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    • 2023.01.12 Thursday
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    ポゼッション

    4
    JUGEMテーマ:Horror

    ポゼッション

    「ポゼッション」
    原題:the possession
    監督:オーレ・ボールネダル
    製作:サム・ライミ
    2012年  アメリカ映画  92分
    キャスト:ジョセフ・ディーン・モーガン
         キーラ・セジウィック
         ナターシャ・カリス

    3か月前離婚したばかりのクライドは、週末に
    2人の娘と過ごすのが楽しみである。しかし、
    ある日、下の娘エミリーが、ガレージセールで古い
    木箱を買い、その直後から様子がおかしくなっていく。

    ポゼッション


    ツタヤだけ!には何度もがっかりさせられていますので、
    今回は慎重に、他の方のレビューをチラ見してからレンタル。
    あれ?思ったよりおもしろいじゃない!ということで星が
    1つ増えています。
    実話に基づく29日間の出来事とのことですが、かなり
    フィクション化されているもよう。実際は、ebayに出品
    された箱から始まっているようです。

    この映画では、冒頭、老婦人が木箱を壊そうとして
    大きな力でこてんぱんに叩きつけられるシーンが
    映し出されます。そしてこの箱がガレージセールに出され、
    不運にもクライドの次女エミリーがそれを買ってしまうの
    です。その家の窓から、包帯でぐるぐる巻きにされた女性が
    「それはダメよ!」
    と叫びます。エミリーが静かに窓に近づいていくと、突然
    女性がこちらを向き、叫ぶという、大きな動きに変わり、
    見ている側の恐怖を駆り立てる手法はうまいです。
    クライド役は、ジェフリー・ディーン・モーガン。


    ポゼッション

    優しくて家族思いの父親役がぴったり。彼がバスケのコーチ
    の仕事に没頭し、家庭を顧みなかったのが離婚の原因らしい。
    クライドは、離婚からたった3か月で、妻が恋人と暮らし
    始めても、そこは彼女の幸せになるからと、にこりと笑い
    ます。アメリカではそんなもんでしょうかね。
    さて、エミリーは、その木箱が大変気に入ったのですが、
    なかなか開けられません。ダディも無理。でも彼女が夜中に
    ごそごそしていると、なんと隠しカギがあるじゃありませんか。
    「わあ〜」

    と喜色満面の彼女が見ているのは、その箱の中のガラクタ。
    みょうちくりんな指輪を早速はめちゃいます。このガラクタ
    でも彼女にとっては宝物に見えたようです。
    このエミリー役のナターシャ・カリスは、こんな可愛いお顔。


    ポゼッション

    でもとっても演技が上手で、こんな姿もできるんです。

    ポゼッション

    映画の中で、大量の蛾が(2000羽)飛びますが、あれは
    CGではなく、本物を飛ばしたそうです。顔や手に張り付いて
    めっちゃ気持ち悪かっただろうなあ。
    音楽も効果的に使われ、サム・ライミ特有の風やそれに
    飛ばされる木の葉などが無気味さを増長させています。
    クライマックスシーンがあっという間なのがやや残念です。
    でもラストのバッドエンディングで次の恐怖へとつながって
    いきました。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆☆
    グロ星   ☆
    ゾクゾク星 ☆☆☆
    エロエロ星
    ダルダル星

    寝不足。とにかく疲れた。







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    デッドガール

    3
    JUGEMテーマ:Horror

    デッドガール


    「デッドガール」
    原題:deadgirl
    監督:マルッセル・サーミエント
    2008年 カナダ映画 102分 R15+
    キャスト:シャイロー・フェルナンデス
         ノア・セガン
         キャンディス・アッコラ
         ノーラン・ジェラート・ファンク

    リッキーはJTに誘われるまま学校をさぼり、旧精神病院の
    建物に侵入する。肝試しと称して地下室へ下りて行くと、
    閉ざされた扉があり、こじ開けた扉の向こうには、手錠を
    かけられ、ビニールに覆われた全裸の女性が横たわって
    いるのだった。

    デッドガール

    ネタバレしています。

    少年2人のうちJT役のノア・セガンは、「ルーパー」(2012)
    でもややイカレ気味のキッド・ブルーを演じていました。この
    映画では、ものすごく変態かつ暴力的な役を演じています。
    もう一人のリッキー役は、リメイク版「死霊のはらわた」
    (2013)で主役を演じているシャイロー・フェルナデス。


