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    • 2023.01.12 Thursday
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    DEMON デーモン

    5

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    demon

     

    「DEMON デーモン」

    原題:On the Me/Blackway

    監督:ダニエル・アルフレッド

    2015年 アメリカ映画 91分

    キャスト:アンソニー・ホプキンス

         ジュリア・スタイルズ

         レイ・リオッタ

         アレクサンダー・ルドウィグ

     

    実母が亡くなり、実家を相続したリリアンは、

    故郷の田舎町で暮らし始める。しかし勤務先の

    バーの客に絡まれてから、彼の執拗な嫌がらせを

    受けてしまう。彼はブラックウェイと言い、

    保安官も恐れる人物だったのだ。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 思ったほど悪くない内容です。

    ラストも気分がいい。

     

    アメリカの貧しい田舎町に漂う寂寥感や閉塞感は

    「ファーナス 訣別の朝」(2013)

    「ウィンターズ・ボーン」(2010)「グランド・ジョー」

    (2013)など有名な映画以外でも数多く描かれています。

    そこに巣食う「悪」は、極めてつながりの強い、小さな

    コミュニティーだからこそ、巨大な力を持つわけで、銃、

    ドラッグが絡むと、まさに「死」と隣り合わせの恐怖を感じて

    しまうのです。

     

    〇見どころ

    ヒロイン、リリアン役は「ボーンシリーズ」のニッキーこと

    ジュリア・スタイルズ。一目で彼女と気が付く特徴のある

    顔立ちです。

     

    demon

     

    そして彼女を執拗に追いまわし、嫌がらせをする超悪い男

    ブラックウェイ役は、レイ・リオッタ。もうぴったりなんだから。

    日本で言うと時代劇で、登場した途端に「こいつ悪い」と

    思ってしまう悪代官のような感じ。

    そして保安官すら見捨てたリリアンに唯一助け舟を出すのが、

    妻に出て行かれ、娘をドラッグで亡くしたレスター。

     

    DEMON

     

    いやいやあんたも結構悪人顔だよ。と思うけれど、この映画では

    名前が「レクター」ではないので、人を食べませんよ。

    (もうー、まぎらわしい名前)レスターの子分のような若者ネイトは、

    言葉がもつれるせいか、ホームスクールで、友人もいないみたい。

    この勝てそうにないトリオで、ブラックウェイに立ち向かうのです。

    ブラックウェイの居所を捜すのも一苦労なら、怖い会計士マードック

    の反撃に遭ったりして、危機一髪のシーンは何度も出てきます。

    特に終盤の人里離れた森の中での素早い展開はスリルがあります。

     

    demon

     

    ●惜しいところ

    どれだけブラックウェイが怖いのかと思ったら、結構あっけなかった。

    でも片田舎で威張り散らしている輩の実力はあんなもんだろうね。

    井の中の蛙そのものです。

     

    ラストに希望に満ちて微笑みあうネイトとリリアンの顔は、ズタボロ

    だけれどすごく生き生きしています。それに引き換え、全てに決着を

    つけたはずのレスターは、呆けたような顔で、窓から外を見ている

    のです。「悪」を駆逐したところで、彼が失ったものは何も戻らない

    という喪失感を表すようでした。

     

     

     

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    完全なるチェックメイト

    3

    JUGEMテーマ:洋画

     

    完全なるチェックメイト

     

    「完全なるチェックメイト」

    原題:Pawn Sacrifice

    監督:エドワード・ズウィック

    2015年 アメリカ映画 115分

    キャスト:トビー・マクガイア

         リーブ・シュレイバー

         ピーター・サースガード

         マイケル・スタールバーグ

         リリー・レーブ

         ソフィー・ネリッセ

     

    アメリカ人の天才チェスプレイヤー、ボビーは

    現世界チャンピオンで、ソ連人のスパスキーとの

    対局を願っていたが、時は冷戦時代。米ソの対立は

    チェスの世界にもおよび、ボビーの精神は異常を

    きたしていく...。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ チェスについては全然わから

    ないけれど、狂気に満ちたボビーの勝利への執念は

    感じました。

     

    ボビー・フィッシャー役は「とらわれて夏」(2013)

