻し
    をするシーンから始まります。とりあえずアリスは海中へ落下し、意識を失い
    ます。
    そしてなぜか金髪のアリスは、夫と耳の不自由な娘ベッキーと幸せに暮らす
    家庭の主婦として目覚めるのです。あれ?この夫は1でカルロス役を演じて
    いたなあ。

    バイオハザード5

    そして突然アンデッドの襲撃に遭い、夫は噛まれ、アリスとベッキーは命
    からがら逃げ出すのです。そこを通りかかった車の中にいたのは、これまた
    1でレインを演じたミシェル・ロドリゲスです。この人、明らかにクローンだな。
    彼女の車でアンデッドから必死で逃走するも、ダンプと衝突し、再び意識を
    失ったアリスは、次に目覚めると、恒例の布きれ1枚状態です。これがないと
    この映画の面白さは半減します!?
    そこでアリスに大音量の拷問を加えるのが、あら?胸にクモのバッチをつけた
    ジルじゃありませんか。

    バイオハザード5

    確か、ジルはアリスの味方だったはず。このクモのバッチをつけていたクレア
    が4の冒頭でアリスを攻撃したのと同様に、このバッチによって洗脳されるよう
    です。そして突然のハッキングによりアリスは、今回もこの建物から脱出します。
    この拷問シーンは極めて短く、あれよあれよという間にアリスは、東京、渋谷の
    町へと出て行きます。あれ〜、また中島美嘉だわ。そばに来るなよ!うわ、来た!
    いつもの妖怪メイクではない、すっぴんに近い中島美嘉が人を襲うのは4の始まり
    と同じですね。そうか、今までのおさらい映画なのか。
    ところが諸悪の根源だったウェスカーが既にアンブレラ社とは離れており、彼も
    含めて人類対レッドクイーンの戦いに発展していることがわかるのです。
    今回の初登場は、ウェスカーの部下、エイダです。

    バイオハザード5

    極寒のロシアでこの衣装でずっと行動します、寒くないのかな。
    ストーリーは敵を倒すと、次のステージに移動、というようなゲーム感覚の
    展開なので、何も考えずに目の前に出てくる映像をただただ見ていました。
    クリーチャーはリッカーや処刑マジニで、3Dで見たら、きっと迫力があったと思います。
    派手なカーチェイスやロケット砲の爆破シーン、そしてこれまたお決まりの挌闘
    シーンとポイントは押さえてあり、娯楽映画としてはまあまあ面白いんじゃないかな。
    でもかなり飽きてきましたね。やはり1,2までがよかったのではないでしょうか。
    終末の幕開けということはまだ続くということですね。
    アンデッドの動きがどんどん速くなっています。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆
    グロ星
    ハラハラ星  ☆
    エロエロ星
    ダルダル星




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    今日も明日も医者通い。病院は疲れます。

    エデン

    4
     
    エデン

    「エデン」
    原題:Eden
    監督:ミーガン・グリフィス
    2012年   アメリカ映画   98分
    キャスト:ジェイミー・チャン
         マット・オリアリー

    1994年、ミューメキシコ州に住むヒョンジェは、バーで知り合った
    男にだまされ、拉致されてします。彼女はラスベカスの売春組織で
    働かされ始めるが、その知恵を駆使して、組織の中へ入り込んでいく。

    とてもよくある人身売買の話ですが、緊張感とか売られた少女の背景
    などがほとんど伝わらず、緊張感も悲哀も感じられません。
    based a true story
    こういう事件を題材にした映画はいくつも見たなあ。
    「エデン」というのは、1994年4月にバーで出会った男にだまされて、
    売春組織に売り飛ばされた韓国系アメリカ人ヒョンジェの源氏名です。
    予告編でこの映画のハイライトシーンは全て映されてしまっており、他の
    どうでもいい少女たちの日常風景がダラダラと流されます。
    砂漠に転がる発信機をつけた少女の遺体を見つけた保安官と土地の所有者
    の男が、いかにも悪徳保安官といったいでたちのボブに、バンバンと射殺
    され、とってもわかりやすい悪の構図です。
    ついでに監禁した少女達をまとめるボーンという男はジャンキーで、かなり
    使えない奴です。さらに少女たちの仕事風景も、とてもソフトに描かれており、
    肝心なシーンは一切映りません。
    その上、ストーリーはかなり散漫で、ヒョンジェが仲良しだったプリシラが
    突然姿を消し、実は彼女は妊娠していて...とか、ヒョンジェのブレスレットを
    身につけているスペトラーナが重用される理由、彼女がここへ連れて来られた
    理由などただただ食いつきそうな題材を提供しながら、何を訴えたいのか
    的が絞りこまれていません。
    ラストなどはあり得ないほどあっけない展開です。
    ジャケットの説明にあるようにエデンが必死で地位を築いたわけでもなく、
    たまたま幸運が重なっただけのことのように思えました。
    あ〜だるかった。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆
    グロ星
    ハラハラ星
    エロエロ星
    ダルダル星  ☆☆☆



