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    • 2023.01.12 Thursday
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    ライフ・イズ・デッド

    5
    JUGEMテーマ:Horror

    ライフ・イズ・デッド

    「ライフ・イズ・デッド」
    監督:菱沼康介
    2012年 日本映画 93分
    キャスト:荒井敦史
         ヒガリノ
         小林すすむ
         円城寺あや

    UDVという病が蔓延する近未来で、日本にも感染者が
    増え続け、消子の兄逝雄も感染している。彼はレベル3
    と宣告され、ゾンビ化するレベル5になるのを食い止める
    ために、家族一丸となって立ち向かうのだが...。

    <おすすめ星>☆☆ コメディなのかホラーなのか中途半端
    な映画だし、話に入り込めませんでし
    た。

    古泉智浩の人気同名コミックの映画化です。UDVという
    アンデッド・ウィルスに感染した赤星逝雄の父親役は亡き
    小林すすむさん。まだお若いのに残念です。
    当然原作は未読なので何とも言えませんが、切れ切れの
    ストーリーがそれこそチリジリバラバラに展開され、それが
    一つにまとまることもなく終わってしまいました。富士山の
    裾野に広がる田舎町という風景も生かしきれないし、ゾンビ
    の数がそもそも少ない。


    ライフ・イズ・デッド

    逝雄役の荒井敦史はイケメンだし、(「悪の教典」(2012)に
    出演していた模様ですが、全然思い出せず。)妹、消子役のヒガリノ
    もとてもかわいいです。
    UDVウィルスに感染した兄のその病の進行を遅らせようと、赤星家
    は一丸となって奮闘します。その一方で、病に対する偏見や、新法
    によって、感染者が首輪をつけられたり、ボムガンを用意する家族が
    映ったりと忙しいったらありゃしない。それに加え限りなく前向きな
    消子の姿にはイラっとさせられます。
    その消子に思いを寄せる兄の親友、厚紫、謎の高校生祐樹やら、逝雄
    の元カノ茜の姿などが上っ面だけ映されるので、どうも話に入り込め
    ません。そうそう野良ゾンビをからかう中学生?の意味もよくわから
    ない。

    オープニングでレベル5になった男が警察によって撃たれた時と、
    ラスト付近の血しぶきは、もうシャワーのようにふんだんです。ただ
    それだけかな。レベル5になっても目が白目になるわけでもなく、ただ
    肌が斑点だらけになる程度です。怖くない。
    唯一グロいのは、茜が恋人の食料となるシーンでしょうか。なんとも
    中途半端な映画でした。途中で飽きちゃった。


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    イントルーダーズ

    2
    JUGEMテーマ:Horror

    イントルーダーズ

    「イントルーダーズ」
    原題:INTRUDERS
    監督:フアン・カルロス・フレスナディージョ
    2011年 アメリカ=イギリス=スペイン映画
    100分
    キャスト:クライヴ・オーウェン
         カリス・フアン・ハウテン
         ダニエル・ブリュール
         ビラール・ロペス・デ・アジャウ

    母と2人暮らしのフアンはある雨の夜、「顔なし怪人」
    に襲われる。一方、ジョンの娘ミアは、祖父母の家の
    近くの木の幹から、小さな古い木箱を見つける。その
    中には「顔なし怪人」の話が書かれたメモが入っている
    のだった。

    <お勧め星>☆☆☆ レビューでは低評価のものもあり、
    期待しないで鑑賞。個人的には結構好きな映画です。


    監督は「28週後...」(2007)の
    フアン・カルロス・フレスナディージョです。
    始まりが怖いんですよ。土砂降りの晩、自分で創作した
    怖い話を母に聞かせるフアン。そして「もう寝る時間よ」
    と言われ、ベッドに入るものの、猫が外にいるからと、窓
    を開けておくのです。そして外から聞こえる猫の声に、彼は
    カッパを着て外階段に出ます。猫はいるけれど、その他に
    カッパを着た何者かが家に入って行くのを見てしまいます。
    ここからは目まぐるしい展開で、このシーンに何の意味が
    あるのかわかるのが、映画の終盤という凝った作り方です。