    「華麗なるギャツビー」(2013)のトビー・マクガイア。

    子役出身のせいか年齢の割に童顔で、リラックスした姿は

    可愛いという感じです。でもこの映画では、そんな姿は全然

    見られません。

     

    完全なるチェックメイト

     

    一方ソ連人プレーヤー、ボリス・スパンスキー役は

    「スポットライト 世紀のスクープ」(2015)で

    編集長を演じたリーヴ・シュレイバー。

     

    完全なるチェックメイト

     

    両親ともに様々な国の血をひいているけれど、出身はアメリカ、

    サンフランシスコだそうで、彼のロシア語が上手いのか全く

    分かりませんが、映画内ではロシア語を話しています。彼は

    ナオミ・ワッツと事実婚状態で2人の息子もいるそうです。

     

    様々な移民の国がアメリカなのだよ。

     

    〇見どころ

    少年時代のボビーが共産党員の母親を持ったために、赤狩りに怯え、

    常に監視の目を恐れていた。これがその後のボビーの精神状態に

    多少なりとも影響を与えていたのかもしれません。ただチェスの

    腕前は群を抜いており、彼は「ドロー」は許さないのです。

    「静寂」が欲しいと、母親と恋人を追い出す時には、もうチェスの

    世界にとりこまれ、狂気に満ちた表情を浮かべ始めます。

    成年してからのボビーを演じるトビー・マクガイアが、この姿を熱演。

    スパスキーとの対局を迎える前での、彼の被害妄想、強迫神経症ぶりは、

    実の姉だけが心底心配するのです。チェスがそこまで神経をすり減らす

    のかと、チェスの駒の名前すら知らない私は驚きます。

     

    完全なるチェックメイト

     

    ●惜しいところ

    結構好きな映画なんですが、序盤の30分位はすごく眠い。そこを

    乗り越えると映画の中に入り込めます。

     

    「理論と記憶」が勝負の決め手と語ったボビーのその後の人生が

    実際の映像で流れ、天才と狂気は紙一重だと実感させられるのです。

     

    完全なるチェックメイト

     

    幼少期のボビーの姉ジョーン役で「やさしい本泥棒」(2013)の

    ヒロイン、リーゼを演じたソフィー・ネリッセが出演しているのも

    見もの。これからどんどん映画に出てほしい美人さんです。

     

     

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    ザ・ブリザード

    2

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ザ・ブリザード

     

    「ザ・ブリザード」

    原題:The Finest Hours

    監督:クレイグ・ギレスピー

    2016年 アメリカ映画 118分

    キャスト:クリス・パイン

         ケイシー・アフレック

         エリック・バナ

         ホリディ・グレインジャー

         ベン・フォスター

     

    沿岸警備隊員、バーニーは、上司に婚約を報告する日、

    大嵐で大破したタンカーの乗組員を救出に向かう任務を

    与えられる。しかし沖には砂州と呼ぶ難所があり、彼ら

    の船は荒波にのまれていく...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 劇場3D鑑賞ならば迫力があった

    ことでしょう。ストーリーは普通。

     

    1952年に起きたペンドルトン号T2タンカーの乗員を

    救出したアメリカ沿岸警備隊4人の実話をベースに

    描かれています。強いリーダーシップが、正しい道へ

    人々を導いていく、というお手本のような作りになって

    いて「いいお話」という感じです。

     

    〇見どころ

    VFXを駆使した嵐波にもまれる船の映像が、本当に船酔い

    をしそうになります。

     

    ザ・ブリザード

     

    ペンドルトン号内のアウトロー、シーバート役の

    ケイシー・アフレックと、前年に救出に失敗し、トラウマを

    抱えている沿岸警備隊、甲板手バーニー役のクリス・パインが

    それぞれとてもいい味を出しています。

     

    ザ・ブリザード

     

    ザ・ブリザード

     

    たった4人でまるでプレジャーボートのような船で救助に

    向かう沿岸警備隊。羅針盤を失った後に、目的のタンカーに

    到達し、32名も救出し、ちゃんと陸まで戻ってきた時には

    やはり感動します。

     

    ●惜しいところ

    実際はどうかわからないけれど、バーニーに逆プロポーズし、

    男の職場である沿岸警備隊の支局まで押しかけるミリアムには

    好印象が持てません。

     

