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    • 2023.01.12 Thursday
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    相棒シリーズ X DAY

    5
    JUGEMテーマ:邦画
    相棒

     「相棒シリーズ X DAY」
    監督:橋本 一
    2013年 日本映画 105分
    キャスト:川原和久
         田中 圭
         国仲涼子
         田口トモロヲ
         別所哲也

    大手銀行員が転落死体で見つかる。この男を不正アクセス
    容疑で追っていたサイバー対策室の岩月は、殺人事件として
    捜査する一課の伊丹と衝突しながらも真相に近づいていくが...。

    <お勧め星>☆☆☆ TVシリーズ同様に丁寧に製作されています。
    ただ映画である意味があったのかどうか少し疑問でした。


    いつもの主役の杉下右京は休暇中で、ロンドンに滞在している
    間の事件です。今回の主役は、警視庁捜査一課の伊丹と警視庁
    サイバー犯罪対策室の岩月が主役となっています。岩月役は
    田中圭。


    相棒

    冒頭に燃える一万円札と共に頭から血を流して倒れている男が
    映ります。この一万円札は終盤に街中で舞い上がり、その映像が
    スローモーションで流れると、日本の未来を象徴しているような
    気がします。


    相棒

    さて殺人現場に駆け付けた捜査一課の面々はいつものメンバーで
    そこへ突然現れる岩月。実はこの被害者が不正アクセス犯では
    ないかと追っていた岩月は、現場の状況には一切関心がありません。
    鑑識もお馴染み米沢さん。一方、伊丹は
    「足を使って何度も聞きこむんだよ」
    あくまでも自分のポリシーを通そうとします。
    そして別の場所では木村佳乃演じる片山議員が、なにやら胡散臭い
    話をしているわけです。また関係してるのかい、と思いながら
    神戸くんの懐かしい顔を見て一安心!?

    相次ぐ銀行のシステムトラブルと死んだ銀行員がネット上に漏えい
    させたデータの意味。そしてそれは国家を揺るがす大きな闇へと
    つばがっているのです。
    「絶望の真実より希望のウソを望むんだ」
    財務省族の議員が語ります。本当にその通りだなと実感。
    そしてそんなこととは無関係に、ひたすらアナログな伊丹刑事を
    愛しく感じてしまう映画でした。
    ロンドンから情報解析をする右京はやはりスマートです。






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    ジャッキー・コーガン

    4
    JUGEMテーマ:洋画

    ジャッキー・コーガン

    「ジャッキー・コーガン」
    原題:Killing Them Softly
    監督:アンドリュー・ドミニク
    2012年 アメリカ映画 97分 R15+
    キャスト:ブラッド・ピット
         リチャード・ジェンキンス
         ジェームズ・ガドルフィーニ
         レイ・リオッタ

    殺し屋ジャッキーは、賭博場強盗に関わった人物を捜す
    という依頼を請ける。かつて自作自演の強盗を働いた
    マーキーの賭博場での事件だったため、始めに彼を問い
    ただすが、黒幕は別の人物だった。

    <お勧め星>☆☆ とにかく脚本が悪い。映画のテンポも
    悪い。ブラピ出演で星1つ追加です。


    映画内でしばしば流れる大統領選でのブッシュとオバマの
    アメリカ経済に対する演説は、この国の窮乏ぶりを伝え、
    それと共鳴して映画が進む...などとネットには書いてあります
    が、どこがどう共鳴しているんだか。ただ薄暗い映像と閑散
    とした街並みがそれを表しているのです。そもそも不景気な
    のは世界の多くの国で起こっていることで、それが殺し屋と
    どう関係しているのでしょうか。

    ストーリーは悪党のボス、通称リスがフランキーとラッセルと
    いう、見るからにトロそうな男2人に仕事を依頼するシーン
    から始まります。全編に渡って、脚本、演出が悪く、無駄な
    映像の垂れ流しという感じです。