    デッドガール

    どちらもクセがあるルックスですが、演技力はあるみたい。
    こんな映画に出たらもったいない。
    映画が始まって30分程は、2人がこの全裸女性を見つけ、
    「預かろう」などと言ってヨダレをこぼしそうなJTと、
    あくまでも正論を言い、その場を去るリッキーが映り、やや
    ダレ気味。そしてこの女性が3回殺しても死ななかったこと
    から、要するにゾンビであると判明するのです。まずここで
    自分の思うようにしようと女性をぶん殴るJTを軽蔑します。
    それはゾンビであるとわかる前に行っているんです。そもそも
    彼らは学校では、「桐島、部活をやめるってよ」の映画部の
    少年のように、スクールカーストの底辺にいて、好きな女子に
    告白するどころか、全然相手にされていないのです。だから
    一応きれいな女性、それも全裸、さらに拘束されているのを
    見つけたら、今までの欲望があふれ出すのかもしれません。
    でもそこはリッキーのように理性で乗り切るのが普通。

    JTはその部屋にこもり、ビールやスナック菓子を食べては、
    その女性を弄びます。この時点で気分が悪くなってきます。
    Fの付く言葉を連発し、常にハイテンション。でももっと
    仲間が欲しいらしい。
    一方リッキーは、幼なじみで、今は美しく成長したジョアンの
    ことばかり思っているのです。ジョアン役の女子はまあ可愛い。


    デッドガール

    でもイケてないリッキーに振り向くはずもなく、筋肉バカの
    ジョニーというBFがいるのです。あ〜、暗いよ。一人で
    ランチを食べながら、いちゃつくジョアンの姿をじっと
    見つめています。これって純愛というより、身の程知らず
    だよな。
    ところがJTとリッキーだけの秘密だった、例の女性のことを
    もう1人友人ウィーラーが知っているのです。「秘密」って
    誰かに話したくなるものだし、女性に縁のない男子なら
    こんなおいしい話はない。でも「ただでやらせる女がいる」
    とか「10ドルでやらせる女」などというセリフは、最低
    だと思う。日本だと、監禁、拘束され暴行死した女子高生の
    事件を思い出してしまいます。カナダでは大して話題にも
    ならなかったこの映画を、なぜ日本で、それも劇場公開まで
    したのかしら。

    そしてジョニーとドワイヤーにボコられたリッキーとウィラー
    のうち、ウィラーが
    「こっちにはいつでもヤレる女がいるんだよ!」
    とバラしてしまうのです。全ての面で勝てないけど、こちらには
    ものすごい秘密兵器がある、という感じ。
    そしてそれを確認するために女性の前にやってきた2人を
    リッキーが煽り立て、ジョニーが局部をくわえさせたら、当然
    ガブリ!あわれ血みどろ状態です。そして彼は体の中から腐り、
    トイレでものすごい姿になります。ここはチラ見せだけど、
    スゴイ姿!

    完璧にイカれたJTですが、リッキーも次第にそれに近づいていく
    のです。それは、手の届かないジョアンを自分のものにしたい
    という極めて歪な欲望からなのです。
    終盤、暴力で変形した女性の顔に、雑誌のページを張り付けて
    いる光景は、もう人間のすることじゃない。たかがゾンビ、されど
    ゾンビです。
    代わりの女性を見つけるため、ガソリンスタンドでかなり
    ふくよかな女性を襲おうとするJTとウィラーが、逆にやり返される
    シーンは気分がいい。あんな女性になりたいねえ。
    映画としては、今までにないアイデアの作品ですが、かなり
    趣味が悪く、人間として許せないと感じています。

    見ない方がいいです。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆
    グロ星   ☆☆
    ゾクゾク星
    エロエロ星 ☆☆
    ダルダル星

    今日はとても涼しい。秋風が強い。



     

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    ルーパー

    4
    JUGEMテーマ:SF映画 一般

    ルーパー

    「ルーパー」
    原題:Looper
    監督:ライアン・ジョンソン
    2012年 アメリカ映画 118分
    キャスト:ブルース・ウィルス
         ジョセフ・ゴードン・レビット
         エミリー・ブラント
         ポール・ダン
         ノア・セガン

    2044年、未来の犯罪組織からタイムトラベルして
    送られてくる人物を殺して銀を得る、プロの殺し屋「ルーパー」
    が存在していた。その中の1人ジョーは、ある日30年後の
    自分自身が送られてきたのに驚き、殺害に失敗してしまう。