    ザ・ブリザード

     

    それと救助に向かうまでの苦闘に比べ、32名乗せた船が

    戻るまでがあまりに簡略に描かれ過ぎです。嵐が止んだとはいえ、

    羅針盤もない乗員オーバーの小さな船が、無事に例の砂州を

    超えたのがあっけないし、最後の感動のシーンが長すぎました。

     

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    モカ色の車

    4

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    モカ色の車

     

    「モカ色の車」

    原題:Moka

    監督:フレデリック・メルムード

    2016年 スイス映画 89分 PG12

    キャスト:ナタリー・バイ

         エマニュエル・ドゥヴォス

     

    息子をひき逃げ事故で失ったディアンヌは、

    家庭も崩壊し、ただ事故を起こした運転手捜しに

    執念を燃やしている。そして彼女が雇った探偵が、

    運転手は金髪の女性でモカ色の車を運転していたと

    いう目撃情報をもたらす...。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ 美しいピアノの調べに乗って

    終始緊張感のある映像が続きます。

     

     

    ネタバレしています。

     

     

    主人公ディアンヌの運転する車はマツダC-X3、彼女が

    追うことになるモカ色の車は

    1972年製のメルセデスベンツ450SLです。

    この落差はすごい。もちろん年式ね。

    とても謎めいた始まり方で、彼女の名前がディアンヌと

    わかるのは映画が結構進んでから。さらに息子をひき逃げ

    したと彼女が確信し、自ら接近する女性の名前は最後まで

    わかりません。

     

    〇見どころ 

    ディアンヌ役は「風にそよぐ草」(2009)の

    エマニュエル・ドゥヴォス。そして彼女がひき逃げした車の

    運転手と確信する女性役は「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」

    (2002)のナタリー・バイと味わい深い女優の競演です。

     

    モカ色の車

     

    モカ色の車

     

    ディアンヌが何を捜しているのか、そして何をしようとして

    いるのか、少しずつ描かれていくと、そこにはローザンヌの

    音楽学校に通っていた一人息子リュックをひき逃げ事故で

    亡くしたことがわかってきます。おそらくは悲しみで夫婦関係も

    悪化し、離婚。犯人も捕まらず、彼女は探偵を雇って独自の

    捜査をするほど追い詰められた精神状況だったのでしょう。

    平静を装いつつ、元夫からの電話には出ず、息子のスマホを

    愛おしそうに触り続ける姿がそれを克明に表すのです。

     

    モカ色の車

     

    そして対象の車の持ち主夫婦に、別々に接触していくディアンヌの

    様子が交互に描かれ、そこには車の持ち主夫妻の夫婦の状況、

    一人娘がいること、それが妻の連れ子であり、親子関係も複雑な

    ことなどが次々にわかって来ます。さらにフェリーで知り合った

    ヴァンサンなんてチンピラからすごいものを入手すると、彼女の

    怒りがいつ爆発するのか、もうドキドキしてしまう。

    静かな映像が続くだけに、このスリルはパンチが効いています。

     

    ●惜しいところ

    6か月以上もひき逃げ犯が見つからないなんてフランスの警察は

    職務怠慢だなと思ってしまう。それとディアンヌが、犯人と

    決めつけた女性もその娘も金髪なのに、なぜにそれに気づけない

    んだろう。

     

    サスペンス映画と思っていましたが、見終わると

    「自分の気持ちを整理し、相手への赦しを受け入れる過程」を

    描いた内容だと感じます。ラストに、息子のGFだった少女の

    スマホに保存してあった息子の奏でるバイオリンの音色が、

    美しくそして悲しいもので、それを少女と一緒に聴くディアンヌ

    の姿には胸が痛くなりました。

     

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    レイルウェイ 運命の旅路

    5

    JUGEMテーマ:洋画

     

    レイルウェイ

     

    「レイルウェイ 運命の旅路」

    原題:The Railway Man

    監督:ジョナサン・テプリツキー

    2013年 オーストラリア=イギリス映画 116分

    キャスト:コリン・ファース

         ニコール・キッドマン

         真田広之

         ステラン・スカルスガルド

     