    <ネタバレしています>

    ジャッキー・コーガン

    かつて狂言強盗を仕組んだマーキー(レイ・リオッタ)の賭博場
    を襲撃すれば、再び狂言だと考えるリスに雇われたバカ2人。
    まず強盗に向う車の中でのバカの会話にうんざりします。そして
    肝心の強盗シーンもノロノロしているし、こんな弱そうな2人
    なら、一発で仕留めることが出来そうな強面の輩もいるんですよ。
    そもそも覆面が薄すぎて、ほぼ顔がわかっていますって!
    で、いつブラピ演じるジャッキーが登場するかというと、この
    強盗犯を暴き出そうとするエージェントに雇われるディロンという
    男の代わりでやって来ます。ディロンは病気で死にかけている
    らしいけど、その話もいやにもったいつけているから、ウソか
    本当かわかりません。でも最後に「死んだんだ」というから本当
    のようですね。

    そして犯人は2人だが、黒幕がもう1人いるから3人、なんて
    神業のような推理をして、
    「俺一人じゃ無理だね。ニューヨークから最強の男を呼ぶよ」
    とミッキーという殺し屋を呼びつけます。これがまあ、息をする
    だけでも心臓が止まりそうなくらいのデブの飲んだくれ。
    「1日しかいられないんだ。だから1人しか殺せないな」
    とか言ったくせに、1人殺すどころか、女をとっかえひっかえ
    呼びつけて3日も遊び続けるのです。ここでもジャッキーと
    ミッキーがエロ話に花を咲かせます。本題はどこへ行ったんだ。


    ジャッキー・コーガン


    結局ジャッキーがものすごくきれいに殺していくので、最初から
    そうすればよかったのにと思ってしまいます。そこだけは
    かっこいい。
    でもラストで、エージェントに対して報酬を要求する時のへりくつ
    はどうも理解に苦しみます。アメリカ経済が不景気だから殺し屋
    稼業も不景気ってことね。あ〜時間の無駄無駄。



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    マラヴィータ

    3
    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

    マラヴィータ

    「マラヴィータ」
    原題:The Family
    監督:リュック・ベッソン
    製作総指揮:マーティン・スコセッシ
          タッカー・トゥーリー
    2013年 アメリカ=フランス映画 111分 PG-12
    キャスト:ロバート・デ・ニーロ
         ミッシェル・ファイファー
         トミー・リー・ジョーンズ
         ダイアナ・アグロン
         ジョン・ドレオ

    元アメリカマフィアのボスでファミリーを売ったフレッドは
    証人保護プログラムでFBI監視下にある。彼の一家はフランス
    のノルマンディーに引っ越してくるが、遂にその居場所が
    マフィアに知られてしまい...。

    <お勧め星>☆☆☆ 可もなく不可もなく、犯罪映画でもなく
    コメディにもなりきれない中途半端な作品です。

    マラヴィータはイタリア語で『裏社会』を指し、この一家の
    愛犬の名前になっています。
    冒頭一家4人が、引っ越し荷物を積んだ車でどこかへ向かう姿
    が映ります。車の中で息子ウォレンが汚い言葉を使い、それを
    母マギーが注意する。こんなシーンは映画内で幾度となく見られ、
    どうやらウォレンは「Fuck」を使えば何でも表現できると思って
    いる父フレッドに似ているようです。そしてキレると徹底的に
    行動する娘ベルは、母に似ているわけです。

    ベル役のダイアナ・アグロンがとても可愛い。
    彼らが今回引っ越してきたのは、フランスのノルマンディ地方の
    田舎町。登場人物と同じく「ノルマンディ上陸作戦」しか思い
    浮かびません。そして彼らを監視するFBI捜査員スタンフィールド
    役はトミー・リー・ジョーンズ。彼は犯罪者一家が大嫌いなんです


    マラヴィータ

    でも仕事だから仕方ない。この顔が全てを物語っています。
    音楽は明るく軽快で、時折起こる徹底的な暴力、殺人シーンを
    除けば、コメディ映画として楽しむことができるかな。いや、
    やはりマフィア映画に欠かせないワルも登場しますよ。
    命を狙われているフレッドは、なぜか自叙伝を書きはじめるし、
    マギーは気に入らないと、何でも爆破させてしまうものの、
    自分たちを監視するFBI捜査員には差し入れしたりします。


    マラヴィータ

    このギャップはおもしろいけれど、どうも笑いきれません。
    映画館の斜め前のおばさんが、頻繁に笑っていましたが(大声)
    そうでもありませんよ。それにうるさいよ。
    高校の数学の講師に本気で思いを寄せるベル、