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    朝から病院をはしご。何であんなに待つんだろう。

    スノータウン

    4
     
    スノータウン

    「スノータウン」
    原題:snowtown/the snowtown murders
    監督:ジャティン・カーゼル
    2011年   オーストラリア映画   120分
    キャスト:ルーカス・ピッタウェイ
         ダニエル・ヘンシュオール
         ルイーズ・ハリス

    オーストラリア南部の田舎町に住む16歳のジェイミーは、定職のない
    母親や兄弟と共に貧しい暮らしを余儀なくされている。彼は隣人に性的
    暴行を受けても抵抗できなかったが、ジョンという母親の新しい恋人は、
    そんな彼に仕返しをすることを教え、彼は次第にジョンに心を許していく
    のだが...。

    スノータウン

    1995年から99年に起きた「The snowtown murders」と呼ばれる
    男女12人猟奇殺人事件を描いた作品です。この事件が猟奇的なのは
    被害者が子供や障がい者を含めた貧困層など社会的弱者であり、彼らを
    拷問したうえで殺害、さらにその一部をドラム缶に集めていたということです。

    スノータウン

    映画はジェイミーと弟2人が隣人に預けられるシーンから始まります。しかし
    この映画では全編にわたって正面からその現場を映すことはほとんどなく、
    冒頭のシーンも少年たちを下着姿にして写真を撮り、少し経てデブ男の裸
    が映るというふうに、観客にそこで起きたことを想像させるものになっています。
    しかしながら、そこで何が起きたかは全て理解でき、不快感は高まります。

    スノータウン

    さて、この虐待に気づいた隣人たちの連絡で、母エリザベスは、警察に通報
    しますが、その男は翌朝には保釈されてしまいます。そこで住民たちが近所
    に住む変態の野放しについて話し合いをするのです。そこにいるのは、ジャンキー
    やゲイ、定職のない人など社会の底辺にうごめく人たちばかりです。

    スノータウン

    しかしその中でジョンという男が、この問題は自分たちで解決すべきだ、と
    主張します。彼はすぐにエリザベスの恋人となり、ジェレミーの家庭に入り込んで
    来るのです。いつも不機嫌そうな顔で煙草ばかり吸っているエリザベスと彼を
    虐待する兄、幼すぎる弟たちに囲まれ、ジェレミーの身の置き所はどこにも
    なかった。そんな彼を一人前の人間として扱ってくれたジョンに、ジェレミーは
    次第に尊敬に近い感情を持ち始めます。ジェレミー役の少年の表情のない演技が
    寒々とした映像と重なって、彼の心の苦しみを訴えます。
    しかしジョンは、実はとてつもなく冷酷で残忍な人間であり、
    「クズは死んで当然。消えても誰も気にしない。」
    と言ってのけます。映画の中で鹿(本物かどうかわかりません)をさばくシーンや
    犬の虐待シーン(これは犬の悲鳴と音だけ)があり、本国では退場者が相次いだ
    そうです。

    スノータウン

    ジョンが卑劣であるのは、ある殺人において、わざわざジェレミーに現場を見せ、
    首を締めながらすんでのところで緩めるという行為をを繰り返し、
    「殺さないでくれ」という気持ちから「もう殺してくれ」という気持ちに変わるほどの
    状況を見せつけるところにも伺えます。そこで彼は殺人の共犯になるわけです。
    その後、通りに出ると、向かい側では、少女たちが楽しそうに遊んでいる。しかし
    もう彼はそんな世界へは戻れないことを実感します。彼の頬を伝わる涙はこの
    映画で何度見たことでしょうか。
    見終わって心が重く苦しくなるだけの映画でした。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆
    グロ星
    ハラハラ星
    エロエロ星
    ダルダル星