    ルーパー

    映画の間ずっと気になっていたことが1つ。ヤング・ジョン役
    のジョセフ・ゴードン・レビットの唇や目がおかしいと。それは
    オールド・ジョー役のブルース・ウィルスに似せるため、メイク
    をしていたからなのですね。別にそこまでする必要はないと
    思うけどなあ。ヤング・ジョーがしきりに生え際を気にするのは
    30年後の自分がピッカリになるのを心配していたのね。その
    心配は当たっていますよ。


    ルーパー

    ストーリーは2074年にタイム・トラベルが可能となり、
    それが違法とされたことから、悪の組織がそれを利用して
    標的を30年前の殺し屋に処分させて、犯罪の存在を消し
    ているという話から始まります。トウモロコシ畑に現れた
    白い袋をかぶった標的をズドーン。そして背中の銀を入手
    します。そしてサイロのようなところで燃やしちゃう。これ
    は完全犯罪ですね。でも2044年が今とあまり変わらない
    んですよ。あえて言うなら、バイクが空中に浮いていて、
    コンピューターがいかにも未来的な姿というぐらいです。
    その一方で、TK(念力)を持つ人々が人口の10%のなる
    という話もおまけのように付け加えられていきます。一応
    これを言っておかないと、終盤に混乱しますからね。
    そしてある日、ジョーの親友セスが、30年後の自分を
    取り逃がし、殺されてしまいます。ジョーは自分の銀の
    ために、匿っていたセスを組織のボスに売るわけです。


    ルーパー

    ジョーの身の上は悲惨らしく、このボスに拾われたおかげで
    人生を真面目に考えだしたとかなんとか。どうも説明が多い。
    そして時をおかずして、ジョー自身も30年後の自分を
    処理しなければならなくなるのです。それがレインメーカー
    という未来の悪の組織のボスが「ループを閉じる」ために
    指示しているうちの1つです。でもね、これって別の人に
    やらせたら失敗も少ないわけじゃないですか。なぜセスや
    ジョー本人にやらせるだろう。
    そこからは、ヤング・ジョーとオールド・ジョーがそれぞれの
    思惑で行動し、ヤング・ジョーを匿うサラ(エミリー・ブラント)
    と息子シド、ヤング・ジョーを追いかける組織エイブ、
    オールド・ジョーが追いかけるレインメーカーの30年前の
    人間など、あれやこれやとストーリーは進みます。


    ルーパー

    ここでまたびっくりなのが、2044年に笛吹きケトルが存在
    するんですよ。細かなところは全然未来に変えていないので、
    これは今のことかしらと思ってしまいます。
    さらにタイム・マシンの形がドラム式洗濯機って...。ひどい。
    そして当初の予想とははるかにかけ離れた展開となって、1発の
    銃弾でエンディングです。あれでオールド・ジョーが2044年
    にしたことはどうなったのかしら。どう考えてもわからない。
    1つサービスだったのは、2044年の娼婦スージー役の
    パイパー・ペラーポ(「フェーズ6」(2009))の微乳が
    バッチリ見られることですかね。


    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆
    グロ星
    ハラハラ星
    エロエロ星
    ダルダル星

    暑い。なんで西日本だけ暑いのかしら。








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    ビトレイヤー

    3
    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

    ビトレイヤー

    「ビトレイヤー」
    原題:welcome to the punch
    監督:エラン・クリーヴォー
    2013年 イギリス=アメリカ映画 99分
    キャスト:ジェームズ・マカヴォイ
         マーク・ストロング
         アンドレア・ライズブロー
         ピーター・ミシュラン
         ジョニー・ハリス

    3年前、丸腰のまま、たった一人で大物犯罪者ジェイコブ
    を追いつめたマックスは、彼に足を撃たれてしまう。ある
    事件からジェイコブの居場所がわかり、マックスは相棒サラ
    とともに汚名返上のため、彼を追い始めるが、そこには
    大きな陰謀が隠されていた。

    ビトレイヤー

    ジェイコブ役は「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012)の
    マーク・ストロング。鋭い瞳だけれど、なぜか善人に見えて
    しまいます。
    そして主役のマックス刑事役は、「声をかくす人」(2010)
    のジェームズ・マカヴォイ。今回初めて気づいたのですが、
    わき腹がプニっと出ていて、あれは明らかに筋肉ではないよう
    です。マフィン・トップと言うそうです。そういうふくよかな
    お姉さんはあちこちにいますよね。


