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    • 2023.01.12 Thursday
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    娚の一生

    5

    JUGEMテーマ:邦画

     

    男の一生

     

    「娚の一生」

    監督:廣木隆一

    2015年 日本映画 119分

    キャスト:榮倉奈々

         豊川悦司

         向井 理

         安藤サクラ

         前野朋也

     

    東京の大手電機メーカーに勤務していたつぐみは、

    妻子ある男性との恋愛や仕事に疲れ、祖母の住む

    鹿児島で休暇を過ごしていた。しかしその祖母が

    亡くなり、葬儀の後、突然海江田という男性が

    離れに住み始めるのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ 原作の漫画は知りませんが、

    見終わると気分の良くなる映画です。

     

    トヨエツの床ドン、足キスで有名になった映画ですが、

    所詮原作は漫画だと侮るなかれ、なかなか共感する

    ものが多いストーリーになっています。

    ヒロイン堂薗つぐみ役は、榮倉奈々。手足が長く、

    化粧っ気のない色の黒い女優さんで、色気とは最も遠い

    位置にいます。

    オープニング、染め上げられた生地を天日干ししている、

    その生地がはためく中で、後ろから若い男性に抱きすく

    められるのは、つぐみの祖母で、このシーンはラストに、

    つぐみが男性を抱きすくめるシーンとなって描かれ、

    個人的には大好きです。さてつぐみは東京の大手電機

    メーカーで仕事をバリバリこなしていたものの、仕事に

    疲れ、さらに妻子持ちの男性との恋愛に疲れて、祖母の

    住む鹿児島で休暇を取っているのです。都会の喧騒から

    逃れ、自然豊かで人情味のある田舎へ向かうのは、よく

    あるパターンです。ところが病床についていた祖母が

    亡くなり、あわただしく葬儀が行われた後、なぜか離れに

    見知らぬ中年男性が住み始めているからびっくり仰天。

     

    男の一生

     

    彼は祖母に合いカギをもらっていて、かつて染色を教えて

    いた祖母の教え子であり、どうやら恋愛関係もあったらしい。

    それが冒頭のシーンだろうなあ。これがキモイ小太りで、

    禿げたおっさんなら、とっとと追い出すところだけれど、

    なんせトヨエツだし、大学で哲学を教えているインテリ。

    ちなみに温水洋一さんはトヨエツより2歳年下。でも彼がいたら

    やっぱり嫌だわ。

    彼は近所さんにも勝手に「つぐみさんと結婚する」と言いふらす

    のです。つぐみが東京でどんな悲しい恋愛をしていたのか、

    深くは描かれませんが、妻子持ちの中川役は向井理で、

    イケメン対決が映画の後半にあります。で、海江田に何か

    下心があるのかと思うけれど、彼は純粋につぐみを好きなだけで、

    つぐみに対し、人生の先輩として様々な助言を与え、心の支えと

    なるわけです。

     

    男の一生

     

    大学の助手には「枯れ専」などと揶揄されますが、そんなことは

    ない、めっちゃかっこいいじゃん!そして床ドンから、つぐみの

    足なめシーンが映ると、トヨエツの色気にうっとり。逆につぐみは

    何て色気がないんだろう。多分色気からかけ離れた子だから、

    トヨエツのこのシーンが印象的になるんだろうね。つぐみに尽くす

    海江田と彼に対し、少しずつ心を開いていくつぐみの姿がとても

    心地よく描かれていました。

     

     

     

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    あるメイドの密かな欲望

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    あるメイドの密かな欲望

     

    「あるメイドの密かな欲望」

    原題:Journal d'une femme de chambre

    監督:ブノワ・ジャコー

    2015年 フランス=ベルギー映画 96分

    キャスト:レア・セドゥー

         バンサン・ランドン

         クロティルド・モレ

         エルベ・ピエール

     

    パリ市内で小間使いをして暮らしているセレスティーヌは

    初めて郊外の村のランレール家を紹介される。好色な主人と

    人使いの荒いマダムに嫌気がさしつつも、彼女は使用人、

    ジョゼフの存在が気になるのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ レア・セドゥの魅力が堪能できます。

     

    文豪O・ミルボーの名作「小間使いの日記」を映画化した

    とのことですが、その原作はおろかミルボーも知りません。

    ヒロイン、セレスティーヌ役は「美女と野獣」(2014)、

    「007 スペクター」(2015)などで可愛いフランス

    娘を演じたレア・セドゥ。わたしが一番好きなのは

    「グランド・ブダペスト・ホテル」(2014)のクロチルド役

    です。ちょっと上を向いたお鼻が可愛いのよね。

     

    あるメイドの密かな欲望

     