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    日差しは暖かかくなってきたけど、気温は低い。

    善き人

    4
    JUGEMテーマ:洋画

    善き人

    「善き人」
    原題:good
    監督:ヴィンセンテ・アモリン
    2008年   ドイツ=フランス映画   96分
    キャスト:ヴィゴ・モーテンセン
         ジェイソン・アイザックス
         ジョディ・ウィッテカー

    ヒトラー率いるナチス党が全盛の1930年代のドイツ。大学教授の
    ジョンが書いた小説がヒトラーの目に留まる。それまで普通の善良な
    市民にすぎなかった彼が、ナチス党に重用され始めると、彼の生活は
    一変するのだった。

    善き人

    主役の大学教授ジョン・ハルダー役は「イースタン・プロミス」(2007)の
    ヴィゴ・モーテンセンです。映画内では物静かでまじめな学者を演じて
    いますが、1カットだけ彼の裸の上半身が見られ、鍛え抜かれた腹筋を
    バッチリ見ることができます。あんな教授はいないよな。
    1937年4月、ジョンは突然ナチス党総督府へ呼び出されるのです。それは
    自らが執筆した小説にヒトラーが関心を抱き、「安楽死」についての論文を
    書くように依頼されることでした。
    それまでの彼は、大学で文学を教える傍ら、認知症の母の世話と神経症を
    病み、家事を放棄してひたすらピアノを弾く妻、そして2人の子供の育児と
    全てを引き受けるきわめてお人好しの男だったのです。そして彼の親友で
    ユダヤ人のモーリスは、第一次世界大戦で共に戦った仲であり、ジョンの
    心の悩みを唯一受け止めてくれる人間でした。ジョンは学問にまで制限を
    かけるナチス党に反発を抱き、入党を勧める大学の話を固辞してきたのです。
    この時代、入党しなければ、出世どころかその職さえ失う状況でした。
    ところが彼の書いた小説が、たまたまヒトラーに目に留まるのです。そして
    彼には「安楽死」についての論文を書くよう様々な方面から働きかけがあり、
    純粋に「文学」「大学教授」の立場から論文を書き、それはナチス党から絶賛
    されます。ジョンは本当に「善い人」だったのですね。「安楽死」という論文が
    学問的裏付けとなって「強制収容所」につながることなど一切念頭になかった
    のです。
    彼が時折マーラーの曲の幻聴に悩まされた時も、親友モーリスが的確な
    アドバイスをしてくれました。モーリスは精神分析医だったのです。さらに
    ジョンが教え子アンと不倫関係となり、家を出た時も、モーリスは笑って
    受け留めてくれました、しかし、彼はユダヤ人で、ジョンが入党したことを
    知ると彼から離れて行くのです。

    善き人

    モーリスの家のドアに落書きされた言葉や、黄色い星のマークは、次第に
    抑圧されていくユダヤ人の悲しい現実を見せつけます。
    それでも「善き人」であったジョンは、モーリスを助けたかったのです。彼から
    頼まれたパリ行きの切符を買おうとするも、ナチスの軍人に呼び止められると、
    行き先を変更してしまう。

    善き人

    優しい心と自分を主張できない優柔不断さは紙一重でしょうか。但しこの時代に
    自分の主張を押し通すことは、身の破滅をも意味していましたよね。
    一方、自分の欲しい物は隠すことなく主張して手に入れるアンの姿が対照的に
    映ります。

    善き人

    自らの論文に基づいて作られた精神病院の姿を見、救えたはずのモーリスの
    変わり果てた姿を見、視察に訪れたユダヤ人収容所の様子を見て、茫然と
    立ち尽くすジョンの姿が印象的でした。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆


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    今日は花粉も飛んでいるのかしら。

    タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら

    4
    JUGEMテーマ:Horror
     
    タッカーとデイル

    「タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら」
    原題:Tucker and Dale vs Evil
    監督:イーライ・クレイグ
    2010年   カナダ映画   88分   R15+
    キャスト:アラン・デュディック
         タイラー・ラビーン
         カトリーナ・ボウデン