    イントルーダーズ

    そして所変わって、ジョンとスザンナ夫婦は、一人娘ミアと
    幸せに暮らしています。ジョンはミアを溺愛し、ミアもパパ
    が大好き!ミアは両親とともに訪れた祖父母の家で、猫が
    下りられなくなった木に登った時、この木の幹に穴が空いて
    いるのに気づくのです。手なんか入れちゃだめだよ。と思って
    いたら、案の定手を入れてしまい、中から古い木箱を見つける
    のです。その代わりに彼女のブレスレットは落としちゃう。
    その木箱の中には「顔なし怪人」の話が書かれており、彼女は
    それを創作話として学校で発表してしまうのです。


    イントルーダーズ

    この手の話は、子供の頃いくらでもだまされたことのあるような
    内容で、夜更かしすると人さらいが来る、とかお盆に海に入ると
    亡くなった人に足を引っ張られる、というような類のもののような
    気がします。したがって12歳のミアがその話を真剣に読むうちに
    夜眠れなくなるのも理解できるのです。

    しかしジョン自身も、仕事現場で起きた事故の時、「顔なし怪人」
    を見てしまうし、ミアも自室のクローゼットからそれが出てくる
    のを見てしまう。この「顔なし怪人」は何の目的で現れるのか。
    本当に顔が欲しいからじゃないのかしら。
    同時に映されるフアンとルイーザ母子は、アントニオ神父に悪魔祓い
    を願い出るのです。このアントニオ役はダニエル・ブリュール。
    ところがルイーザは、肝心なところは語らず、神父の元を去ります。
    なんで悪魔が憑りついていると思うなら、悪魔祓いのために詳細を
    語らないのか。そもそも「顔なし怪人」が神父に見えないのはなぜか。
    この話とジョンとのつながりは、恐怖の連続でミアが言葉を発せなく
    なってから、一挙に明らかになって来ます。

    ミアがカウンセラーに
    「顔なし怪人が実在しないのは知っているのよ。」
    と語るところがキーポイントですね。
    大人になって見たから平気な映画だけれど、子供が見たら結構怖い
    映画だと思います。



      
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    デンデラ

    4
    JUGEMテーマ:邦画

    デンデラ

    「デンデラ」
    監督:天願大介
    2011年 日本映画 118分
    キャスト:浅丘ルリ子
         倍賞美津子
         山本陽子
         草笛光子
         山口果林

    女性が70歳を迎えると、おまいり山に捨てられる
    しきたりのある村で、カユも1人雪山に取り残される。
    極楽浄土を願い、雪の中で横たわるカユの前に、無気味
    な人々が現れ、彼女は「デンデラ」という集落の存在を
    知るのだった。

    <お勧め星>☆☆ ラストシーンの意味が分かると、まあ
    納得できますが、小説を映像化することの難しさを痛感
    します。


    監督は「楢山節考」の今村昌平監督の息子、天願大介です。
    なのでジャケットのようなキャッチフレースになったの
    でしょう。原作は佐藤友哉の同名小説で、どうもこれは
    おもしろいらしい。では映画ではどうでしょうか。
    山形県の庄内地方の雪深い地区で撮影されただけあって、
    女優さんたちの吐く息が真っ白く、その寒さが伝わります。
    冒頭に男に背負われておまいり場まで連れて行かれる老女
    斎藤カユが映ります。この村では70歳になった女性は口
    べらしのために山へ捨てに行くというしきたりがあるのです。
    映画内での会話でわかるように、この村は男と坊主が牛耳って
    おり、女性は数々の掟に縛られて生活している模様。それで
    もって70歳になったらポイです。

    さて、雪山に一人残されたカユは、「極楽浄土」とつぶやく
    ものの、まずは放尿。ルリちゃん、やめて!用を足したら
    いよいよ心を決めて雪に横たわります。カラスも突きに来たし、
    お迎えも近いなと思ったのもつかの間、変てこな婆さん連中が
    姿を現します。そう、実はこのおまいり場に捨てられた女性は
    メイという老女が率いる「デンデラ」で生き延びていたのです。
    「デンデラ」は山の反対側にあって、村人にはぜーったいに
    見つからないらしい。草笛光子演じる三ツ星メイはさすがに