    元イギリス軍人のエリックは、鉄道好きで、たまたま

    列車内で出会ったパティと恋に落ち、結婚する。しかし

    結婚生活開始早々、エリックは戦争中の捕虜生活の後遺症で

    悪夢に悩まされ、パティにも辛く当たるのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆半 メッセージを発するための映画。

    そのものずばりの秀作です。

     

    1942年ミッドウェイ海戦に負けた日本軍が、インド洋の

    海上ルートを絶たれたため、ビルマ戦線への物資輸送のため、

    中国とインドをつなぐ鉄道建設を決定します。これが泰緬鉄道

    計画と言われ、特にタイとビルマをつなぐ415キロ区間は、

    連合国捕虜、タイ人、ミャンマー人、マレーシア人、

    インドネシア人と日本軍が加わって建設を進めたのですが、

    そこでは捕虜の虐待が行われており、また過酷な労働環境も

    重なり、数多くの犠牲者を出しているのです。しかしそれを

    戦後口にする人はほとんどおらず(実際わたしも映画で初めて

    知りました)どちらにも肩入れしない内容の映画で、世界に

    この事件を知らせてくれます。

     

    レイルウェイ

     

    〇見どころ

    退役軍人エリックと美女パティの出会いのシーンが美しいです。

     

    レイルウェイ

     

    偶然を装い、エディンバラ駅で待ち伏せし、それを見破られつつも

    結婚。しかし過去の幻影に怒り、苦しむエリックは、戦争中どんな

    体験をしたのか、決して口にしなかった状況を少しずつ映像で

    見せていきます。

     

    レイルウェイ

     

    たまたま日本軍の通訳だったナガセが、エリックの憎しみの対象と

    なっており、彼が生存していると知り、現地に向かうとそこに

    いたのは真田広之演じるナガセです。

     

    レイルウェイ

     

    実際の人物よりもかなり若く見えますが、堪能な英語と哀愁に

    満ちた演技で、彼も苦しんできたことが伝わります。

     

    ●惜しいところ

    終盤の展開が駆け足過ぎた気がします。それと日本軍が負けた時、

    連合国軍の捕虜になるわけですが、

    「我々は捕虜を虐待しない」と連合国軍兵士が言います。本当に

    そうだっただろうか、と疑問を持つ一言でした。

     

    憎しみはいつか終わらせなければならない。しかしそれには

    大きな勇気が必要なのです。戦争においてdieとmurderは同時に

    存在し、立場が異なると表現が変わる。それは人間の心を持って

    いれば誰でもわかる簡単なことだと思うのです。そして一旦作った

    憎しみの連鎖は、力では決して断ち切れないと知らなければいけ

    ません。愚かで品格のない人物の発言に右往左往する世界は悲しい

    の極みです。

     

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    キューティー・コップ

    5

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    キューティー・コップ

     

    「キューティー・コップ」

    原題:Hot Pursuit

    監督:アン・フレッチャー

    2015年 アメリカ映画 87分

    キャスト:リース・ウィザースプーン

         ソフィア・ベルガラ

         ジョン・キャロル・リンチ

         ロバート・カジンスキー

     

    亡き父を手本に警官になったクーパーは、重要事件の

    証言者を保護する任務に向かう。しかし向かった先で

    襲撃に遭い、証言者と相棒は死亡してしまう。彼女は

    使命感に燃え、証言者の妻ダニエルをダラスまで連行

    しようと考えるが...。

     

    <お勧め星>☆☆半 ばかばかしいのですが、ラストは

    すっきり終わっています。

     

    笑える内容に至るまでこの短い映画で1時間は費やして

    います。大体「わたしに会うまでの1600キロ」(2014)

    でアカデミー賞主演女優賞ノミネートまでに成長した

    リース・ウィザースプーンがなぜにこんなアホな映画に

    出るのかと幾度となくうんざりするのです。共演するのは

    「シェフ、三ツ星フードトラック始めました」(2014)で

    主人公の元妻役を演じたソフィア・ベルガラ。

     

    キューティー・コップ

     

    そのクーパー警官と麻薬王の犯罪裁判の証言者の妻ダニエル

    とのドタバタ劇が、少しもツボにはまらず、アクビ連発。

    ちなみに映画内でのダニエルの年齢が45歳で実年齢とそれほど

    変わらないのに、これほどまでにお美しくてナイスバディなのは

    ちょっと目の保養になります。

     