    念願の別荘を手に入れてタッカーとデイルは、親友同士。休暇を
    利用してその別荘へ向かう。同じ頃、そこへキャンプにやって来た
    大学生グループが、なぜか彼らを殺人鬼と勘違いしたことから、
    事態はどんどん悪い方向へ向っていくのだった。

    タッカーとデイル

    冒頭のP.O.V映像は思わず、違う映画の予告編かと思ってしまう
    ほど雰囲気が違います。「REC」だな。
    さて、3日前、ウエストバージニア州アパラチア山脈へキャンプに
    向かうチャド、アリソン達9人の大学生の車が映ります。例のごとく
    アホ全開の会話です。と、1台のボロくてノロい車を追い越すと、その
    中には無気味な2人の男が乗っているのです。この2人がタッカーと
    デイルという全く女っ気のない田舎者で、夢に見ていた別荘をやっと
    購入し、そこへ向かう途中なのです。心はウキウキ。でも立ち寄った
    ガソリンスタンドで女子に声をかけても、人とうまく話せないデイルは
    ものすごく怖い存在に思われてしまいます。確かにあのルックスで
    強さを誇示するために大きな鎌を持って近づけば怖いわ。既に勘違い
    の連続が開始されました。でもバカバカしすぎないので、飽きることは
    ありません。
    そして夜釣りを楽しむ2人に驚いたアリソンが湖に転落し、溺れてしまう。
    その彼女を助けに行ったのに、なぜかタッカー達は大学生から、彼女を
    連れ去った殺人鬼、と思われてしまうのです。まあ、わからないでもない
    けれど。ここは恒例の全裸水浴シーンが見られるかと思いきや、ひとりの
    バストが遠目に見られたぐらいですねえ。
    「山に住む殺人鬼」=「クライモリ」
    「実は20年前にここでは大虐殺があったんだ。」
    チャドがこんな話をするからビビりまくる学生たち。
    一方、2人は大喜びだけれど、実はボロボロの別荘は手入れがものすごく
    必要なんです。で、タッカーは、チェーンソーで木を切り始めると、そこには
    蜂の巣があり、蜂の襲撃を逃れるために、チェーンソーを持って走り始め
    ます。
    「殺人鬼が襲ってきた!」
    逃げ惑う大学生。「悪魔のいけにえ」だな。
    逃げながら自ら木に体を突き刺してしまう者や、ウッドチップを作っている
    タッカーに襲いかかろうとして、その機械に飛び込んでしまう者。

    タッカーとデイル

    「自殺志願者の集団だ。」
    今度はタッカー達が勘違いするのです。この辺りもテンポよく描かれ、
    結構グロいけれど楽しく見られます。第一、大学生が名前を覚える間も
    なく死んでいくので、何の思い入れもないのです。それに2人のアホさも
    いいころあいで抑えてあるので、呆れることもありません。
    別荘の中では何度も気を失うアリソンとゲームに興じるデイル。
    外では何とか助けを求めようとする大学生が、保安官を連れてくるのですが、
    これまたあえなく撃沈です。

    タッカーとデイル

    タッカーとデイルには罪はないのです。すべて不運なのです。
    とにかく誤解から始まったからと、大学で心理学を学ぶアリソンが、チャドと
    デイルの話し合いの場を設定するのですが、これまた大笑いのシーンです。

    タッカーとデイル

    全て心理学の本の通りに進めるアリソンとそれに大して全くかみ合わない
    2人の話、さらに外で見ている女子学生クロエが
    「あれはストックホルム症候群なのよ。」
    とまで言い始める始末。
    終盤のたたみかけるようなグロシーンとそれでも揺るぐことのないタッカーと
    デイルの友情。ラストはハッピーな気分で終われました。たまにはこんな話も
    いいんじゃない?