    ビトレイヤー

    彼は3年前に、応援部隊を待たずに、丸腰でジェイコブ一味
    を追い、捕まえる寸前でジェイコブに銃で撃たれてしまうの
    です。イギリスでは銃規制が厳しく、警官でもそう簡単に
    銃を携帯できないようで、アメリカの警察映画とは全く趣が
    違います。ドン、パチ、ドッカンだけじゃ飽きますよ。
    そして3年後、ルアンというジェイコブの息子が、腹を
    撃たれた姿で捕まり、病院へ搬送されるのです。そして彼の
    携帯電話の通話記録から、ジェイコブの居場所がわかるのです。
    でも、過去に失敗しているマックスは、捜査会議でも意見を
    言えないんですよ。言ってもとりあってもらえない。その分
    相棒のサラ(これが春香クリスティーンにそっくり)がバシ
    バシ言葉を発しますが。

    ビトレイヤー

    この映画では一瞬だけ色恋を思わせるシーンがあるだけで、
    後はどこまでも男臭ーい内容です。
    同僚、上司、宿敵ジェイコブ、ルアンと関係があったらしい
    ウォーンズ(「スノーホワイト(2012)のジョニー・ハリス)
    などが、もうごちゃごちゃに絡んで、ストーリーも二転三転
    していくので、かなりわかりづいらいと感じます。
    映画の終盤にクライマックスシーンとなる、コンテナ倉庫街での
    派手な銃撃戦が繰り広げられます。このコンテナ倉庫の並ぶ
    区域の1つが「the punch」という名称で、これが原題になって
    いるのですね。間違ってもグーパンチのことではありません。

    ところがここで、敵から降り注ぐ雨あられのような銃弾にも
    主役2人はほとんど当たりませーん。さらに、足を撃たれても
    肩撃たれても、次のシーンでは、全力疾走しているんです。
    邦題で内容が読めてしまう、という残念な事実もあるけれど
    男の生き様を描いた映画としては、まあまあでしょうか。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆
    グロ星
    ハラハラ星 ☆
    エロエロ星
    ダルダル星

    さあ、木曜日からは涼しくなるぞっと!






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    キャビン

    4
    JUGEMテーマ:Horror

    キャビン

    「キャビン」
    原題:the cabin in the woods
    監督:ドリュー・ゴダード
    2012年 アメリカ映画 96分 R15+
    キャスト:クリステン・コノリー
         クリス・ヘイムズワース
         アンナ・ハッチソン
         フラン・クランツ
         ジェシー・ウィリアムズ

    大学生の男女5人が森の奥深くにある別荘へやって
    来る。ひょんなことから、別荘に地下室があること
    を見つけた5人は、その中で謎の呪文がかかれた本
    を見つける。一方その姿を監視カメラで見てコントロール
    する人々がいるのだった。

    キャビン

    アホな大学生5人が、森の中にある別荘へ出かけ、お騒ぎ
    をしたあげく、お色気シーンを見せてから、1人また1人
    と殺されていく...。
    オープニングから山小屋ホラーの定番の展開です。
    5人はパンツ丸出しのデイナ、金髪に染めて気合満々の
    ジュールス、そして「マイティ・ソー」(2011)、
    「アベンジャーズ」(2012)の筋肉バカっぽい
    クリス・ヘイムズワース演じるカート、ガリ勉ホールデン、
    大麻でラリっているマーティです。

    当然人気がない山道のガソリンスタンドで給油しようと
    考え、そこにいる不気味な男に不吉な事を言われます。
    そして到着した山小屋は「死霊のはらわた」の現場そのもの
    の姿が見られます。枯葉がハラハラと舞う、さあどうなる
    のかと思っているとシーンは変わり、この山小屋の全ての
    部屋もモニターに映し出して、あれこれ話す男2人が出て
    来ます。ここは「ホステル」的な殺人ショーを期待するの
    です。


    キャビン

    一方、アホ達はお決まりのスイミング。でもここは短め
    そうお色気シーンは、ホラーに不可欠なのでちょっと
    入れてみました的に短縮され、ラストへと向かうわけです。
    モニターを見つめていた人々が何をしているのかを知る頃
    には、ありとあらゆるモンスター総動員。もう血みどろ
    グログロです。


    キャビン

    エレベーターが「チン」と開くたびに「ガオー」と人々
    を襲うシーンが見られ、ちょっと笑える。
    「半魚人」を連発していたモニタールームの男ハドリーは
    希望通り「半魚人」と出会うことができました。めでたし、
    めでたし。
    そして迎えるラストに登場するのは、「宇宙人ポール」と
    全く同じお方でございます。山小屋ホラーの法則を踏襲し、
    いつの間にやら壮大な話に変わっていく不思議なホラーでした。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆
    グロ星   ☆
    ゾクソク星 ☆☆
    エロエロ星 ☆
    ダルダル星