    マラヴィータ

    転校早々ボコられて、その相手達に仕返しするために知恵を
    絞るウォレン。


    マラヴィータ

    4人について細かく描いてあるのですが、今一つ入り込めません。
    もちろん映画のテンポはいいし、派手な爆破シーンや銃撃戦も
    楽しめます。またフランスとアメリカの文化や習慣の違いを示し
    て笑いをとるストーリーもおもしろい。でも何かが足りないんです。
    結局何を言いたいのか中途半端な映画だということですね。
    ただ一つわかるのは、自分のファミリー=家族が一番大事で、それ
    を守るためには、誰が死のうが、スーパーが爆破されようが関係
    ないということです。
    ラストの車の中で、家族が誰一人笑っていないのが、逆に笑え
    ました。






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    探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

    2
    JUGEMテーマ:邦画

    探偵はbarにいる

    「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」
    監督:橋本一
    2013年 日本映画 119分
    キャスト:大泉 洋
         松田龍平
         渡部篤朗
         尾野真千子

    札幌ススキノで探偵の友人だったオカマのマサコちゃんが
    殺される。警察の捜査は難航し、探偵は独自に調査を始める。
    しかし、関係者の口は重く、さらにマサコちゃんがファンだった
    バイオリニスト、河島弓子が探偵の前に現れるのだった。

    <お勧め星>☆☆☆ そつなくまとまっていますが、個人的
    には前作の方がストーリー性があったと思います。


    今回はお色気シーンが多く、序盤に探偵が女性と絡む(といっても
    すりガラス越しがほとんど)シーンや、モンデの店員役の
    安藤玉恵の無駄な露出などがやや気になりました。それなりに
    おもしろいけれど特に必要なかったような気がします。
    探偵の友人でオカマのマサコちゃん役はゴリ。NHKドラマでも
    オカマの役をしていたし、これがまたよくお似合い。そのマサコ
    ちゃんが殺害され、警察の捜査が進まないのに業を煮やし、探偵
    が調査を開始すると思いきや、例のお色気シーンです。それが
    終わってやっと本題に入ると何やら政治家、それも反原発を主張
    する橡脇なる人物が背後に見えてきます。この設定も原作と同じ
    なのかしら。そのため、チャチやヤクザと違い、こちらは何やら
    物騒な輩がたくさん出現するのです。マスクにヘルメット姿の
    集団が市電の停留所に立ち並ぶ姿は、予想ができていても笑って
    しまいます。
    「風邪がはやっているんだなあ」
    相変わらず飄々とした高田の発言はさらにおかしい。


    探偵はbarにいる


    今回、マサコちゃん殺しの犯人を突き止める依頼をするのが
    尾野真千子演じるバイオリニスト、河島弓子です。バイオリン
    に触ったことすらない、と本人が言うだけあって、演奏シーン
    は弾いていないのがまるわかりでした。
    でもこの映画に華?を添えています。それはしゃべらなければ
    ですね。きれいな顔からマシンガンのように繰り出される関西弁
    は、このお方をあっという間に、新喜劇の世界に連れていって
    しまいます。
    中盤以降の展開は何となく読めるし、前作に比べると、かなり
    派手でいやに長くなった格闘シーンは、途中で飽きてきます。


    探偵はbarにいる


    松田龍平をいまいち生かしきれず、大泉洋ばかりが目立つ映画
    でした。しかしヴィートにはいつまで乗る気なんだろう。それと
    人に借りるなら、いい加減に探偵も携帯持てよって!



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    ヒッチコック

    4
    JUGEMテーマ:洋画

    ヒッチコック

    「ヒッチコック」
    原題:Hitchcock
    監督:サーシャ・ガバシ
    2012年 アメリカ映画 99分
    キャスト:アンソニー・ホプキンス
         ヘレン・ミレン 
         スカーレット・ヨハンソン
         ダニー・ヒューストン

    サスペンスの巨匠ヒッチコックは、次なる映画の題材と
    して「サイコ」に関心を持つ。しかし当時としては斬新
    過ぎる内容に、配給会社からは資金を得られず、彼は妻
    アルマの協力のもと、自己資金で映画製作を開始するの
    だった。