    貫録があります。30年前にここに捨てられてから、1人で
    生き延び、仲間を増やしてきたと言う。中盤に映る回想シーン
    で、川の水に映った自らの顔を見て、魚の骨で髪の毛をとこう
    とするも、絡み過ぎて櫛が通らず涙するメイは、乙女の心を
    持っていた時期もあったのです。
    とはいえ100歳になったメイの願いは、仲間を50人にして
    村人たちを襲い、男に復讐すること。そのための訓練シーンが
    藁人形に竹やりを刺すなど、まるで戦時中の女性の姿のようです。
    老女なので限りなく弱い...。


    デンデラ

    この考えに反対し「臆病者」と呼ばれる5人の集団のリーダー、
    椎名マサリ役は倍賞美津子。アイパッチして、こちらも貫録
    たっぷりです。マサリは、ものすごく村で虐げられたのに、
    復讐に反対で、「デンデラ」で生き続けることを願うのです。
    そんなこんなでカユは、どっちに付こうかと悩むうちに、遂に
    襲撃の日が決まるのです。しかし熊に襲われたり、雪崩に遭遇
    したりで、ちっとも襲撃に向えません。
    この辺りで、そうかこの映画は単なる復讐映画ではないのだ、
    と気づいてきます。熊に襲われた老女たちの姿はものすごく
    グロいのですが、なにせ熊自体が、田舎の遊園地の着ぐるみ
    レベルの代物なので、愕然とします。女優さんの出演料が高く
    て、ここにお金がかけられなかったのかしら。それにしても
    ひどすぎる出来具合です。


    デンデラ

    ルリちゃんのお姫様走りがとても可愛いです。
    原作はきっとおもしろかったのでしょうねえ。でも映画は
    つまらなかったです。


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    ネイビーシールズ:チーム6

    5

    ネイビーシールズ

    「ネイビーシールズ:チーム6」
    原題:Code Name:Geronimo/Seal Team Six/
             The Rapid on Osama Bin Ladin
    監督:ジョン・ストックウェル
    2012年 アメリカ映画 101分 PG12
    キャスト:キャム・ギガンデット
         アンソン・マウント
         フレディ・ロドリゲス
         キャスリーン・ロバートソン
         ウィリアム・フィクナー

    ビン・ラディン暗殺のため、ネイビーシールズ:チーム6
    が極秘作戦を遂行することになる。しかしビン・ラディン
    の明確な所在がつかめず、ペンタゴンからの命令がなかなか
    発動されないのだった。

    <お勧め星>☆☆☆ 映画としては手に汗を握る展開ですが
    現在の状況を考えると、かなり複雑な思いになります。


    「ゼロ・ダーク・サーティー」(2012)でも描かれた
    オサマ・ビン・ラディン暗殺計画「ジェロニモ作戦」を
    現場のネイビーシールズ隊員の視点も交えて映していきます。
    9.11事件以降、その所在をアメリカが血眼になって捜し
    続けたオサマ・ビン・ラディン。死亡説や山岳地帯に身を
    潜めているなど様々な情報が飛び交いました。彼1人を捕えた
    ところで、状況は全く変わることはないのですが、悲惨な事件
    への1つのけじめとしたかったのでしょう。その情報を得る
    ために、ポーランドの秘密収容所やCIA情報部のスパイとなった
    パキスタン人の姿などが映ります。この情報はものすごいんです。
    バージニア州にいながら、パキスタンの状況が手に取るように
    わかるんです。

    CIA分析官、ホリンズは、その分析能力で、ビン・ラディンの
    生存を確信し、パキスタンの街中にいるのではないかと推測
    します。


    ネイビーシールズ

    しかしその推理には裏付けが少なく、同僚は否定し、上層部も
    動こうとはしないのです。このホリンズ役の女優さんはいまいち。
    彼女の上司ギドリー役は「エリジウム」(2013)の
    ウィリアム・フィクナーです。彼の存在感は何気に大きいです。
    一方アフガニスタンで自爆テロに遭ったネイビーシールズの隊員
    スタナー役は「パンドラム」(2009)のキャム・ギガンデット。
    カム・ジガンディとも読むらしい。