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    シージャック

    5
    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

    シージャック

    「シージャック」
    原題:Kapringen
    監督:トビアス・リンホルム
    2012年  デンマーク映画  99分
    キャスト:ヨハン・フィリップ・アスベック
         ソーレン・マリン
         ダール・サリム

    インド洋沖でデンマークの貨物船が海賊によってシージャック
    される。船会社の社長は、自ら交渉人となって、犯人との交渉
    を始めるが、事件が長引くうちに、船員たちは極限状態に追い
    こまれていくのだった。

    シージャック

    デンマーク発のシージャックを題材にした映画です。個人的な思いですが
    北欧映画は派手さはないけれど、脚本や演出が丁寧で、秀逸な作品が多いかと。
    「ミレニアム」シリーズ、「ぼくのエリ 100歳の少女」など数えるとどんどん
    思い浮かびます。
    さてこの映画では冒頭
    「もうすぐムンバイだな。」
    などとのんきに船長と話をする料理人ミケルが映ります。彼は恋しい妻や
    娘と電話で話し、再会できる日が近いことを心から喜んでいるのです。
    そしてシーンは変わり、この船ローゼン号を所有するオリオン社の社長が
    キレ味鋭い交渉術で、部下の仕事をリカバーする姿になります。この男
    ペーターは「交渉」にかけては自信満々なのです。
    そして突然彼の元に、ローゼン号がアフリカ系の海賊にシージャックされて
    という知らせが届きます。


    シージャック

    「This is my company! This is my job!」
    人質事件のスペシャリストの提案も無視して、彼は自ら交渉人となり、海賊
    との交渉を始めます。
    『事件は会議室で起こっているんじゃない』
    まさしくその通りで、ペーターたちが、身代金の額について駆け引きしている
    間に、ローゼン号内では、常に銃を構える海賊に怯えるミケル達が映るのです。
    もちろんペーター達も人質の身の安全を第一に考えていますが、さっさとお金
    を払えば、もっと要求されるという恐れもあるわけで、とにかく話し合いを
    続けるのです。そっかー。人質事件で時間がかかるのは、ただお金を払えば
    いいというわけではなく、犯人が納得する状況にまで話し合いをしないと
    いけないからなのか。
    しかし、無駄に日にちは過ぎ、ローゼン号の船員は劣悪な環境の元、ずっと
    苦しみ続けるのです。
    海賊がは欲しいのは、「船」という物ではなく、船員という「人」を切り札に
    金を要求しているわけで、日頃「物」についての「金」を交渉しているペーター
    も思うようにいかない交渉に焦りを強めていきます。
    ペーター役の俳優さんが、最初はスマートなビジネスマン見えたのに、成績に
    苦しむ営業マンのように見えてくるのは、彼の演技が素晴らしいのですね。
    また船内では、海賊と船員が、一緒に釣りをしたり、酒を酌み交わしたりと、
    それなりに心の交流ができてきたかな、と思えるシーンが続くのですが、やはり
    彼らは海賊なのです。
    食料も底を尽き、生きている鹿をさばくように指示されるミケルをはじめとして
    船員の疲弊は募るばかり。


    シージャック

    そしてやっと身代金が届き、セスナ機から投下された瞬間は、全員が大喜び
    するのです。これで帰れる!
    しかし最後に起こるアクシデント。それを引き起こす原因となったミケルは
    家族との再会にも全く喜びはしません。このラストシーンは残酷だな、と
    思ってしまいました。
    派手なアクションや銃撃戦などは一切なく、静かな暴力が続く映画ですが、
    見ている側にも緊張感を与えるよくできた作品です。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆
    グロ星
    ハラハラ星 ☆
    エロエロ星
    ダルダル星

    今日もなんだか蒸し暑いなあ。




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    犬飼さんちの犬

    4
    JUGEMテーマ:邦画

    犬飼さんちの犬

    「犬飼さんちの犬」
    監督:亀井 亨
    2011年  日本映画  92分
    キャスト:小日向文世
         ちはる
         木南晴夏
         池田鉄洋
         でんでん