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆☆
    グロ星    ☆☆
    ゾクゾク星  ☆
    エロエロ星
    ダルダル星



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    今日は歩きすぎの筋肉痛。

    孤島の王

    4
     
    孤島の王

    「孤島の王」
    原題:kongen av bastoy
    監督:マリウス・ホルスト
    2010年   ノルウェー=ポーランド=フランス=スウェーデン映画
            117分   PG-12
    キャスト:ステラン・スカルスガルド
         クリストッフェル・ヨーネル
         ベンヤミン・ヘールスター
         トロン・テンセン

    1915年、ノルウェーの孤島にある少年矯正施設へエーリングとイーヴァルが
    収容される。そこでは過去の罪を捨て、人間としての再生を教育することが
    謳われていたが、実際には非人道的な行いが起きているのだった。

    孤島の王

    冒頭、そしてラストに流れる銛を撃たれても丸1日生き続ける鯨の話は
    オーラブ、エーリングのどちらかを象徴しているのでしょうか。いや、それは
    誰でもない、いつの時代にも存在する権力を持つ者と、その権力に立ち向かい
    傷つきながらも抵抗を続ける人々のことを言っているのかもしれません。
    1900年から1953年まで、ノルウェー、バストイ島に実際に存在した少年矯正施設
    では、院長の厳しい指導の元、問題少年たちが日々、過酷な労働と粗末な食事、
    そして凍てつくような寒さに耐えていたのです。
    院長役は「ドラゴンタトゥーの女」(2011)のステラン・スカルスガルド。

    孤島の王

    キリスト教の教えに従って、いかにも正しそうな言葉を発しますが、それが実は
    表面的なものであることは次第に分かって来ます。そして入所時から反抗的な
    態度を取り続けるエーリングと、退所を間近に控えるオーラブの姿が対照的に
    映しだされます。脱出不能と聞かされているこの島から、ボートで逃走を図り、
    すぐに捕まってしまうエーリング。彼はそれでも毎日この島からの逃走を考え
    続けます。一方のオーラブは、6年の間、この島の生活を送り、やっと退所が
    認められる。とにかく同じ寮のエーリングにはそれまでは何もしないでいてほしい
    と考えるのです。2人の姿が交互に映り、極めて優等生のオーラブに対し、院長が
    信頼を寄せているかのような言葉をかけます。大人はそんなにきれいじゃない。
    そしてエーリングと共に島へ収容されたイーヴァルへのブローテン寮長のある行為
    から、少年たちの中にくすぶり続けた不満が少しずつ表面に出始めるのです。


    孤島の王

    それはまるで布団の中でくすぶっていたタバコの火のようです。いやそのたとえは
    おかしい。低温やけどのような感じです。
    とにかく寒い景色が続きます。少年たちの宿舎内での吐く息は真白で、外は、雪か
    寒風が吹き荒れています。
    エーリング役のベンヤミン・ヘールスターは以前に見た映画で、11歳くらいの少年役
    をしていたと思うのですが、題名が思い出せません。

    孤島の王

    オーラブ役のトロン・ニルセンは、1年をかけたオーディションを経て選ばれたそうで
    これが映画デビュー作になります。しかし彼の表情の豊かさは見事です。

    孤島の王

    それと北欧特有の色白で端正な顔立ちも魅力的です。
    少年たちの罪状は一切わかりません。ただ、エーリングに対し、院長の妻がかなり
    恐怖を抱いていたことや、寮長が
    「また人を殺すのか!」
    と言い放ったことから、相当な犯罪を犯していたと思われます。それでもこの孤島の
    中で彼は、人間とのつながりを見つけて行きました。
    その逆に、最も正しいと考えられていた人物が実は最も狡猾であったことに愕然と
    します。自分が人間を矯正しているということへの驕りは、相手からの憎しみを
    受けることにもつながる恐ろしさを感じます。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆☆



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    今からタイガーとやらに行ってみる。

    HICK ルリ13歳の旅

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    JUGEMテーマ:洋画
     
    HICK

    「HICK ルリ13歳の旅」
    原題:hick
    監督:デリック・マルティーニ
    2011年   アメリカ映画   95分   PG-12
    キャスト:クロエ・グレース・モレッツ
         エディ・レッドメイン
         ロリー・カルキン
         ジュリエット・ルイス
         ブレイク・ライブリー

    ネブラスカ州の田舎町に住むルリは13才。母親は男と家出し、
    飲んだくれの父親も彼女を置いて家を出てしまう。ルリは、テレビで
    目にしたラスベガスに夢を抱いて、ヒッチハイクを始めるのだった。