    セレスティーヌは小間使いとしてパリ市内の名家を渡り歩いて

    いるんだけど、今回紹介されたのは、郊外のランレール家。

    迎えに来たその家の使用人ジョゼフ役は、「友よ、さらばと言おう」

    (2014)のバンサン・ランドンです。なんか見るからに悪い

    香りが漂ってきそう。

     

    あるメイドの密かな欲望

     

    ランレール家の主人は、とても好色だし、マダムは人使いが荒く、

    意地悪なのです。セレスティーヌは不機嫌そうに「ウィ、マダム」

    と言いつつ小声で悪口を言っています。そのセリフが的をついていて

    とてもおかしい。この屋敷での仕事ぶりと、かつて彼女が使えてきた

    家での人との関わりが回想シーンとなって流れ、彼女がここに

    至るまでに、体験した笑える事実や、悲しい出来事などが描かれて

    いきます。特に純真に愛した青年が、自分の腕の中で血を吐いて

    亡くなる出来事は彼女にとって大きな心の傷になったはず。一方で

    行きずりのの紳士と関係を持ったり、娼館にスカウトされたりする

    シーンも流れます。ここでわかってくるのは、彼女は人に使われる

    暮らしからひたすら脱却したいと考えていたことです。しかし彼女に

    そんな機会もなかった。ところがこの家の使用人ジョゼフは、次第に

    彼女に心を開き、彼女も彼に惹かれていくのです。映画の終盤に

    少女の惨殺事件が起きるけれど、あれは誰が犯人なんだろう。それと

    映画の内容に関係があったのでしょうか。支配されることに嫌気が

    さしていたセレスティーヌは、自由を得るために自らジョゼフの

    提案を承諾するのだけれど、それはジョゼフに支配されることに

    飛び込んでいくということよね。ただ今までとは違う世界に向かう

    ことは確かだから、彼女にとって希望に満ちた未来が開けるという

    ことかしら。だといいけどね。

     

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    ボヴァリー夫人とパン屋

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ボヴァリー夫人とパン屋

     

    「ボヴァリー夫人とパン屋」

    原題:Gemma Bovery

    監督:アンヌ・フォンテーヌ

    2014年 フランス映画 99分

    キャスト:ファブリス・ルキーニ

         ジェマ・アータートン

         ジェイソン・フレミング

         ニール・シュナイダー

     

    フランス北部の村で父から継いだパン屋を営むマルタンは、

    大の文学好き。そんな彼の家の近所に1組の夫妻が転居

    してきて、その名前を聞いたマルタンは「ボヴァリー夫人」

    と彼らを重ねてしまうのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 官能的ながら、美しいフランスの田舎

    の自然とそこで起きる出来事がユーモラスに描かれています。

     

    WOWOWで鑑賞したのですが、R15指定にするほどのシーン

    は見当たらず、ジェマ・アータートンの体は確かに豊満だけれど、

    それもほとんど映らないし、ラブシーンもソフトです。だから

    誰が見ても平気だよーん。「アンコール!!」(2012)と

    「ビザンチウム」(2012)で全く違う女性を演じた

    ジェマ・アータートンの両方の姿が見られます。

     

    ボヴァリー夫人とパン屋

     

    さて主人公のパン職人マルタン・ジュベールを演じるのは、

    「危険なプロット」(2012)のファブリス・ルキーニ。

    どこかひょうきんなルックスながら、繊細な心を持ち、実は

    女性に目がないという、ごくごくありきたりの男性をうまく

    演じています。彼の場合やけに文学に造詣が深いから少々

    困ったさんなんです。ストーリーはそんな彼の家の近所に

    イギリス人夫妻が転居してきたことから始まるのです。そして

    シーンは飛び、ジェマの荷物を燃やしているチャーリーの隙を

    見て、彼女の日記を持ち去り、それを読みふけるマルタンの

    姿に変わります。そこから日記に書かれていたジェマの日常と

    マルタンの妄想が重なり合った映像となって流れていくのです。

     

    ボヴァリー夫人とパン屋

     