    〇見どころ

    話が進むうちにダニエルの本当の目的がわかってくると、ちょっと

    面白くなってきます。たくさんの靴が入ったスーツケースがかなり

    重く、どうしても運びたいと考える理由もよくできています。

     

    キューティー・コップ

     

    ●惜しいところ

    冒頭からクーパー警官のかなり騒々しい行動が空回りし続け、

    動きもわざとらし過ぎる。ドジが幾度も重なり、それが全然

    笑えないのは、致命的です。

     

    キューティー・コップ

     

    いくら小柄でジャスティン・ビーバーに雰囲気が似ていると

    言われたからといって、この扮装はイタイとしか思えない

    ですね。身長や年齢がニュースが流れるうちにどんどん

    変わっていくのを、笑わせたかったのでしょうが、やっぱり

    笑えなかったです。

     

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    ザ・コンサルタント

    5

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    ザ・コンサルタント

     

    「ザ・コンサルタント」

    原題:The Accountant

    監督:ギャビン・オコナー

    2016年 アメリカ映画 131分

    キャスト:ベン・アフレック

         アナ・ケンドリック

         J・K・シモンズ

         ジョン・バーンサル

         ジョン・リスゴー

     

    イリノイ州の会計士ウォルフは、ある会社の財務状況を

    調査していて不正を発見するが、突然調査は中止になる。

    その後なぜか彼は命を狙われ始めるのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 期待して鑑賞しましたが、なんとも

    中途半端な内容でした。

     

    「職業、会計コンサルタント 本業、腕利きの殺し屋」と

    読めば、期待は膨らむというもの。新聞の映画紹介欄でも

    結構褒めてあったし、自閉症を克服するために、軍人の父に

    徹底的に戦闘能力を教え込まれた殺人マシーン云々と説明

    されていました。ベン・アフレックがどう演じてくれたのか。

     

    〇見どころ

    会計士ウォルフが、ある顧客に対し、画期的な提案をする

    シーンから始まり、彼が天才的な数学能力を持ち合わせて

    いることが伺えます。

     

    ザ・コンサルタント

     

    表情の乏しいベン・アフレックは、こういう役がよく

    似合います。そして依頼を受けた会社の財務調査では

    「ガリレオ」並みに、パーテーションガラスいっぱいに数を

    並べ、そこの社員で不正を疑ったディナが10か月かけて

    行ったことを、15時間でやり終えたという。すごすぎる。

     

    ザ・コンサルタント

     

    それと、さすが父親のトレーニングを受け続けただけあって、

    射撃の腕前は他を寄せ付けません。ここは回想シーンも

    含めて描かれ、彼の成育過程がわかりやすく紹介されていく

    のです。コミュニケーション能力に欠ける病でありつつ、

    アナ・ケンドリック演じるディナに執着するあたりは、特有の

    症状を表していて、そこもベン・アフレックが好演。

     

    ザ・コンサルタント

     

     

    ●惜しいところ

    財務省分析官キング部長の話が長い。せっかくJ・K・シモンズを

    起用したのに、彼がなぜある事件に固執しているのか、べらべら

    話すだけだし、部下として起用したメディーナの過去なんて

    無駄な話を入れ込んでくるから、まとまりがつかなくなっている。

     

    ザ・コンサルタント

     

    さらに会計士としての能力は序盤のみ、殺し屋としてのシーンも

    それほど出てきません。これではせっかくの設定が台無しです。

    それともう一人映る殺し屋も、出てきた途端誰か想像できるから、

    そこはひねりが欲しいところ。

     

    続編ありきで作った映画でなければ、分からないことだらけです。

    でも本国であまり評判がよくなかったから、続編できるのかな。

     

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    オーバードライヴ

    5

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    オーバードライヴ

     

    「オーバードライヴ」

    原題:Snitch

    監督:リック・ローマン・ウォー

    2013年 アメリカ映画 112分 PG12

    キャスト:ドウェイン・ジョンソン

         バリー・ペッパー

         スーザン・サランドン

         ジョン・バーンサル

         メリナ・カナカレディス

     