    ネイビーシールズ

    彼が久しぶりにバージニア州の自宅に帰ると、なんと妻は浮気
    しましたよ的な姿でベッドに寝ています。あ〜、えらいこっちゃ。
    少佐は妻を9.11事件で亡くしていたりと少しだけ私生活を
    見せてくれますが、不十分な描き方なので、別になくてもいいかな
    と思ってしまいます。特にスタナーの妻の浮気相手が同じチームの
    チェリーなんて話は余分。タイマンしている場合じゃないって。

    そして「海神の槍作戦」つまり「ジェロニモ暗殺作戦」が決定する
    のですが、そこからの訓練風景より、ビン・ラディンの隠れている
    らしき家に彼がいる証拠をつかむために、あれこれアイデアを練る
    ホリンズや現地のパキスタン人の姿は緊迫感があります。
    作戦当日のネイビーシールズ:チーム6の動きは、固定カメラ、
    監視カメラ、携帯カメラ映像、暗視映像、衛星映像、果ては犬の
    頭装着カメラも使って目まぐるしく映り続けます。
    「民間人、女、子供は傷つけるな」
    その命令が白々しく感じられたのは自分だけでしょうか。
    エンドロールで、その後の隊員やスパイ達の状況がわかります。
    結局何も変わらず、憎しみやその過激さを増すことになったのは
    自らが捲いた種だからですね。利用価値があるときだけ利用する
    という手法では、信頼関係は築けないに決まっているのです。



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    BEASTLY ビーストリー

    4
    JUGEMテーマ:洋画

    ビーストリー

    「BEASTLY ビーストリー」
    原題:Beastly
    監督:ダニエル・バーンズ
    原作:アレックス・フリン
    2011年 アメリカ映画 95分
    キャスト:アレックス・ペティファー
         ヴァネッサ・ハジェンズ
         メアリー=ケイト・オルセン
         ニール・パトリック・ハリス

    17歳の高校生カイルは、ルックスの良さから
    うぬぼれが強く、傲慢な振る舞いをしている。
    そんな彼は魔女と噂されるケンドラを怒らせて
    しまい、醜い姿に変えられてしまう。その呪いを
    解くには、1年以内に誰かに愛されなければなら
    ないのだった。

    <お勧め星>☆☆☆ まさにおとぎ話のの世界ですが、
    見終わるとなぜか気分が良くなります。


    主役のカイル役は、イギリス人でモデル出身の
    アレックス・ペティファーです。


    ビーストリー

    どこかで見た顔だと思ったら、「大統領の執事の涙」
    (2013)で序盤にセシルの母親を暴行し、父親を
    射殺する地主の息子役を演じていたじゃありませんか。
    イケメンだし、身体も鍛えられているけれど、傲慢で
    鼻持ちならない役がなぜか似合いますねえ。
    またヒロインのリンディ役は、「フローズン・グラウンド」
    (2013)で娼婦シンディ役を演じたヴァネッサ・ハジェンズ
    です。


    ビーストリー

    ストーリーは、バックストン学園高等部で、カイル・キングストン
    というイケメンかつ金持ちで父親は有名キャスターという生徒が
    環境委員長に立候補するシーンから始まります。こいつがまさに
    胸糞が悪くなるような奴なんですよ。別に環境なんか興味ない、
    内申のために立候補したなどと抜かす。それを見つめるケンドラ
    という無気味なタトゥー生徒が怪しげです。
    家に帰れば、この父にしてこの子ありの典型で、ブスとバカを
    認めない父は携帯電話で仕事話に夢中。カイルの話など5分も
    聞きません。そうだ、デブもダメとか言っていたな。この最悪な
    性格をそのまま引き継いだカイルは、ケンドラにイタズラを仕掛け
    彼女を怒らせてしまうのです。

    「欠陥を受け入れなさい」
    あららら〜、カイルはなんだか不気味な姿に変わったぞ。
    ここで言う「欠陥」は、もちろん内面の醜さなわけで、それが
    全て外見に出てしまった模様。でも元がイケメンなので、強面の
    格闘家のような姿にすぎません。しかし、自信があった外見を
    失ったカイルは、ひたすら悲嘆するし、彼の父は、お手伝いの
    ゾラと盲目の家庭教師ウィルと共に、カイルを別宅に隔離する
    のです。