    夫妻の名前はチャーリーとジェマと言い、名字はなんと

    ボヴァリーです。チャーリーはフランス読みではシャルルだし、

    ジェマはエマ。ああ、何ということだろう!マルタンの頭は

    「ボヴァリー夫人」の話でいっぱいになるのです。小麦粉を

    こね、パン生地を成型していくシーンは、木漏れ日が降り注ぐ中、

    まるで目の前に粉が舞ってくるかのように映され、絶対に

    パンが食べたくなるはず。でもマルタンは、もうジェマに夢中。

    案の定ジェマはかつての富豪の息子エルヴェと浮気をするし、

    夫チャーリーとも不仲になっていきます。野ネズミに悩まされる

    ジェマに殺鼠剤を絶対に使うな、と強く主張するマルタンの話の

    根拠は、その中にヒ素が含まれているからで、小説「ボヴァリー夫人」

    の死因となっていただけのこと。じゃあどうやって退治するかと

    いうと、マルタンは叩き殺します。あらら、そっちの方が残酷だわ。

    ジェマの元恋人パトリックも現れ、彼女を巡って男性が争う中、

    ジェマはなんとマルタンがプレゼントしたパンを喉に詰まらせて

    窒息してしまう。とてつもなく悲劇なのに、残された男たちが

    滑稽に思えてしまうのです。さらにもっと滑稽なのは、次に

    同じ家に引っ越してきた人を、マルタンのバカ息子が

    「ロシア人で、名字はカレーニナ」なんて嘘をつくものだから、

    彼女が生粋のフランス人と知らず、ジェマと同様に近づいていく

    マルタンの姿です。舞台となっているノルマンディー地方の

    のどかな景色とともに繰り広げられる人間ドラマはなかなか

    面白かったです。

     

     

     

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    ロスト・フロア

    4

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    ロスト・フロア

     

    「ロスト・フロア」

    原題:Septimo

    監督:パチ・アメスクア

    2013年 スペイン=アルゼンチン映画 88分

    キャスト:リカルド・ダリン

         ベレン・ルエダ

         オズバルド・サントロ

         ホルベ・デリア

     

    ブエノスアイレス在住の弁護士セバスチャンは、

    2人の子供と妻とは別居中。そんな彼が子供を学校へ

    送るため、自宅に向かい、いつも通り7階から階段競争をさせ、

    自分はエレベーターで1階に降りるのだが、いつまでたっても

    子供たちは降りてこないのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 真相がわかってからは好きになれない

    夫妻の姿のいらだつばかりでした。

     

    ちょっと想像できないようなサスペンスなのですが、最後に

    思ったのは、この夫婦嫌いだわ、ということ。

     

    ロスト・フロア

     

    夫セバスチャン役は「瞳の奥の秘密」(2009)の

    リカルド・ダリン。憂いのある瞳を持ち、いかにもスペインの

    色男という雰囲気です。そして彼の妻デリア役は「永遠の子どもたち」

    (2007)のベレン・ルエダ。若かりし頃のソフィア・ローレンに

    少し似ているかな。

     

    ロスト・フロア

     

    夫妻にはルカ、ルナという息子と娘がいるのですが、ただいま

    別居中。夫妻はスペインで知り合い、そこで弁護士活動を

    したものの事業に失敗したため、アルゼンチンに移住したらしい。

    しかしセバスチャンの度重なる不倫、特にデリアの親友との不倫や、

    金儲けのためだけの弁護士活動に、デリアはすっかり彼を見限り、

    離婚してマドリッドに戻ろうと考えているらしいのです。

    そういえばオープニングから、弁護士事務所のスタッフを

    誘っていたなあ。これはもう病気だな。

    でも2人とも子供はこよなく愛しているので、今日もセバスチャンが

    学校へ送るために、妻のいる自宅を訪れるわけです。

    「階段競争はしないでね」デリアから釘を刺されたものの、子供の

    せがむ姿に「内緒だぞ」と、子供たちを階段から降ろさせ、自分は

    エレベーターで1階まで行き、その速さを競うのです。

    このエレベーターがものすごく年代物であり、子供たちが駆け降りる

    らせん階段も下から見上げるとくるくる目が回るような代物。

    スピードの遅いエレベーターとらせん階段という組み合わせは、

    何か起きるな的な不安感を誘います。案の定1度は停止した

    エレベータですが、それでも無事に1階に到着します。ところが

    子供たちは待てど暮らせど降りてこないわけです。管理人やら

    住民を全て疑うセバスチャンは、その日、大口の顧客の弁護に

    向かわなければならないから、焦りまくります。

    彼の焦る気持ちは、外を行きかう人々の中で途方に暮れるシーンや

    1階かららせん階段を上に見上げるシーン、あらゆる住民のドアを

    ノックするシーンなどを次々に映し、効果的に描かれています。

    3階に住んでいるロサレス警視に話しても「誘拐かも」と言われ、

    ますます不安になってしまう。「誰にも言うな」と言われたくせに、

    セバスチャンは、疑った人にべらべら話してしまうんですよ。時折

    離婚した実妹からの電話がかかったり、その夫からの脅迫メールも

    届いたりします。見る側を何とかミスリードしようとする努力は

    感じますが、誘拐犯からの身代金要求の電話が入ってからの彼の

    行動は、とってつけたようなものばかりで、こんなことで10万ドル

    用意できるのかと驚いてしまいました。ルナが飲むはずだった薬の

    ゴミから真相がわかるんだけど、結局可哀想なのは、何も知らない

    子供たちで、ネタバレになるけれど、「ハーグ条約」に批准している

    アルゼンチンとスペインでは、離婚届にサインしてもらわなければ、

    子供を国外に連れ出せなかったという大きな理由があったのね。

    それにしてもいけ好かない夫婦です。

     