    離島のスーパーに勤務する犬飼は、妻子と離れ単身赴任して
    1年が経つ。そんな彼が出張がてら自宅立ち寄ると、そこには
    彼の大嫌いな犬がいるのだった。

    犬飼さんちの犬

    この可愛い犬はサモエド。サモエドスマイルと呼ばれるように、いつも
    笑っているかのような表情をしています。臭いも少なく、室内で飼うこと
    は可能なようですが、ものすごい抜け毛と大運動量が必要であり、そんな
    簡単に飼えるものではないみたい。そうそう寂しがり屋なので、よく吠える
    らしいです。でも性格は非常に穏やかで知的とか。可愛いなあ。
    この映画をもしも犬嫌いの人が見たら、犬が苦手な犬飼の気持ちがよくわかるし、
    その彼に内緒で、自宅内でこんな犬を家族が飼い始めていたら、ちょっと気分を
    害するかもしれません。しかし映画の最後まで見ると、犬飼がなぜ犬を嫌いに
    なったのかがわかり、(本人も忘れていた)きっと納得できる内容だと思います。
    いや、嫌いな人にはやはり無理かも。
    離島のスーパー、バスコダガマで働く犬飼は、いつもニコニコしています。
    小日向さんにぴったりの役だな。そして創業者の息子でダメ店長役は池田鉄洋。
    何か物足りない島の生活に飽き、目標を見つけて頑張りたいがそれが見つからない
    女店員、鳥飼役は、木南晴夏です。最近よく見かけるなあ。


    犬飼さんちの犬

    ストーリーは、犬とスーパーの目玉商品、島せっけんの2つが同時進行します。
    島せっけんへのクレーム対応のため、本社に向かう3人。そしてついでに犬飼
    が立ち寄った自宅で見つけた1匹の犬に対する彼の驚きが描かれるのです。


    犬飼さんちの犬

    1年家を空けているうちに、娘は塾に行き始めるし、妻は毎晩のように
    カラオケへ出かけてしまう。おまけにその犬、サモンは、よりによって自分の
    部屋をお気に入りにしているのです。あら、お気に入りのはんてんにも白い毛が...。
    その上、彼がサモンの世話を頼まれ、引っ張られながらの散歩をしなくてはいけない
    のです。困り果ててペットショップの店員に尋ねると彼は(佐藤二朗)
    「絆という見えないリード」
    なんて訳の分からない話をします。佐藤二朗がキモい役を好演。
    サモンの世話に奮闘する犬飼の姿と同時に、島せっけんから犬用のサプリメントを
    考え付く鳥飼。そしてダメ店長は、島で、せっけんの材料になるトリカイ草の
    群生地を見つけ、初めて達成感を味わいます。
    彼らがそれぞれの目標に近づいていく姿が、笑いあり、怒りあり、涙はないか、
    で映しだされ、サモンによって家族の絆が深まっていくのがわかるのです。
    特に大きな事件も起こらず、日常の話だけれど、心が温まる映画です。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆

    暑い。また夏になったみたい。





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    横道世之介

    5
    JUGEMテーマ:邦画

    横道世之介

    「横道世之介」
    監督:沖田修一
    2012年  日本映画  160分
    キャスト:高良健吾
         吉高由里子
         池松壮亮
         伊藤 歩
         綾野 剛

    1980年代、横道世之介は、法政大学に合格し、長崎から
    上京する。彼の人柄は、同級生、Wデートの相手など様々な
    人々を惹きつけていく...。

    横道世之介

    160分と結構長い映画ですが、1度も飽きることなく、一気に
    見終えました。そしてその後、笑いと共にじわーっとくる涙が混在
    するという不思議な気持ちになります。
    監督は「南極料理人」(2009)、「キツツキと雨」(2012)
    の沖田修一。出演者の演技が自然体で、何気ない会話をしているうちに
    観客を虜にしてしまう、そんな素敵な映画ばかりを作っています。
    ストーリーは長崎から上京し、法政大学に入学する横道世之介の姿から
    始まります。


    横道世之介

    世之介が入学式に出会った倉橋とは、半ば強引に友人にされ、同じサンバ
    サークルにはいってしまう。しかし彼はそのことを特に嫌だとも思わずに
    それなりに楽しみます。サークルの合宿の様子もおもしろい。
    そして時は進み、同級生とできちゃった結婚をした倉橋は、
    「横道世之介なんて奴がいたな。おもしろい奴だったな。」
    と娘のことで悩んでいるのも忘れ、妻と笑い合うのです。
    そしてまた80年代に逆戻りし、世之介のことを一方的に好きになる、お嬢
    与謝野祥子。