    この呪いを解くには「1年以内に誰かに愛されなさい」と言われた
    ものの、「出会い」がないじゃん。と思っていると、こっそり
    のぞきに行った学校で、カイルの悪口を言うかつての友人のそばで
    カイルを認める発言をするリンディがいるじゃありませんか。
    おまけにリンディはボンクラの父親のせいで命を狙われ、匿う
    必要が出てきます。おとぎ話の王道に入って来ました。
    リンディの前では「ハンター」と名乗り、必死で彼女の気を引こう
    とするカイルの姿は滑稽そのものです。お金があるからできるのね。
    でもブルガリじゃなくて彼女は「グミ」を喜ぶところもおもしろい。
    この流れでいくと絶対にハッピーエンドだなと予想できながらも
    最後まで楽しく見ることができました。
    父の元へ向かうケンドラらしき女性の足が映ったので、エンドロール
    の後に何かあるかと思ったら何もなかった。残念!


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    落語娘

    4
    JUGEMテーマ:邦画

    落語娘

    「落語娘」
    監督:中原 俊
    原作:永田俊也
    2008年 日本映画 109分
    キャスト:ミムラ
         津川雅彦
         森本亮治
         伊藤かずえ

    亡き叔父の影響を受けて落語の世界に飛び込んだ
    香須美は、女であることと、異端児である師匠の
    せいで3年間前座のままである。その師匠が突然
    40年間封印されていた呪われた噺に挑戦すると
    言い始めるのだった。

    <お勧め星>☆☆☆☆ 「おあとがよろしいようで」
    まさにその通りの話です。


    落語をする女性の話というと、2007年のNHK朝ドラ
    「ちりとてちん」を思い出します。貫治谷しおり主演で
    笑いと涙に包まれながら、主人公が落語家として成長して
    いく内容でした。
    この映画はというと、ミムラ演じる主人公の三々亭香須美
    の成長というより、師匠、三々亭平佐との師弟の絆の話の
    ようです。

    冒頭、香須美がなぜ落語の道をめざし始めたのかが語られ、
    ストーリーにすんなり入っていけます。ただ、この子役は
    可愛いくない。そして高校、大学で落研で活躍し、遂に
    あこがれの三松家柿紅に弟子入りを求めるシーンから一変、
    津川雅彦演じる三々亭平佐が師匠になっており、その師匠
    から金の無心をされるシーンに映ります。


    落語娘

    彼女はなぜこのダメ師匠のもとに入門することになったのか
    それも中盤にはうまく描かれており、伝統芸能の中での
    女性の活躍の難しさを実感します。


    落語娘

    ろくに弟子の修行もしないのに、有名な落語家の息子や孫と
    いうだけで大きな顔をする若い男の子も映り、なんだか本当
    のことのような気がしちゃう。
    但し女性落語家の成長話はそこまでで、師匠が禁断の噺
    「緋扇長屋」という作品を演じるという状況になると、やや
    ホラーっぽくなります。日本の怪談話はとても怖い。しかし
    やはりダントツの演技力の津川雅彦が、笑わせたり、怖がら
    せたり、呆れさせたりと、様々な表情を見せてくれます。
    ミムラも新鮮だし、演技力もあると思いますが、そこは格が
    違いますね。

    原作を知る方には、やや話が薄っぺらく思えたようですが、
    映画だけ見るととてもおもしろかったです。
    ネットカフェでミムラにクレームを言いたいのにうまく言えない
    オタク役の春風亭昇太がとてもおかしいです。


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    グーグーだって猫である

    5
    JUGEMテーマ:邦画

    グーグー

    「グーグーだって猫である」
    監督:犬童一心
    原作:大島弓子
    2008年 日本映画 116分
    キャスト:井上伸一郎
         田中哲司
         小泉今日子
         上野樹里
         加瀬 亮

    有名漫画家、麻子は15年飼っていた愛猫サバを
    亡くし、執筆が進まなくなっている。そんな時、
    ペットショップで、1匹のアメリカンショートヘアー
    の子猫と出会い、グーグーと名付けて飼い始めるのだった。