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    Sacrifice

    5

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    sacrifice

     

    「Sacrifice」

    監督:ピーター・A・ダウリング

    2016年 アメリカ=ドイツ=アイルランド映画 90分

    キャスト:ラダ・ミッチェル

         ルパート・グレイヴス

         イアン・マケルヒニー

         レイチェル・オリヴァ

     

    夫の故郷シェトランド諸島の島に移住したトラは外科医として

    勤務する傍ら、島で養子縁組することを望んでいた。

    ある日彼女は自宅の庭から心臓をえぐられ、背中にルーン文字

    を刻印された女性の遺体を発見してしまう。

     

    <お勧め星>☆☆ わかったようなわからいような内容で、

    見終わってもモヤモヤします。

     

    S・J・ボルトン「三つの緋文字」の映画化で、ほぼ原作通りの

    映像になっているそうですが、原作は未読なので何とも言えません。

    主役のトラは「サイレントヒル」シリーズのラダ・ミッチェル。

    「エンド・オブ・ホワイトハウス」(2013)

    「エンド・オブ・キングダム」(2016)のジェラルド・バトラー

    の妻役と言った方がわかりやすいかも。

     

    sacrifice

     

    冒頭のシーンでは産科医と思しきトラは自らが流産し、夫ダントンの

    故郷であるスコットランド、シェトランド諸島のアンスト島に移住。

    外科医として勤務し始めるのです。幾度となく島民が「小さな島」と

    いうだけあって、何か起きると瞬く間に島中の人が知っているという

    狭さです。なんでこんな所に来たかというと、どうしても子供が欲しい

    トラは、国際トローナルという養子縁組専門の病院のあるこの島で養子

    を迎えようと考えたわけです。トローナルという言葉も怪しげです。

    スコットランド特有の海岸の景色や強い風、どんより曇った空などは、

    閉鎖的な島の人々の姿が加わるとものすごく不気味に感じられます。

    それが恐怖に変わっていくのは、彼女の自宅で飼っている馬が亡くなり、

    彼女自身で重機を使ってそれを埋めようと穴を掘り始めると(重機が

    使えることにも驚く)地中から一体の遺体を見つけたことからです。

    その遺体はミイラ化しているから、別に怖くないけれど、それが女性

    であり、心臓がくりぬかれ、背中に3つのルーン文字が刻まれていたこと、

    さらに死亡直前に出産していたことがわかると、sacrificeの雰囲気が

    漂ってきます。しかしこの島では特有の土壌から、保存状態のいい

    ミイラが発見されているということで、これは数世紀前のものだなんて

    警察は決めつけてしまう。え?これで捜査終わり?

     

    sacrifice

     

    トラは同じように疑問を持つダナ巡査と違法な捜査を繰り返し行う

    のです。不法侵入だろうが、PCへの不正アクセスだろうが、

    秘密書類の持ち出しだろうが、なんでもしちゃう。話はどんどん

    進んでいくのに、人と名前がなかなか覚えられないし、スティーヴンが

    2人いて、ルックスが似通っているので、最後まで区別がつかず、

    また肝心のストーリーもわかったようなわからないようなものでした。

    雰囲気はいいんだけどねえ。

     

     

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    パリ3区の遺産相続人

    4

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    パリ3区遺産相続人

     

    「パリ3区の遺産相続人」

    原題:My Old Lady

    監督:イスラエル・ホロビッツ

    2014年 イギリス=フランス=アメリカ映画 107分

     

    亡き父の遺産であるパリのアパルトマンを売却するため、

    現地を訪れたマティアスは、その家で老婦人マティルド

    と出会う。実はこの物件は「ヴィアジェ」という制度により、

    マティルドの死まで、彼は売却できず、おまけに毎月家賃を

    支払わなければならないのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ フランス特有の法律の中で、人生

    落ちこぼれ組の男女と老婦人が織りなす人間ドラマです。

     

    「ヴィアジェ」は70歳以上の身寄りのない1人暮らしの老人を

    救済するために作られた法律で、アパルトマンを所有する

    老人の年金を家賃として負担するフランス特有のシステム

    なのです。負担する人物は、持ち主が亡くなればその物件を

    自分のものにできるわけで、逆に持ち主が長生きすれば、所有

    する前に自分が亡くなってしまうかもしれない、というある意味

    博打のようなシステム。フランス政府としては、老人に年金を

    払わなくてもいいし、その年金はしっかり家賃として納められる

    から、とてもおいしい内容です。

    そして主人公のマティアスは、ニューヨークから、父の遺産

    であるそのアパルトマンを売却するためにやってきたわけです。

    57歳、×3、貯金なし。

     