    横道世之介

    彼女は倉橋ではなく、世之介が一方的に友人と勘違いした、加藤という
    同級生に誘われて出かけたWデートで知り合ったのです。彼女は富豪の
    令嬢であり、世之介は特に好きと感じずに会ったり、食事をしたりしますが、
    いい雰囲気になった長崎の海岸には、たまたまベトナムからのボートピープル
    が不法入国し、大騒ぎになります。2人の姿は、いつも楽しく、雪の中で
    やっとキスするシーンは何気に感動。
    一方、加藤も時は過ぎて、パートナーの男性に
    「横道に会っただけで得した気分だよ。」
    と言い、楽しかった思い出に浸るのです。思い出はしばしば美しいものばかり
    残るものですが、世之介に出会った人々が、みんな彼を思い出しては、楽しく
    なり、半ば願望に近い妄想にくれる時間を持つのもいいじゃないですか。
    世之介が一時心を寄せたタレントの卵、チハルが、時は過ぎてラジオの
    パーソナリティーになった時、彼女があるニュースを読んで愕然とします。
    しかしそれも世之介らしいことなのです。
    また祥子の元に届いた世之介がかつて撮った写真は、撮った順に回想され、
    人々や物が映り込んでいきます。それと同時に車の中の祥子の半泣きで笑う
    表情が全てを物語っていました。


    横道世之介

    「蛇にピアス」(2008)で共演した吉高由里子、高良健吾、ARATA改め
    井浦新が再び共演しているのもすてき。皆いい俳優になったね。

    <マープルの採点>
    お勧め星   ☆☆☆☆☆

    今日はあまり涼しくないな。






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    藁の楯

    4
    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

    藁の楯

    「藁の楯」
    監督:三池崇史
    2013年  日本映画  124分
    キャスト:大沢たかお
         松嶋菜々子
         岸谷五朗
         伊武雅刀
         永山絢斗
         藤原竜也

    少女惨殺事件が起き、その犯人として清丸が指名手配される。
    彼は同様の事件で懲役刑を終えたばかりであり、被害者の
    祖父は「彼を殺せば、10億円支払う」という新聞広告を出す。
    命の危険を感じ、警察に出頭した清丸を警視庁SPの銘苅と白岩
    が移送することになるのだが...。

    藁の楯

    とても期待して新作レンタル。しかし序盤から所々無駄なシーンが見受けられ
    何となく嫌な予感が漂い始めます。
    冒頭「清丸国英を殺してください。10億円支払います」という新聞広告が
    映ります。それと同時に「清丸サイト」なる携帯電話のサイトがあることが
    わかるのです。そして、側溝からのぞく少女らしき遺体。この被害者の祖父が
    広告主であり、その犯人は猟奇的な殺人犯、清丸国英であることがわかるのです。
    この辺りはものすごくテンポがよく、その後、かくまっていた仲間に襲われ、
    清丸が福岡の警察署に出頭するシーンまではぐいぐい引き込まれます。
    そして清丸を48時間以内に警視庁まで移送することになり、警視庁刑事の
    奥村(岸谷)、神箸(永山)←こいつのキャラがかなり鬱陶しい。SPの銘苅
    (大沢)、白岩(松嶋)、福岡県警の関谷(伊武)が同行することになるの
    です。


    藁の楯

    最初の方法、護送車での移送中、高速道路を逆走してくるグリセリン満載の
    トレーラーは、パトカーをめちゃくちゃにしていき、最後には大爆発。
    もう派手なんです。ここでも神箸がパトカーの上から、トレーラーの運転手
    に発砲するという、にわかには信じがたい光景も見られます。なぜにこんなに
    銃撃がうまい?
    次は新幹線での移送に変わり、クソ熱い神箸の言動にイラつくこと間違いなし。
    この新幹線は、日本では当然使用許可が下りず、台湾新幹線を使ったそうです。
    どおりで色が変だと思った。ついでに大事な犯人を差し置いて、5人が無駄な
    言い争いをし続けます。そんな場合じゃないでしょ。その間にもあれこれ刺客
    が出現し、それに対抗するのが5人だけ。さらに5人、特に銘苅と白岩のどうでも
    いい私生活が暴露されていくのです。


    藁の楯

    女性としての色気を全て排除した松嶋菜々子の演技はなかなかです。でも
    ここは屈強な男性SPを配置するよね。仕事中にメールなんか打ってんじゃ
    ないよって!
    それとセリフやシチュエーションが、ありきたりなんだよな。死に際に
    「母ちゃんが一人になっちゃう。」
    と言ったり、全く今までの生育環境がわからない清丸が、母の自殺のニュース
    を聞いて、大泣きをする。すこし伏線がないと話に入っていけません。
    でも清丸役の藤原竜也が、白岩演じる松嶋菜々子に向って
    「うるせえ、クソババア」
    と言う時の言い方は真実味がありました。
    「おばさん臭いんだよ」
    その通りでしょう。清丸の異常性をうまく表現しています。