    HICK

    hick=田舎者、うぶな人
    クロエ・グレース・モレッツが小生意気でありながら、時折見せる
    子供らしい笑顔と背伸びしたくてたまらない田舎娘を好演して
    います。彼女の母タミー役は「デュー・デート」(2010)のジュリエット・ルイス。
    のどかな田園風景と軽やかなBGMにのって、おそらくはこの田舎娘が
    笑いあり、涙あり、時に危険な目に遭いながら、珍道中を繰り広げて
    いく心温まるストーリーかと思っていたら大間違いです。
    ネブラスカ州パルミクという農村に住むルリは、13歳の誕生日に
    母親から拳銃をプレゼントされるという、まあすんごい家庭に生まれた
    わけです。

    HICK

    父親は飲んだくれのろくでなしという有様。
    「お前は変わらないでくれ」
    なんて言いながら、妻が男と家出すると、自分も娘を置いて家を後にする
    きわめてオツムの弱い父なのです。友達もいない、家族もいなくなった、
    こんな田舎暮らしなんかまっぴらごめん!とばかりにルリは、たまたま
    テレビのCMで見た夢の町ラスベガスを目指してヒッチハイクを始めるのです。
    クロエちゃんのプクプクしていながら、すらりと長く伸びた足はとても可愛い。
    さて1番目に拾ってくれたのが、「レ・ミゼラブル」(2012)のエディ・レッドメイン
    演じるエディです。

    HICK

    どうもこの容姿は好きになれないな。かつ彼はロデオ事故で足を悪く
    した男を演じていて、それをルリは指摘します。なんて言ったのかな?
    おそらくは日本ではピー用語だろうなあ。
    2番目に拾ってくれたのは、立ちしょん女グレンダです。

    HICK

    そしてこの2人が全然普通でなく、なぜかストーリーは違う方向へ
    向かうのですよ。あらら〜。
    そうそう途中のモーテルでルリとカードゲームをする青年はロリー・カルキン。
    マコーレ・カルキンにそっくり。このシーンは必要だったのかなあ。ルリは13才
    なのにお酒を飲んでますよ。
    暴力、盗み、ドラッグ、酒、監禁、銃...こんな話になるんですか?
    ルリは絵を描くのが好きで、生後間もなく亡くなった弟のことを描きながら、
    エンディングです。
    各々の人物に一切感情移入ができないのが最大の欠点ですね。
    アンドレア・ボーテスという女性作家のベストセラー小説が原作だそうですが、
    何が言いたかったのか全く分からないです。
    やはり×××だけ!はハズレばかり。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆


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    今日も冷たい朝。今からカーブス。

    エージェント・マロリー

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    エージェント・マロリー

    「エージェント・マロリー」
    原題:haywire
    監督:スティーブン・ソダーバーグ
    2012年   アメリカ映画   93分
    キャスト:ジーナ・カラーノ
         マイケル・ファスベンダー
         ユアン・マクレガー
         ビル・パクストン

    ニューヨーク州北部のダイナーで、一人の女性が、突然一緒に
    いた男に殴られ始める。仲裁に入った客の車を奪い、彼女は
    その客と逃走を始め、車中で彼に自分の身の上話をするのだった。

    エージェント・マロリー

    とっても変わった映画なのです。セリフのないシーンが多く、BGMも
    どっかで聞いたことあるなあ、と思ったら「オーシャンズ11」(2001)で
    使われていたものと極似しています。そしてマロリー役のジーナ・カラーノが
    それほどきれいではなく、体育会系のマッチョな体格で、色気というものが
    感じられません。と思ったら、彼女は全米女子格闘技界のトップクラスの
    格闘家だそうです。
    冒頭のダイナーにおけるマロリーとアーロンの挌闘の理由は彼女がカージャック
    したスコットという若者の車の中での話から、少しずつわかってくるのですが、
    これがまたものすごく理解しづらいのですよ。
    時と場所、人があちこちするので、これがいつのことなのか頭は混乱します。

    エージェント・マロリー

    ワシントンD.C.にいる政府高官コブレンツ(マイケル・ダグラス)と民間軍事企業
    経営者ケネス(ユアン・マクレガー)、そしてスペイン人ロドリゴ(アントニオ・バンデラス)
    の関係もなかなかわかりません。