    <お勧め星>☆☆ ゆるやかなストーリーがうまく
    生かされず、ただ猫の可愛い仕草や動きだけが印象に
    残りました。


    吉祥寺という街の紹介から始まり、学生時代に遊んでいた
    場所を思い出しました。ロンロンってまだあったのね。
    主人公の漫画家、小島麻子役は小泉今日子。6年前の映画
    ですが、今とほとんど変わっていません。
    麻子は有名な漫画家で、アシスタントに囲まれて忙しい日々
    を送っているのです。そして長編作を描き終えたある朝、
    15年飼い続けたサバの死に遭遇するのです。ペットの死が
    もたらす悲しみは、日が経つにつれて薄れるのではなく、
    大きな空虚感として心に残り続けます。この時の麻子の姿は
    とても良く理解できました。

    そして麻子は執筆ができない日々が半年続いたある日、ペット
    ショップで1匹のアメリカンショートヘアーと出会うのです。
    グーグーと名付けて飼い始めたこの猫は、とても可愛い。
    ただその存在感が添え物のように見えるのです。スポンサーに
    「ニャンとも清潔なトイレ」がついているだけあって、容姿は
    そのパッケージとそっくり。愛猫の死を乗り越えるために、
    新しい家族を迎えるという姿が、いまいち見ている側に伝わり
    ません。
    そして去勢手術当日、グーグーは家を脱走するのです。その
    グーグーを保護するのが加瀬亮演じる青地。


    グーグー

    グーグーを外も自由に歩かせることで、吉祥寺という街の姿や
    自然を描いていきたかったのかしら。でも猫に長生きしてほしい
    と思うなら、病気や事故や連れ去りに遭わないように家の中で
    飼えばいいと思う。そこは飼い主の判断だから仕方ないかな。


    グーグー

    麻子のアシスタントの個性をコミカルに映し出すのも、あまり
    意味がなく、ナオミ(上野樹里)とマモルの恋愛模様や、麻子
    と青地の淡い恋などもいまいち中途半端な内容で終わっています。
    終盤に麻子の病気が発覚してからの映画は、ますます散漫な
    内容になってしまいました。てなわけでちっとも楽しくなかった。
    ただドアを開けると飼い猫が出迎えてくれるのはうれしいね。
    麻子の母親役の松原智恵子が相変わらずおきれいです。





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    バトル・オブ・プエブラ 勇者たちの要塞

    5

    バトル/オブ/プエブラ

    「バトル・オブ・プエブラ 勇者たちの要塞」
    原題:CINCO DE MAYO:LA BATALLA
    監督:ラファ・ラーラ
    2013年 メキシコ映画 125分
    キャスト:クリスチャン・バスケス
         リス・ガラルド
         ウィリアム・ミラー

    1861年、メキシコ侵略をもくろむフランス軍は、
    ロレンス将軍率いる部隊をメキシコに送り込む。
    イギリス、スペインの反対を押し切り、彼は次々に
    メキシコを侵攻していくが、そこにはサラエゴ将軍
    率いるメキシコ軍が待ち受けていた。

    <お勧め星>☆☆☆☆ この映画を見るまで全く知らない
    出来事であり、登場人物も知らない人ばかりです。しかし
    すさまじい戦闘シーンの連続は見ごたえがあります。


    1861年、メキシコ。先住民族出身のファレス大統領の
    もと、民主化を進める国には、フランス、イギリス、スペイン
    など対して多額の債務を抱えていたのです。3国はその回収
    を目的に、1862年ベラクルスに来航します。イギリス、
    スペインは債務支払い延期を了承し、撤退するのですが、
    メキシコを侵略して帝国化したいナポレオン3世の命を受けた
    フランス、ロレンス将軍は侵攻し始めるのです。この辺りの
    歴史は全く知らなかったので、はてこの人はどこの国の人
    かしら?などと序盤は考えるシーンの連続です。ロレンス
    将軍はとーってもわかりやすいロン毛のイケメン。

    そしてレフォルマ戦争という独立戦争を終えてゆっくり
    くつろいでいたメキシコ軍の休息地が突然爆発します。何者
    かが部隊の爆薬全てを破裂させていったのです。ここから
    続く映像は極めて悲惨であり、その後はすさまじい戦闘シーン
    が次々に映り始めます。