    <お勧め星>☆☆☆ 期待しなかった割には、とても上手に
    作られていて、「サイコ」の知られざる内側を見られた気分に
    まります。


    ヒッチコックといえば「サイコ」(1960)ですが、それ以前
    にはイギリス本国で数多くの作品を撮影し、アメリカに拠点を
    移してからは、ヒット作を連続して生み出しています。
    アカデミー賞監督賞に再三ノミネートされながら、一度も受賞
    することがなかったのは、当時のハリウッドではサスペンス物が
    格下に見られていたことや、自身がアメリカ人でなかったこと、
    ハリウッドではなくサンフランシスコに住んでハリウッドでの
    交流がなかったことなどがあげられています。今でもなぜこの
    人が監督賞を獲れないの?という人もいますから、そこには
    何かしらの力が働くのでしょう。

    映画では「北北西に進路を取れ」(1958)の次の作品に悩む
    ヒッチコックの姿が映ります。配給会社が持ち込むものは、一応
    人気がありそうだけれど、自分の作りたいものではない。そんな
    彼を支えるのが、妻であり、自らも脚本家であるアルマなのです。


    ヒッチコック


    ヘレン・ミレンはどんな役でもその人になりきって演じます。
    今回もヒッチコックの太りすぎを用心し、酒や食べ物を制限
    する妻でありながら、ブロンド女優に心を奪われてばかりの
    夫に悩む一面を持つ女性を好演。
    そしてヒッチコックは「サイコ」に興味を持ち始めるのです。
    しかし殺人シーンやシャワーシーンがあったり、犯人自身が
    異常性格であったことなどから、配給会社は資金を出してくれ
    ません。

    「じゃあ自分で出す」
    「アルマ、今のうちにプールでたくさん泳いでおきなさい。
    なくなるかもしれないから」
    彼の「サイコ」にかける情熱がフツフツと沸き起こってくるのです。
    ヒッチコック役のアンソニー・ホプキンスは、彼なりにものすごく
    ヒッチコックに似せようと頑張ったのが伺えます。...が、時々
    レクター博士に見えてしまう。それは仕方ないか。

    「サイコ」での序盤のシャワーシーンは、音楽とヒロインの悲鳴と
    肩から上の映像で惨劇を表し、殺人が行われたことを観客に強く
    印象づけます。あのアイデアはすごいですね。
    公開初日、シャワーシーンを見て聞こえてくる観客の悲鳴に満足
    そうな表情を浮かべるヒッチコックの姿は、彼自身の映画にかける
    情熱を表しているかのようでした。


    ヒッチコック


    ジャネット・リー役のスカーレット・ヨハンソンもとても雰囲気が
    似ていました。メイクもあるけれど、彼女もかなり研究したのです
    ね。




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    ル・コルビュジエの家

    5
    JUGEMテーマ:洋画

    ル・コルビュジエの家

    「ル・コルビュジエの家」
    原題:El hombre de al lado
    監督:ガストン・ドゥプラット
       マリアノ・コーン
    2009年 アルゼンチン映画 103分
    キャスト:ラファエル・スブゲルブルド
         ダニエル・アオラス
         ユージェニス・アロンソ

    有名建築家ル・コルビュジエ設計の家に住む椅子デザイナー
    のレオナルドは、ある日隣家から響くハンマー音に目を覚ます。
    窓の外を見ると、なんと隣家は、同じ位置に窓を作ろうとして
    おり、レオナルドは家主のビクトルに中止を申し入れるが、
    彼は納得せず、遂に窓枠ができてしまう...。

    <お勧め星>☆☆☆ とてもシュールな映画ですが、ラストは
    何となく理解できるものになっています。


    何かが起こりそうで特に大きな出来事もなく、ラストだけ少し
    ドタバタするという映画なので途中、アクビ連発です。但し
    美しい音楽と建物の映像は素晴らしいですね。
    主人公レオナルドは有名な椅子のデザイナーで、ユラユラ揺れる
    けれど倒れないステキな椅子が大人気なのです。あれ欲しいよね。
    彼は妻アナ、娘ローラと共に、有名建築家ル・コルビュジエが
    南アメリカ大陸で唯一製作した家に住んでいるのです。白を基調
    にしているけれど、なんか使いづらそうな感じ。デザインが優先
    されると、ああなるのかな。