    藁の楯

    最高にダメなのは、ラスト20分間です。なぜに2時間ドラマ的な展開に
    したんでしょう。原作は知りませんが、これだけの俳優さんを使って、あれ
    ですか?ダレまくりました。「13人の刺客」はあんなにおもしろかったのにね。
    藤原君の熱演に星1つ追加です。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆
    グロ星
    ハラハラ星 ☆
    エロエロ星
    ダルダル星 ☆

    体調が悪いなあ。せっかく涼しくなったのに。




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    360

    4
    JUGEMテーマ:洋画

    360

    「360」
    原題:360
    監督:フェルナンド・メイレレス
    2011年  イタリア=オーストリア=フランス=ブラジル映画
    110分
    キャスト:アンソニー・ホプキンス
         ジュード・ロウ
         レイチェル・ワイズ
         マリア・フロール
         ベン・フォスター

    ウィーンの高級娼婦ブランカは、イギリス人との約束をすっぽかされる。
    そのイギリス人マイケルの妻はブラジル人と浮気中。そしてブラジル人
    ルイの恋人は、彼に愛想を尽かし、ブラジルへ帰国する飛行機の中で
    ジョンという初老の男性と知り合うのだった。

    音楽、映像、脚本がいいんですよ。イラっとするセリフや言い回しも
    ありません。それが時にお洒落で、時に教訓めいて聞こえるのです。
    まず、ウィーン。高級娼婦として働き、金持ちになることを夢見る
    ブランカのバストから始まります。「その眼はやめて」付き添いの妹に
    何度も言うブランカ。そして最初の客マイケル(ジュード・ロウ)は、
    仕事の交渉相手に邪魔をされ、その日は遊びをあきらめるのです。
    したたかな交渉相手ピーター役は、「es エス」(2001)の
    モーリッツ・ブライプトロイ。
    そしてパリ。アルジェリア人歯科医が、部下のバレンティーナの後を
    タクシーでつけています。彼は敬虔なイスラム教徒であり、既婚者である
    バレンティーナへの恋心に悩むのです。


    360

    ロンドン。ブラジル人ルイに別れを切り出すローズ。(レイチェル・ワイズ)
    彼女が帰宅した家に先述のマイケルが帰ってきます。そう2人は夫婦なのです。


    360

    そしてルイの浮気に業を煮やした恋人ローラは、荷物をまとめてブラジルへ
    帰国する飛行機に乗ります。ルイの落ち込みようったらありません。
    コロラド。6年間服役したタイラー(ベン・フォスター)は、犯罪更生
    プログラムに参加するため、単身飛行機に搭乗。彼は自分が再犯するのでは
    ないかと不安で仕方がないのです。


    360

    その飛行機の乗継便が遅延し、空港のロビーには、例のローラはおり、先の
    飛行機内で席が隣合わせだったジョンと食事の約束をします。ジョン
    (アンソニー・ホプキンス)は自身の浮気が原因で娘に家出され、その行方を
    ひたすら追っているのです。


    360

    久しぶりの外の世界に戸惑うタイラーを誘うローラ。性犯罪で服役していた
    彼を誘うなんて...。ベン・フォスターってこういう役をやらせたら天下一品
    ですね。一方のジョンは、約束をすっぽかしたローラに自分の娘の姿を重ね
    合わせ、翌日、搭乗口に彼女の姿を見て、一安心。
    さらにバレンティーナの夫セルゲイは、ロシアマフィアのボスに犬のように
    こき使われ、罵倒されるし、妻からは離婚を切り出されます。
    この話が最初のブランカとどうつながっていくかは、ホテルでの数発の銃声
    で締めくくられます。ブランカのレビューに星5つつけたのは、ピーターの
    いたずらであり、それを信じてボスのためにブランカを用意したセルゲイ。
    誰が幸せになるのか。それを考えながらこの映画を見るととても楽しいです。
    ラストはブランカが最初に行った、高級娼婦としてのプロフィール写真撮影
    のために1人の女性がバストを見せる。バストに始まりバストに終わります。

    <マープルの採点>
    お勧め星  ☆☆☆

    爽やかだねえ。夏の暑さを忘れます。








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