    エージェント・マロリー

    それと同時に、バルセロナ、サンディエゴ、ダブリンでのマロリーの交えた
    様々なシーンが展開されていきます。とりあえずマロリーは、体がやや重そう
    ですが、持久力、体力、格闘において抜群の能力を持っています。そしてどうも
    元カレというケネスが彼女をはめたらしいということもわかってきます。
    わたしの理解力不足なのか、それとも構成が悪いのか、どれもこれも終盤付近
    でようやく話についていけました。
    マロリーの華麗なドライブテクニックで、スコットのランサー、レボリューションは
    雪の中を爆走します。でも鹿にぶつかったら、あっさり逃走をあきらめるんです。
    早!
    メキシコの海岸におけるマロリーとケネスのタイマンもまたあっけない終わり方です。

    エージェント・マロリー

    男性俳優陣の豪華さだけが目立つ映画でした。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆
    グロ星
    ハラハラ星
    エロエロ星
    ダルダル星  ☆☆




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    ものすごく寒いんですけど。梅は当分ですね。

    コロンビアーナ

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    コロンビアーナ

    「コロンビアーナ」
    原題:colombiana
    監督:オリビエ・メガトン
    製作:リュック・ベンソン、アリエル・ゼトゥン
    2011年   アメリカ=フランシ映画   108分   
    キャスト:ゾーイ・サルダナ
         ジョルディ・モリャ
         レニー・ジェームズ

    1992年コロンビアの自宅で、マフィアのボスに両親を殺害された
    カトレアは、追手を振り切り、シカゴに住む伯父エミリオの元へ向かう。
    15年後、敏腕の殺し屋に成長した彼女は、エミリオの紹介する仕事の
    他に次々と殺人を犯していた。それは、両親殺害の復讐のためだったが...。

    コロンビアーナ

    成長後のカトレア役は「アバター」(2009)のゾーイ・サルダナです。
    スレンダーな体としなやかな動きで、華麗なアクションを見せてくれます。
    但し、サービスカットはありません。

    コロンビアーナ

    しかしそれ以上に、カトレアの少女時代を演じたアマンドラ・スティンバーグが
    コロンビアの自宅で、ドン・ルイスの手下マルコの手にナイフを突き刺し、窓から
    逃走、狭い路地や民家を駆け抜け、最後には小さな体を生かして、排水溝に
    滑り込むシーンを見事に演じきっています。 但し、父の指示通り駆け込んだ
    アメリカ大使館での飲み込んだSDカードをリバースするシーンはちょっといただけ
    なかったな。
    彼女は「殺し屋になりたい。手伝って。」とたどり着いた先の伯父エミリオに訴え
    るのです。どうやらエミリオもまともな仕事ではないらしい。
    そして15年後、キャッツアイのようなコスチュームに身を包み見事に拘置所内の
    リッツォを殺害するカトレアが映ります。このコスチュームに着替えるシーンも
    惜しい。背中だけが暗闇に映ります。しばし停電させて、換気扇をくぐり抜ける姿は
    冷や汗ものですよ。
    一方、FBIのロス捜査官は、4年で22件も同じような殺人事件が起こっていることに
    着目し、必ず死体に残されている奇妙な絵がキーポイントだと考えるのです。
    しかーし、肝心な情報はCIAに管理されて見ることができません。実はCIAの
    リチャードは、ドン・ルイスとつながっていたのです。結局、FBIだけでなくリチャード
    の指示により、事件の犯人捜しを始めたドン・ルイス一味からも追われ始める
    カトレア。彼女が何でもできるんですね。ある時は、マシンガン、ある時は、スナイパー、
    そしてある時は爆弾と、これだけのことをどうやって覚えたのか、あの15年間が
    見てみたいもんだ、とか思うほどです。
    両親の復讐とは別に、金のために暗殺を行うシーンは、デブの男をサメに食べさせる
    といった趣向を凝らしたものもあります。とにかく見ていて飽きません。
    ラスト付近の、宿敵マルコとタオルや歯ブラシを使った格闘は、カトレアの強さの
    本領発揮ですね。ていうか、強すぎじゃん。

    コロンビアーナ

    映画の中盤に闘犬のような犬たちに肉を与え、
    「eat」
    と命令しているシーンはいつ活用するかと思ったら、クライマックスで使われましたね。

    コロンビアーナ

    欲を言うなら、これだけ復讐に燃えて冷徹なカトレアが、ダニーなんてしがない
    画家の卵に心惹かれるのが邪魔くさかったな。でもこれがないとストーリーが
    進まないんですけどね。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆
    グロ星
    ハラハラ星  ☆☆
    エロエロ星
    ダルダル星



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