    パリ3区遺産相続人

     

    しかしそこにはかつての父の不倫相手マティルドが住んでいて、

    「ヴィアジェ」という法律を持ち出すし、ここに住むのなら家賃を

    払えとまで言うのです。

     

    パリ3区遺産相続人

     

    そうそう彼女には行き遅れの娘クロエがおり、彼女は妻子ある男性と

    不倫中。映画の中でマティルドが、自分の不倫を隠すことなく、

    逆に自信をもって話すのは、少し違和感があったな。フランス人って

    あんなものなのだろうか。しかし映画が進むにつれて、マティアスが

    なぜこんなに酒飲みで自尊心がないのか、少しずつ理解できてくるの

    です。マティルドの主張は最後まで理解できなかったけれど。

    マティアスの母は父の不倫を知り、幾度となく自殺未遂を繰り返した

    あげく、最後は彼の目の前で自殺をしたのです。そして彼は父に

    愛された記憶が一切なかった。

    いくらマティルドがお父様はあなたを愛していたわよ。」と言っても

    信じられる要素は一切ないのです。ところがクロエも母の不倫を知って

    いて、幼い頃から苦しんでいたことを知ると、2人は一気に親しく

    なっちゃう。とてもややこしい関係なんだけれど、一応不倫を清算した

    クロエと、ただいまシングルのマティアスは何の障害もありません。

    マティルドが、自分たちの不倫の関係をみんなが容認していたと理解

    していたのは、ひとえに周りの思いやりや遠慮からで、実は彼女が

    知らない所で苦しんだ人々がたくさんいたわけです。それに92歳に

    なって初めて気づくってどこまで世間知らずなんだろうか。

    いや、おそらくマティアスの父が彼女を守ってきたんだろうなあ。

    ラストは当然のようにハッピーなものになっています。

    「わたしは散り行く花よ」「花は散り際が一番美しい」

    この歯の浮くような会話で締めくくられます。まあいいか。

     

     

     

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    独裁者と小さな孫

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    独裁者と小さな孫

     

    「独裁者と小さな孫」

    原題:The President

    監督:モフセン・マフマルバフ

    2014年 ジョージア=フランス=イギリス=ドイツ映画

    119分 PG12

    キャスト:ミシャ・ゴミアシュビリ

         ダチ・オルウェラシュビリ

         ラ・スキタシュビリ

     

    暴政で民衆を苦しめ、自身は豪勢な暮らしを送っていた

    大統領は、ある晩起きた軍事クーデターで失脚。先に国外

    脱出をした家族を追うこともできず、彼と小さな孫は国内を

    逃げ回る身の上になってしまうのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ コミカルな映像とシリアスなシーン

    がうまく組み合わさって作られており、ラストのメッセージ

    は強く心に残ります。

     

    どこかの国でイルミネーションに飾られ、光り輝く街並みを映し、

    ある独裁大統領が孫に語るのです。「この明かりを一瞬で消す

    ことができる。それが権力だ」将来の後継者である孫はそれを

    確認するべく、電話で「明かりをつけろ」「明かりを消せ」と

    繰り返し指示していると、いつの間にか明かりはつかなくなり、

    街のあちこちで発砲音や閃光が見られ、民衆暴動が起きたことを

    知るのです。1日で収まると大統領は考え、家族を国外に脱出

    させるものの、その時も民衆の熱烈な出迎えに手を振っていた

    から、友人マリアのもとに戻りたいと言う孫と大統領は、無事に

    宮殿に戻れるものと思っていたわけです。しかしあの熱狂的だった

    民衆は、容赦なく彼らの車を襲ってきます。非武装の彼らを銃で

    射殺していく大統領側の兵士の非情さは、彼がこれまで行ってきた

    治世の象徴でしょうね。

     

    独裁者と小さな孫

     

    首都は陥落し、側近は全て離れ、彼ら2人はここから必死の逃亡を

    開始するわけです。市井に出て初めて見たのは、民衆がいかに

    貧しかったかということで、栄華を極め、ダンスや豪華な料理に

    興じた自分たちとは雲泥の差の生活を送っており、ノート1冊すら

    買えない少年もいます。なんかこれは、ポンポン、ミサイルを発射

    しては、国力を誇示する超クールな髪型の太っちょ独裁者にも

    通じるものがありますね。

    この映画の孫息子は、用を足してもお尻すら自分で拭いたことが

    ないのです。テロリストは即処刑を行い、その中に未成年がいよう

    とお構いなしの大統領も、自分の家族には限りなく甘く、孫の質問

    に1つずつ丁寧に答えていきます。唯一声を荒げたのは、孫が彼を

    「陛下」と呼ぶことを戒めるときで、「ダチと呼べ!」と言った

    途端、孫は大泣きをします。彼にはこの変化が理解できるはずも

    なかったのです。

     