    ル・コルビュジエの家

    そしてある朝、ハンマーの音で夫妻は目を覚まします。冒頭の
    2分割画面の黒い方をハンマーで叩き割ると、白い壁が崩れる
    という変わった映像がそれなのですね。
    少し日の光が欲しいから窓を作りたいという隣人ビクトルは、
    粗野でお世辞にも上品とは言えない人物です。一方レオナルドは
    アルゼンチン出身ではなく、おそらくはヨーロッパから移住した
    のでしょう。明らかに地元の人々を下に見ています。
    窓をふさぐ交渉が成立したと思うと再び始まる工事に、レオナルド
    は根気よく抵抗しますが、その理由がコロコロ変わっていくのが
    とてもおもしろいです。全て妻や娘や果ては義父のせいにして
    いきます。


    ル・コルビュジエの家

    「大好きなレオナルド。光を分けてほしいだけだ」
    イノシシのマリネだの妻宛ての花束だの押しつけがましい好意に
    辟易しながら、さらに彼個人の友人達には、自分がいかに正当な
    ことをしているかを自慢するレオナルド。自分の車の中で泣く姿
    がもうどうしていいのかわからない、彼の気持ちの集大成です。
    娘ローラはなぜか父と口をきかないけれど、ビクトルの変てこな
    笑いには共感するらしい。


    ル・クルビュジエの家

    ラストは思いがけず訪れますが、そこでとったレオナルドの行動は
    仕方なかったのかしら。





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    ブラック・セプテンバー ミュンヘンオリンピック事件の真実

    6
    JUGEMテーマ:洋画

    ブラック・セプテンバー

    「ブラック・セプテンバー ミュンヘンオリンピック事件の真実」
    原題:Munchen 72-Das Attentat
    監督:ドロール・ザハヴィ
    2012年 ドイツTV映画 96分
    キャスト:ベルナッド・ヘアヴァーゲン
         ハイノ・フェルヒ
         フェリックス・クラーレ

    1972年、西ドイツはミュンヘンオリンピック開催に
    沸いていた。しかし9月5日、オリンピック選手村の
    イスラエル国宿舎へブラック・セプテンバーと名乗る
    パレスチナ人過激派集団が侵入する。人質となったイスラエル
    選手を救うため、西ドイツ側は様々な交渉を行うが、それは
    極めて難航し、遂に強硬手段へ出るが...。

    ブラック・セプテンバー


    <お勧め星>☆☆☆ TV用映画なのでドキュメンタリーに近く
    事件の再現フィルムのように見えますが、事件をよく知るため
    には上手に作られていると思います。


    オープニングがとてものどかで、オリンピック開催を心から
    喜ぶ西ドイツ国民や、オリンピック選手村警備を任命される
    アナという女性警官の晴れ晴れしい表情が伺えます。
    「非暴力」をモットーに警備にあたる警官は銃を携帯しないのです。
    ナチスがドイツにもたらした暗い影を払しょくし、新しい国
    として世界に認められると多くの人々が喜んでいたわけです。
    「民主主義を見せるオリンピック」
    とても価値ある開催であるのに、それに浮かれて、警備面では
    全く危機感を持っていないことが、画面から伝わります。さらに

    当時の西ドイツにはボン基本法というものが制定されており、
    平時における国内での軍事行動が制約されていました。つまり
    何か起きてもそこの警察しか対処ができなかったわけです。
    イスラエルのフェンシングコーチ、アンドレが、現在国同士が
    戦争中のレバノン選手に握手を求めに行きます。するとレバノン
    選手も笑顔で答えるのですよ。これがオリンピックなのですよね。
    但し、様々な国の様々な人種や宗教の人々が集まる祭典である
    ならば、やはり警備は完ぺきでないといけません。常に最悪の
    想定をしておくべきでしょう。国別の選手村やらめちゃくちゃ
    甘いセキュリティーなどはもってのほかですよね。
    映画は事実に基づいて進み、ブラックセプテンバーによって拘束
    された人質解放のために、西ドイツの内務大臣が中心となって
    交渉にあたります。