    バトル/オブ/プエブラ

    大砲、銃、剣を使っての攻防は、ここでもどちらがメキシコ軍
    かわからなくなるほど接近戦なのです。足が飛び、胸を刺され、
    頭がつぶれるなど、極めてリアルな映像が流れます。
    その中で、メキシコ兵フアンと兵士の世話に来ていたシトラリ
    という女性との淡い恋物語も描かれるのです。


    バトル/オブ/プエブラ

    戦闘を嫌い、シトラリを連れて部隊を逃げ出したフアン。彼を
    追い、フランス軍によって殺されそうになった彼を救ったあげく、
    フランス軍によって極めて残虐に殺されたアルテミオ。序盤の
    2人のお気楽な会話が切なく感じられます。これを機に再び

    部隊に戻った2人の前には以前にもまして激しい戦闘が待って
    いたのです。

    さすがメキシコ映画という感じで、フランスのロレンス将軍は
    兵士がどんどん死んで行ってもワインを片手にゆったりと構え、
    悪役に徹しています。一方のメキシコ軍のサラゴサ将軍は、妻を
    病気で亡くしながらも、戦闘の指揮を執り、捕虜に対しても
    丁重な扱いを行うというものすごくいい人です。実際にそうだった
    かもしれませんが、彼の指揮下のディアスは、後に悪名高い独裁者
    になったとのこと。歴史は繰り返すということでしょうか。ちなみに
    サラエゴは戦いの後腸チフスで亡くなっているそうです。
    そして最後の砦プエブラでの戦闘になるのです。兵力に勝るフランス
    は、すぐにここを攻略し、メキシコシティへ進めると考えていました。
    しかし、複雑な地形を知り尽くしたサラエゴの指揮の方が勝って
    いたのです。

    「フランス軍は原住民には屈しない」
    ロレンスの言葉は、おそらくは今でも一部のヨーロッパ人が持つ偏見を
    表しているかのように思えます。
    5月5日はメキシコの休日になっている通り、この戦闘では勝利を
    収めたメキシコも、その後、フランス軍に占領され、4年間フランス
    の傀儡政権下に置かれます。そしてその後復権したファレスは、
    アメリカの支援によるものであり、大国に左右される南米の国の1つ
    であるということでしょう。今なお治安の悪い地域が多くある国に
    なっています。


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    ブラインドマン その調律は暗殺の調べ

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    ブラインドマン

    「ブラインドマン その調律は暗殺の調べ」
    原題:A L'AVEUGLE
    監督:ザヴィエ・パリュ
    2012年 フランス映画 94分 PG12
    キャスト:ジャック・ガンブラン
         ランベール・ウィルソン
         ラファエル・アゴゲ

    女性の惨殺死体が発見され、ラサール警部が捜査を
    開始する。その後富豪が爆殺される事件が起こり、
    彼は2つの事件が同一犯人によるものではないかと
    推理するのだった。

    <お勧め星>☆☆☆ ストーリー展開にやや無理があり
    ますが、男臭い映画でまあ楽しめます。


    冒頭の殺害シーンはとてもスリリングに描かれています。
    護衛が部屋を出てエレベーターに乗った直後、女性が
    ピアノ線で首を吊られ、足をバタつかせる。その時に
    割れたシャンパングラスの音で戻ってくる護衛は、既に
    静かになった室内の音を確かめて再びエレベーターに乗る
    のです。その後犯人は、刃物の入った道具袋を開きます。
    そしてシーンは変わって、大量の血糊と肉片が映ります。
    その後何があったのか十分すぎるほどの映像で、かつ
    エロイーズ警部補が死体についての詳細な説明をしてくれ
    るので、まあ、なんともものすごい現場だったことがわかる
    のです。ここでこの映画にものすごく期待するのです。その
    手の殺人鬼かと。

    一方捜査にあたるラサール警部は、マスクをかぶって深夜に
    車も爆走させたり、突然涙にくれたりと、妻を亡くした心の
    傷が癒えていない模様。しかし彼のこの私生活については特に
    意味がない気がするのです。途中で出てくる息子との関係も
    極めて良好です。ああ、確か息子は男性の恋人がいたな。
    エロイーズ警部補役は「黄色い星の子供たち」(2010)
    で主人公の少年ジョーの母親役を演じたラファエル・アゴゲ。