    独裁者と小さな孫

     

    床屋から衣服を奪い、あるときは羊飼い、ある時は旅芸人に扮し、

    2人は国内を転々としますが、大統領にかけられた賞金の額はどんどん

    上がっていき、彼を追う民衆や元兵士たちの醜い姿も映ります。

    難民となった国民から、食料や金品を強奪する反政府軍兵士。また、

    結婚式に向かう一行を襲い、花嫁をレイプし射殺する。地獄のような

    光景が国内のあらゆる場所で起こっているのです。独裁者によって

    処刑されたり拷問された民衆の数も多ければ、この暴動の後に起きた

    内戦での死者は1000人以上にも上るという。独裁者を倒しても、

    そこに出現するのは国民同士の戦闘なのだという「アラブの春」を

    そのまま映画に取り入れています。終盤、大統領は元政治犯と行動を

    共にするのですが、彼らは皆数年投獄されており、酷い拷問の跡も

    残っています。この政治犯は大統領のせいで投獄されたのだし、

    また政治犯の口から、大統領の息子夫妻(つまり孫の両親は)は、

    彼らのテロによって、殺された事実を聞かされると、実は互いに

    憎き相手であると、見ている側は知るのです。つまり暴力による

    支配は暴力しか生まないということの典型例でもあります。5年収監され、

    熱烈な恋愛をして結婚した妻を考え、拷問に耐えたものの、やっとの

    思いで家のドアをノックすると、そこには、赤ん坊を抱えた妻がいる。

    その絶望感は計り知れません。

    監督自身が語っているように、人は学び続けること、勇気を持つこと、

    希望を持ち、決して絶望しないことの重要さが今こそ問われるべき時期

    ではないでしょうか。

    政治犯の1人がラストに発する「負の連鎖を止めるんだ」という言葉は

    かなり重いです。

     

     

     

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    シリアルキラーNo.1

    6

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    シリアルキラーNO1

     

    「シリアルキラーNo.1」

    原題:La'ffire SK1

    監督:フレデリク・デリエ

    2015年 フランス映画 121分

    キャスト:ラファエル・ペルソナ

         ナタリー・バイ

         オリビエ・グルメ

         アダマ・ニアン

    1991年からパリ市内で連続レイプ殺人事件が

    起きる。新人刑事のマーニュは、ブコンのチームの

    一員として捜査を担当するが、犯行は一向に収まらず、

    犯人逮捕への道のりは険しいのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 実話に基づいていて、特に創造

    された部分がないのか、かなり地味ですが、重みのある

    映画です。

     

    主演のラファエル・ペルソナは、アラン・ドロンの再来

    と言われ「黒いスーツの男」(2012)でもその甘い

    マスクを見せてくれました。確かに日本人好みのルックス

    です。

     

    シリアルキラーNO1

     

    2001年、3月、フランスの裁判所にギイ・ジョルジュは

    11件の強姦と7件の殺人で起訴されます。この裁判風景と、

    ジョルジュが逮捕されるまでの、刑事たちの捜査状況が交互に

    映るわけです。

     

    シリアルキラーNO1

     