    ブラック・セプテンバー

    今では考えられないような、マスコミの実況中継や警察隊と
    政府側での対立、伝達ミスの連続などでラストを迎えます。
    犯人1人死亡、人質全員解放というニュースに沸く人々をよそに
    現場では壮絶な銃撃戦が繰り広げられていたのです。暗視スコープ
    さえない銃で、それもスナイパーではなく、単に銃撃がうまい程度
    の警官が、過激派と戦う。武器のレベルも違い過ぎたのです。

    オリンピック自体も一度は世論の反対を受け、中断しますが、
    反ユダヤ的言動で知られたブランデージIOC会長の指示により
    続行が決定し、涙の中で終結するという異例のものになりました。
    ドイツ人はイスラエル人を人質だとすぐに考える。それは過去の
    償いなのでしょうか。では、パレスチナ人が祖国を奪われ、今なお
    攻撃対象にされているのはなぜなのか。不毛の争いを感じずに
    はいられません。





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    ロスト・メモリー 

    6

    ロスト・メモリー 

    「ロスト・メモリー」
    原題:Du hast es versprochen
    監督:アレックス・シュミット
    2012年 ドイツ映画 102分
    キャスト:ミナ・タンデル
         ラウラ・デ・ベーア
         カタリナ・タルバッハ
         マックス・リーメルト

    医師のハンナが勤務する病院に1人の女性が搬送される。
    彼女がハンナの少女時代に親友だったクラリッサと知ると
    2人は再び親しくなり、かつてバカンスを過ごしたある島
    へと向かうのだった。しかし島では無気味な出来事が起こり...。

    <お勧め星>☆☆☆☆ ストーリー展開があっというもので、
    ラストもひたひたと恐怖が残る極上のサスペンスです。


    冒頭、雪の中を走る少女、ハンナとクラリッサが映ります。
    2人は森の中の穴を見つけて入って行き、ハンナは即興の
    怪談話で怖がらせます。その背後にぼんやりもう1人の少女が
    映ったかと思うと、次のシーンでは血まみれの手のハンナが
    クラリッサと森をかけ戻っていきます。これが何を意味するのか
    は映画の中盤までは、なかなかわかりません。ホラー映画かと思ってしまいますね。
    わたしはテントウムシをつぶす指でピンときましたが。
    序盤は、夫の浮気に怒りながら、医師として働くハンナの姿が
    映し出されます。彼女には1人娘レアがいるのです。
    ある日、彼女は救急搬送された患者の名前を見てびっくり!
    かつて少女だった頃に親友だったクラリッサだったのです。


    ロスト・メモリー 

    25年ぶりの再会を喜び合い、ハンナは今の悩みを打明けたり
    して2人は旧交を温めあいます。この辺りは丁寧に描かれ、
    それぞれの人物像が何となくわかってきた頃に、ハンナはレア
    を連れてクラリッサの勧めで、かつてバカンスを過ごした島へ
    と向かいます。めちゃくちゃ辺鄙だし、住んでいる人も管理人
    ティムやら鮮魚店のガブリエラやら何だか不気味な人ばかりの
    この島のどこが楽しいんだか。でも思い出は楽しいことばかり
    蘇るんですよね。


    ロスト・メモリー 

    ところが到着早々から、ハンナは見知らぬ少女の姿を見かける
    のです。ヘッドフォンをはめているから気づかないけれど、窓
    に誰かが小石を当てている。
    「昔アンナがよくそうやって遊びに来たわよね」
    クラリッサに言われて、ようやくアンナという島の少女がいたこと
    にハンナは気づくのです。記憶に引き出しは、鍵がかかっている
    ものが多く、自分に都合の悪いものは、その鍵がなかなか開かない
    のが常ですね。
    アンナはクラリッサが来るまでは、ハンナととても仲良しだった
    のに、クラリッサの登場ですっかり仲間外れになり、ついでに
    行方知れずになっているということを、ハンナは初めて知ります。
    鍵の開いた記憶の引き出しも、まだ全部は開かれません。小出しに
    分かっていく真実はとても残酷なものであり、しかしながらあの
    年齢ぐらいの子供にとっては、忘却の彼方に行ってしまうもの
    かもしれないのですね。しかし「仕返し」があることを覚えて
    おかないと。
    美しい自然の映像と音やぼんやり見える人影などで恐怖を深め
    させるよくできたサスペンス映画になっています。ラストも
    怖いですねえ。