    運送会社を経営するジョンの前妻の息子ジェイソンは、

    友人から大量の麻薬を預かったばかりに、DEAに逮捕

    されてしまう。彼の罪を軽くするため、ジョンは検事に

    掛け合い、売人逮捕の協力を申し出るが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ ドウェイン・ジョンソンが体ではなく、

    頭脳を使って行動するのが見どころ。

     

    麻薬の売人のチンピラどころか、幹部よりも強そうに見える

    ドウェイン・ジョンソンが、彼らに使われる側に回るという

    思いがけないストーリーです。

     

    オーバードライヴ

     

    そうなった理由も前妻との間の息子ジェイソンが友人に

    はめられて捕まった麻薬取引の罪を、何とか軽くしようと

    思う親心で、実は彼は再婚していて、若い妻と幼い娘まで

    いるんです。こんなややこしい話が実話に基づいていると

    いうから、アメリカって怖い。

     

     

    ネタバレしています。

     

    〇見どころ

    友人にはめられ、逮捕された息子を助けるため、連邦検事に

    掛け合い、売人逮捕に協力すると、さらに大物に接触できそう

    だからと、次なる任務を与えられてしまう。

     

    オーバードライヴ

     

    連邦検事キーガン役は、スーザン・サランドン。話が違うと

    思っても、ヘタレの息子は拘置所内で他の囚人にボコられ、

    大けがを負ってしまうから、すぐにでも出してあげたいのが

    親心なんです。だからかなり危険な任務もせざるを得ません。

    でもこのジョンがバカではないんです。

     

    オーバードライヴ

     

    最初に麻薬のディーラーと接触するために、自分の会社の

    社員で麻薬関係の前科のあるダニエルを使う、ということを

    思いつきます。そして終盤には、麻薬組織と検察の両方の上を

    行くプランを企てるんですよ。ここがすごい!

     

    オーバードライヴ

     

    ジョンの身の上に気づいた麻薬カルテルの武装集団の車と

    チェイスを繰り広げる巨大なトラックは、ものすごく派手な

    銃撃戦はなくとも、タイヤを撃たれホイルだけで走る姿を

    見ればスリル満点。

     

    ●惜しいところ

    ダニエルは証人保護プログラムを辞退って、大丈夫なんだろうか。

    またメキシコの麻薬カルテルはもっと冷酷で、残酷なんだろうな。

    さらに息子のために運び屋をしている間、ジョンの会社は誰が仕切り、

    この後どうなるんだろう。だって証人保護プログラムで姿を消すんだ

    ものねえ。

     

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    ハドソン川の奇跡

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    JUGEMテーマ:洋画

     

    ハドソン川の奇跡

     

    「ハドソン川の奇跡」

    原題:Sully

    監督:クリント・イーストウッド

    2016年 アメリカ映画 96分

    キャスト:トム・ハンクス

         ローラ・リニー

         アーロン・エッカート

         クリス・バウア

     

    2009年1月15日、USエアウェイズ1549便の

    機長サリーは、バードストライクによる両エンジン停止

    から、ハドソン川への不時着を決行する。一躍英雄に

    なった機長だったが、原因調査委員から、他空港への

    帰還も可能だったと指摘されるのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆☆ 文句なく満点。巧みな構成で

    短い時間に濃い内容を描いています。

     

     

    ネタバレしています。

     

     

     

    英雄が一夜にして犯罪者と疑われるパイロット関連の映画は

    「フライト」(2012)を思い出します。しかし今映画は

    ずっと上を行く内容になっています。

     

    ハドソン川の奇跡

     

    〇見どころ

    原因調査を行うNTSBの聞き取り調査風景から始まり、無事

    ハドソン川に不時着したものの、サリーの判断が正しかったのか、

    という思いがけない疑念を抱かせる映像、記録、コンピューター

    でのシュミレーション結果。フラッシュバックするのは、彼が

    操縦する旅客機がビルをなぎ倒しクラッシュするシーンで、

    サリーがいかに疲弊していたか、ストレスを感じていたかが、

    見る側に伝わってきます。

     

    ハドソン川の奇跡

     

    そして幾度となく映し出されるバードストライク前後の映像は、

    少しずつ内容を深く掘り下げていき、乗務員の的確な指示、

    その指示に概ね従った乗客、即座に駆け付けた連絡船、NYPD、

    全員の避難を確認するまで機内をチェックした機長の姿が

    ドキュメンタリーのように映し出されます。

     