    逮捕されたジョルジュの生い立ちは悲惨なもので、アメリカ軍人

    だった父は、遊びで母と関係を持ち、彼が生まれる前に家族待つ

    本国に帰ってしまった。そして母は彼の養育を放棄し、祖父母も

    彼の兄の世話で忙しく、養子に出されるのです。ジュルジュが

    「ママ」と呼ぶのはその養母のことで、彼はここで義妹をレイプ

    しようとして、施設に収容され、そこでも暴行や強姦を繰り返して

    いたらしい。これはもう精神的に問題があるのよね。ところがこの

    犯人役の男が、とても穏やかな顔をしているのです。女検事に

    厳しい追及に声を荒げた時だけその心の闇の片りんを見せる感じ。

    一方、新人刑事としてこの事件の担当チームに配属されたマーニュ

    は、犯人と思しき人物を拘束しては、失敗を繰り返し、そこには

    警察内特有の縄張り意識も混在して、極めて苦しい捜査を続ける

    わけです。最初は新婚だったマーニュも裁判が始まる頃には、

    2人の娘の父親になっています。1991年当時採取されたDNAの

    鑑定が偽証であったり、目撃者の証言による人相書きが、およそ

    アフリカ系に見えなかったり、現場に残された血の付いた足型が

    一致する者がいなかったりなど、捜査はどんどん収拾のつかない

    状況に陥っていきます。事件にとりつかれたかのようなマーニュの

    姿は痛々しいほどです。しかし幾度となく繰り返される殺人は、

    強姦、拷問、喉を切るという凄惨なもので、その現場写真が何度も

    映るので、被害者やその家族の無念も伝わります。最終的に「SK1」

    と名付けられた重要事件は、2001年にジョルジュが逮捕されたことで

    一応の解決を迎えるのですが、1991年から続いた事件が全て彼の

    仕業だったのか。証言者、手口、現場での証拠採取などに不備は

    なかったのか。彼を全ての事件の犯人にすることで被害者家族の

    心を平穏にさせたかったのではないか。実話だけに、深く考え

    させられるラストになっています。

     

     

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    幸せになるための5秒間

    5

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    幸せになるための5秒間

     

    「幸せになるための5秒間」

    原題:A Long Way Down

    2014年 ドイツ=イギリス映画 96分

    監督:パスカル・ショメイユ

    キャスト:ピアース・ブロスナン

         トニ・コレット

         アーロン・ポール

         イモージェン・ブーツ

         ロザムンド・パイク

     

    ある年の大晦日、元TV司会者マーティンは、

    自殺をするためにフリートタワーの屋上へ向かう。

    しかしそこへ同じように自殺を考える男女が集まって

    来て、彼らはとりあえずバレンタインデーまで自殺を

    延期することに決めるのだったが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ 邦題の意味がわかると少しだけ

    幸せを感じます。

     

    日本未公開映画でWOWOWにて鑑賞しました。あまり

    評価が高くないのは、「自殺」というテーマを扱った

    わりには、話が軽すぎるからでしょうか。

     

    幸せになるための5秒間

     

    ピアース・ブロスナン演じるマーティン・シャープはTVの

    名司会者で、富も名誉も手に入れていたのに、未成年と知らず

    女性と不適切な関係を持ったことから、仕事、家庭を失った

    あげく刑務所暮らしを強いられ、出所したばかり。こんな

    不名誉には、耐えられない!ということで、大晦日に自殺を

    決行しようと、自殺の名所フリートタワーの屋上へ向かうのです。

    さあ、飛び降りるぞ、と思ったとき、屋上のドアが開いて、

    別の女性が登場。

    「お先にどうぞ」

    「いや、見られていたらできないよ」

    「じゃあ、向こうを向いてるわ」こんなトンチンカンな会話を

    していると、次には泣きながら若い女性が走り込んできます。

    あらら隅を見るとピザ配達の男までいる。屋上にピザを配達する

    はずもなく、彼も自殺しに来たとわかります。このメンバーは、

    障害を持つ息子マティと2人暮らしのモーリン。−hopeless

    有名な政治家の娘ジェスーbroken heart ほかの理由の方が大きい。

    ピザ配達員JJーcancer どうも怪しい。

     

    幸せになるための5秒間

     

    彼らは大雨が降ってきたことで、とりあえず今日の決行は

    中止し、バレンタインデーまで延期することを誓約するのです。

    命を粗末にするなんて不届きだと言われそうですが、人間

    生きていれば、死んでしまいたいと思う瞬間って幾度となく

    訪れると思う。それを実行するかしないかは別として、

    その時は自分の不幸さや悲しさ、悔しさ、怒りなどを抑える

    ことに必死なのです。それが抑えられなくなったのが4人に

    とってたまたま同じ日だったということでしょう。という

    具合に話は進み、金銭目的に利用しようとしたマスコミには、

    逆に追い回され、さらに傷つくことになってしまう者も現れます。

    マーティンの後任の司会者ペニー役で、ロザムンド・パイクが

    出演してします。

    これがまた嫌らしいマスコミの姿そのものなんですよね。

     

    幸せになるための5秒間

     

    視聴者が知りたいことを代弁して尋ねる?いやそこはもう聞か

    なくてもいいでしょう?それがマスコミの使命?いや傲慢だよ。

    てんやわんやで迎えたバレンタインデー当日。さあ、4人はどう

    なっているのか。

    やり直せないのは今したこと。これは金門橋から飛び降りて奇跡的に

    生存した男の言葉だそうです。その「今」は5秒間だそうで、

    それ以外はいくらでもやり直しができるという意味ですね。

    少しだけ幸せになれるラストです。

     

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    ニースの疑惑 カジノ令嬢失踪事件

    4
    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    ニースの疑惑

     