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    ファインド・アウト

    5
    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

    ファインド・アウト

    「ファインド・アウト」
    原題:Gone
    監督:エイトール・ダリア
    2012年 アメリカ映画 94分
    キャスト:アマンダ・セイフライド
         ダニエル・サンジャタ
         ジェニファー・カーペンター
         セバスチャン・スタン

    ジルは1年前に、何者かに誘拐され、森の中の穴の中に
    監禁されていたところを命からがら逃げだす。しかし事件
    の証拠は一切見つからず、彼女の妄想だったということで
    捜査は終了してしまう。しかしある日妹モリーが姿を消し、
    ジルは彼女も誘拐されたと主張するが...。

    <お勧め星>☆☆☆ アマンダちゃんが強いお姉ちゃんを
    演じていて、それだけで星1つおまけです。


    ファインド・アウト

    映画自体はつじつまが合わない箇所が結構あるし、説明不足
    の内容もたくさんあります。ただただアマンダちゃんが可愛い
    ので、彼女が好きなら全然飽きません。
    オレゴン州ポートランドの森林公園を地図を片手に歩く女ジル。
    彼女はチェックした場所を赤色鉛筆で塗りつぶしていくのです。
    一方で護身術を習い、時々フラッシュバックする、テープで
    拘束された自分の姿に悩まされるところを見ると、何かの事件に
    遭遇していたと予想できます。その通り、彼女は1年前に突然

    誘拐され、気がつくと森林公園の中の穴の中に監禁されていた
    のです。周りにはバラバラになった犠牲者の骨が埋まっている...。
    しかし失踪者の数はものすごく多いし、事件に巻き込まれた人
    ばかりとは限りません。さらに、だだっぴろい森林公園の中の
    1つの穴なんて、捜しようがないのでしょう。結局警察では
    事件は彼女の妄想であり、精神科に強制入院させるということで
    捜査を終了していたのです。
    ところがある朝、夜勤のバイトを終えて帰宅すると、妹モリー
    の姿がないのです。バイトの同僚はジェニファー・カーペンター。
    2人の子持ちのシングルマザー役ですが、名前は出てこなかった
    なあ。

    で、ジルはモリーが今日の期末考査のために勉強していたこと、
    パジャマのまま姿を消していることなどから「奴がさらったんだ」
    と確信するわけです。鍵がかかっている家にどうやって侵入した
    のか、家をどうやって知ったのか、なぜにモリーなのか、などと
    いろいろ考えてはいけません。きりがないのです。
    ジルは速攻で警察に行きますが、なんとも冷たい対応です。


    ファインド・アウト


    はなから相手にしていないのが見え見えの警官達とは別に1人
    新米刑事フードが話に耳を貸しますが、特に役には立たず、この
    人の存在価値は何だったんだろうと後で思う。
    ジルはとにかく自分一人で、誘拐犯を追い始めますが、とにかく
    無謀極まりありません。精神科に入院歴のある人は銃を持つことに
    制限がある上に、あちこちでペラペラ作り話をしては調べいく
    ので、この子本当に危ないんじゃないの?と途中で思ってしまい
    ます。そこは上手かな。ただ何人も殺している(と彼女が主張)
    凶悪犯をアマンダちゃんの細腕1本で捜せるものでしょうか。

    そもそもジルはなぜにあんなに銃が上手なのでしょう。
    ラストの決めゼリフはかっこいいので、真相はもうどうでもいい
    のかな。
    アマンダちゃんがヒロインでなければ、別にどうってことのない
    映画でした。




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    しあわせの隠れ場所

    5
    JUGEMテーマ:洋画

    しあわせの隠れ場所

    「しあわせの隠れ場所」
    原題:The Blind Side
    監督:ジョン・リー・ハンコック
    2009年 アメリカ映画 126分
    キャスト:サンドラ・ブロック
         ティム・マッグロウ
         クイントン・アーロン
         キャシー・ベイツ
         リリー・コリンズ