    ブラインドマン

    すごくきれいな女優さんです。こんなくたびれた中年刑事には
    もったいない。中盤、手錠につながれたラサールに突然キスする
    シーンは衝撃的でした。


    ブラインドマン

    それ以外はほとんどが男臭く、次々に起こる殺人事件とその
    捜査線上に浮かびあがるも、盲目であり、ただのピアノの
    調律師であることで犯人ではないと考えられたナルヴィクを
    ラサールがひたすら追い続ける姿が映ります。この「盲目」
    という設定には何の意味があるのか。もちろん目が不自由で
    あるがゆえに他の感覚は研ぎ澄まされています。しかしラスト
    付近で、彼は自分を狙うスナイパーに一切気づかないんですよ。
    また耳で相手の動きを知るため、大音量の音楽が流れると、
    あらぬ方向に銃撃します。その辺りのストーリーのほころびを
    除くと、心に傷を持ち、死への願望を抱く男同士のタイマン映画
    だったかなあと思います。




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    パラダイス・ナウ

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    JUGEMテーマ:洋画

    パラダイス・ナウ

    「パラダイス・ナウ」
    原題:Paradise Now
    監督:ハニ・アブ・アサド
    2005年 フランス=ドイツ=オランダ映画 90分
    キャスト:カイス・ネシフ
         ルブナ・アザハル
         ヒアム・アッバス
         アリ・スリマン

    パレスチナ人のハーレドとサイードは、ある日破壊活動家
    の幹部から自爆テロの任務を言い渡される。2人は覚悟を
    決め、英雄として人生を終えようと決意するのだったが...。

    <お勧め星>☆☆☆☆ 題名の意味がラストのサイードの
    瞳のアップで理解できます。


    1964年、イスラエル占領下にあるパレスチナを解放する
    ことを目的にパレスチナ解放機構【PLO】が結成され、
    自治政府を持つことになったパレスチナ人は、ヨルダン川
    西岸と北東部ガザ地区に分かれて生活し始めたのです。
    しかし「もうひとりの息子」(2012)で描かれていたのが
    現実であり、豊かで先進的な暮らしをするイスラエルに引き換え、
    自治区はテロ・フェンスに囲まれ、極めて貧しい暮らしを強い
    られているのです。
    そんな西岸ナブルスに住むハーレドとサイードは、自動車修理
    工場で働いており、短気なハーレドは今、この仕事をクビに
    なったばかりなのです。


    パラダイス・ナウ

    この2人が同じ年頃の若者のような会話をし、水タバコを
    仲良くくゆらせるシーンは、特に彼らが過激派であるのでは
    ないことを見せていきます。
    この映画が秀逸なのは、パレスチナ人である監督でありながら、
    公平な立場から映画を製作をしていることです。冒頭、ナブルス
    に戻って来たパレスチナ人、スーハを威嚇的にチェックする
    イスラエル兵が映ります。しかし映画のラストシーンでは同じ
    ような兵士が、バスの中で楽しげに笑い合っているのです。
    またハーレドは、仕事をクビになり、また職探しをしなけらば
    ならない自らの境遇を、殉教することによって、英雄に変えたい
    と思っている。そしてサイードは、密告者としてパレスチナ兵に
    射殺された父の汚名をはらすため、英雄として死にたいと考え
    ています。どちらも過激派とは程遠い普通の若者なのです。
    それだけに幾度となく起こる自爆テロが、こんな若者たちに
    よって繰り返されているのだと理解できるのです。


    パラダイス・ナウ

    爆弾を体に巻き準備する前に、殉教者のビデオ撮影をします。
    そのシーンでは、カメラの調子が悪く、何度も撮りなおしたり、
    脇で何かをほおばる人も映ります。さらにそのビデオは、
    密告者のビデオと共に町でレンタルや販売されているという
    やや滑稽な状況も描かれていきます。これがごく普通の日常
    なのでしょう。


    パラダイス・ナウ

    かつての英雄の娘で今は、モロッコに住むスーハの主張は
    本当に正しい。しかしそれを実践できる状況には、今や
    限りなく遠のいているとしか思えないのです。


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