    「ニースの疑惑」 カジノ令嬢失踪事件

    原題:l'homme qu'on aimait trop

             In the Name of Daughter

    2104年 フランス映画 107分

    監督:アンドレ・テシネ

    キャスト:カトリーヌ・ドヌーヴ

         ギョーム・カネ

         アデル・エネル

         ジュディット・シュムラ

         ジャン・コルソー

     

    1976年、ニースのカジノ経営者、ルネのもとに

    離婚した娘アニエスが戻って来る。傷心の彼女は、

    ルネの顧問弁護士アニュレの虜になり、やがて母の

    経営権を奪うことを彼に助言され、さらに手にした

    大金を彼と分配してしまうのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 真相はもやもやしているのですが、

    なかなか興味深いサスペンスになっています。

     

    「疑わしきは罰せず」というのが司法の基本なのに

    ラスト付近の字幕で、その後事件の審理が二転三転した

    ことを知ると、実際の事件の方がはるかにドラマティック

    であったと実感します。

    邦題の「ニースの疑惑」は、絶対に「ロス疑惑」を意識して

    つけたものでしょう。あの事件も、当初は悲劇の主人公で

    あった男が、その後の週刊誌の記事で、保険金殺人に手を

    染めたことが限りなく事実に思えてくると、極悪人のような

    扱いを受けましたね。

    さて映画はその金づるとなるべくして登場したかのような

    世間知らずのお嬢、アニエスが離婚し、ニースでカジノを

    経営する母ルネ・ルルーの元に戻って来るシーンから

    始まります。ルネ役は貫禄たっぷりのカトリーヌ・ドヌーヴ。

     

    ニースの疑惑

     

    彼女の顧問弁護士モーリス・アニュレ役は「ザ・ビーチ」

    (2000)でレオさまとパラダイスビーチに向かったカップル

    の片割れ役のギョーム・カネ。マリオン・コティヤールと

    交際し、長男をもうけています。このアニュレは、見た目は

    穏やかだし、ルネも信頼を置いているけれど、さすが年の功。

    少し力を与えると、さらに上を目指そうとする強欲さに、

    少し距離を置くのが身のためと確信しているのです。

     

    ニースの疑惑

     

    話はカジノの経営権を巡り、アニュレと良好な関係にあった

    ルネが、社長になった途端、アニュレは自分をルネの右腕に

    するように売り込んだことを拒否したことから始まります。

    仕事を解雇されたアニュレをとても気に入っている娘アニエスは、

    翌年の株主総会で、ルネを解任し、マフィアにその経営権を

    売り渡してしまう話に乗るわけです。アニュレはもちろん妻子が

    いるし、おまけにズーヌなんて愛人もいる。最初はソフトに

    近づき、自分から離れられなくする手腕は、天性の才能だろうし、

    世間知らずのお嬢などイチコロなんです。

    そこには、実の母と娘の間にある深い確執も描かれていて、

    アニュレにとっては絶好の金づるなんだなあ。結局カジノの

    経営権を売り渡した金を2人で分配し、2人しか引き出せない

    口座を開設し、そこに入金。

    で、案の定、金の切れ目が縁の切れ目を絵に画いたような

    シーンが始まるのです。

    「俺はキミほど愛していない」久しぶりに逢瀬を楽しんだ後、

    アニュレに言い放たれ、涙にくれるアニエスは自殺を図ります。

    あとで気づくんだけど、この異変に気付いたアニュレは、

    最初違う住所を警察に伝えるのです。これってきっとこのまま

    死んでくれたらいいのに、という彼の冷酷な思いの表れだったのね。

    辛うじて助かったアニエスと週末旅行を計画するアニュレ。

    後の裁判では違う愛人ズーヌとも週末旅行を計画していたと言う。

    どこまでクズなんだろう。

    とはいえ、アニエスはそれっきり姿を消し、彼女の金は全て

    アニュレが引き出すのです。肝心のシーンは一切描かれず、

    20年後、警察に彼を告訴する年老いたルネに変わります。

    彼女は全ての財産を使い、娘の行方を探し続け、アニュレを

    罰することだけを生きがいに生きてきたのです。不仲だった

    とはいえ、実の娘を愛する気持ちは、他の母親と全く異なる

    ものではなく、もしもアニエスが生きていたら、きっと母との

    関係も改善されていたでしょうね。その後の開かれた裁判では、

    「アニエスは殺された」けれど、犯人はアニュレではない。

    と陪審員は評決を出します。しかしその後の字幕で、最終的には

    アニュレの実の息子の証言で、アニュレは有罪となり、懲役刑に

    なったということです。それも両親から、アニエス殺しを

    聞かされていた息子が、父を告発したというもの。この辺りまで

    映画にしたらもっと面白かったかもしれません。アニュレと

    アニエスのラブシーンが多く、R指定にしてもいいくらいでした。

     

     

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