    リー・アンは、ある雨の晩、薄着で歩くマイケルに遭遇する。
    彼女は彼を自宅に連れ帰るが、彼の境遇を聞き、しばらく家で
    預かることにする。そのマイケルは巨漢を生かして、アメフト
    の才能を開花させていくのだった。

    <お勧め星>☆☆☆☆☆ 単なる偽善話ではなく、それぞれの
    人物について丁寧に描かれ、感動を呼ぶ映画になっています。

    2009年、NFLドラフト1巡目でボルチモア・レイブンスに
    指名され入団したマイケル・オアー選手の生い立ちを基に
    書かれたノンフィクション「ブラインド サイド アメフトが
    もたらした奇跡」の映画化です。主演のサンドラ・ブロックは
    この映画で第82回アカデミー賞主演女優賞を獲得しています。
    アメフトには全く疎いので、初めて知ることばかりなのですが、
    原題の「the blind side」は右利きのクオーターバックがパス
    を投げる時、死角になる左側のサイドのことで、そこを守る選手
    は力が強く、足が速いことを要求されるみたい。冒頭に流れる
    レフトタックルのローレンス・テイラーという選手の話で何となく
    理解できます。

    そして何やら事情を聴かれているマイケルが映るのです。
    さらにシーンは変わり、2年前、テネシー州メンフィスで生徒が
    ほぼ白人の高校へ転校してくるマイケルの姿になります。彼は
    球技は得意だけれど、学業は全くダメなのですが、何とか入学。
    この地域は、裕福な白人が住む地域と貧しい人々、その多くは
    黒人またはヒスパニック系、とが分かれているのです。貧しい
    人々は教育をろくに受けることもなく、ドラッグや売春に手を
    染め、ギャングの抗争などで亡くなることが頻繁に起きています。
    そんな地域で生まれたマイケルは、ドラッグ中毒の母親から
    州政府により幼い頃引き離され、里親の元を転々としていたのです。
    当然今通い始めた高校の授業についていける学力もない。そもそも
    住む家がなくなっています。


    しあわせの隠れ場所

    雨が降る寒い晩、薄着でとぼとぼ歩くマイケルを見つけたリー・アン
    は、彼を放っておけず家に連れて帰ります。
    彼女の性格は、男前であり、それは正しいことをはっきり主張
    できるというとてもうらやましいものです。こういう風に言って
    みたいなあ。


    しあわせの隠れ場所

    マイケルが泊まった翌朝
    「何も盗まれてないわよね。」
    と恐る恐る階下に下りて行くリー・アン。そこにはきれいにたたんだ
    シーツが置いてありました。マイケルは育った環境は恵まれなかった
    けれど、なぜかマナーを心得ているのです。逆にそれに刺激される
    テューイ一家。食事はテーブルの前にすわりましょうね。
    夫はファストフードのチェーン店のオーナーで、とてもセレブなの
    に、友人達の差別的な発言に怒るリー・アンは、とても素敵に見え
    ます。
    娘コリンズ役は眉毛ちゃんことリリー・コリンズ。とても小柄で
    可愛いです。


    しあわせの隠れ場所


    そしてキーパーソンになる下の息子のSJの存在もいいですね。

    しあわせの隠れ場所

    BMWを2台も乗り回し、何不自由ない生活を送っているような
    リー・アンは無償の愛でマイケルを包んでいきます。
    後半のアメフトのゲームで、差別的な発言を繰り返す、相手チーム
    の応援のじいさんに向って、いつ言うかなと思っていたら、やっぱり
    リー・アンは「この腐れジジイ」と言い放ちます。逆にマイケル
    がかつて住んでいた地域の不良に、下品な言葉を投げかけられると
    さっと踵を返し、それこそ10倍くらい言い返すんです。極めて
    気分爽快です。サンドラ・ブロックがうまいんです。
    終盤に冒頭の事情聴取のシーンになります。それが何を意味するか、
    そしてそれを乗り越えられるか、半信半疑で見ていました。
    こんなサクセスストーリーは、そうそう転がっていないけれど、
    幸せになったのは、マイケルだけではなく、リー・アンをはじめと
    するテューイ一家だったとも思います。
    教育を受ける機会さえあれば、もっと才能を伸ばせる人たちが
    たくさんいることも実感しました。






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