    ハドソン川の奇跡

     

    マニュアル通りに機長をサポートする副操縦士ジェフ役の

    アーロン・エッカートの演技も素晴らしい。さらに管制官と

    コックピット内のやり取りも次第に内容を膨らませ、緊迫した

    状況を再現します。これがまさに無駄のない映像で描かれるのです。

     

    ●惜しいところ

    ありません。

     

    ハドソン川の奇跡

     

    サリーの妻ロリー役のローラ・リニーも、押しかけるマスコミに

    ストレスを感じつつ、ヒステリックになり過ぎない演技で、

    目立ちすぎることはありません。

    コンピューターでのシュミレーションは、バードストライク後、

    最寄りの空港に戻ることを想定し、17回練習したものであり、

    突然の事故にどう判断するか、それは考慮されていないのです。

    もちろん乗客乗員が無事だったから万歳、というわけにはいかない

    大事故だったわけで、その原因調査に感情移入してはいけないと

    思います。ただ机上で計算されたものが必ずしも「正解」であると

    信じることは、とても恐ろしいことでもあると実感するのです。

     

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    シング・ストリート 未来へのうた

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    JUGEMテーマ:洋画

     

    シング・ストリート

     

    「シング・ストリート 未来へのうた」

    原題:Sing Street

    監督:ジョン・カーニー

    2015年 アイルランド=イギリス=アメリカ映画 

    106分 PG12

    キャスト:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ

         ルーシー・ボーイントン

         マリア・ドイル・ケネディ

         エイダン・ギレン

         ジャック・レイナー

     

    1985年不況下のダブリンで、家計の悪化から公立高校に

    転校させられたコナーは、学校ではいじめに遭い、喧嘩の

    絶えない両親のもと、兄と有名バンドのPVを見て憂さを

    晴らしている。彼は美しいラフィーナという少女に接近する

    ため、彼女をPVに使うバンドの結成を思いつくのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ 洋楽に疎い私でもサントラが買い

    たくなる曲ばかりです。

     

    ストーリーもよかった。映画を見終わって思ったのは、

    15,6歳の頃は夢があったし、怖いものなどほとんどなくて、

    思った通り突き進む気力があったなあということです。知らない

    ことややったことがないことが山ほどあったのに、それを考える

    ことなく行動していました。あのほとばしるようなエネルギーを

    急に思い出しました。

    監督は「ONCE ダブリンの街角で」(2008)「はじまりのうた」

    (2013)のジョン・カーニー。どちらの映画も大好きです。

    そして今作は1985年大不況にあえぐアイルランド、ダブリンが

    舞台で、主人公のコナーは経済的な問題で、スィング・ストリート高

    へ転校させられるのです。厳格な校長には、茶色の靴をとがめられ、

    暴力少年バナーには不条理にも殴られる。両親は喧嘩ばかりしている。

     

    シング・ストリート

     

    唯一の楽しみは、兄ブレンダン(経済的な理由で大学中退)と見る

    ロンドンの有名バンドのPVです。それを見て父親が

    「なぜ生で歌わないんだ」と全く理解を示しません。

     

    〇見どころ

    バンドを組む動機は、一目ぼれしたソフィーナに接近したいという

    不純なものですが、大体音楽を始めるきっかけってモテたい、

    という気持ちの人が結構いるのは確か。

     

    シング・ストリート

     

    それで仲間を募り、学校では浮いた存在の少年たちが生き生き

    していく姿を見ていると、本当に希望が湧いてきます。

     

    シング・ストリート

     

    彼らは家庭的にも恵まれていないけれど、その暗さは一切

    感じられません。コナーの両親が喧嘩中、大音量の音楽を流し、

    それに合わせて、兄と姉と一緒に踊るシーンは胸にグンと

    来ました。もちろん彼が歌う歌は素晴らしく、終盤の学期末

    ディスコで歌った「茶色い靴」は魂込めて歌っていて、権力に

    抵抗する若者のプチ版という感じがしました。

     

    ●惜しいところ

    バンドのメンバーについて詳しくわからなかったのと、

    メンバーがすぐに揃うところが少々気になりますが、それを

    差し引いても素晴らしい映画です。

     

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