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    • 2023.01.12 Thursday
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    ヒメアノ〜ル

    4

    JUGEMテーマ:邦画

     

    ヒメアノ〜ル

     

    「ヒメアノ〜ル」

    監督:吉田恵輔

    2016年 日本映画 99分 R15+

    キャスト:森田 剛

         濱田 岳

         佐津川愛美

         ムロツヨシビル

     

    清掃会社でバイトをしている岡田は、先輩安藤が

    思いを寄せる相手ユカの働くカフェに向かう。安藤

    に頼まれ、ユカと話しをするうちに、彼女がカフェの

    客にストーカー行為を受けているらしいと知り...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ うーん。全編に漂う暗い雰囲気と

    絶望感は後味の悪さを残します。

     

    特にV6のファンでもないので、森田剛がどんな役を

    しようと気にしませんが、この映画の森田役はしんどい。

     

    〇見どころ

    森田剛演じる森田正一のよどんだ瞳が、社会の底辺に

    存在し、その存在すら忘れ去られているような人間を

    物語ります。ピッタリなんだよね。脱力した歩き方や

    話し方が。それでいてスイッチが入るとすごい行動を

    起こします。

     

    ヒメアノ〜ル

     

    そして同級生、岡田役の濱田岳と職場の先輩安藤役の

    ムロツヨシの掛け合いは、まるでコントを見ているようです。

    しかしその甘っちょろい日常はあっという間に恐怖に変わって

    いくのがジェットコースターのように素早く映し出されていきます。

     

    ヒメアノ〜ル

     

    まさかこの可愛い佐津川愛美佐津川愛美演じるユカが、岡田を

    好きなんてね〜。この恋愛シーンは少し笑っちゃう。

     

    ヒメアノ〜ル

     

    ●惜しいところ

    設定というか根底にあるのが高校時代の陰湿なイジメであり、

    それがなぜ今連続殺人を犯すほどのエネルギーとなったのか、

    とてもわかりづらいです。原作の漫画を読む気にはならない

    からいいけれど。高校を卒業してからの森田の空白の期間の

    説明が少しほしかったと思う。

     

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    ラ・ラ・ランド

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ラ・ラ・ランド

     

    「ラ・ラ・ランド」

    原題:LA LA LAND

    監督:デイミアン・チャゼル

    2016年 アメリカ映画 128分

    キャスト:ライアン・ゴズリング

         エマ・ストーン

         J・K・シモンズ

     

    オーディションにことごとく落ちている女優志望の

    ミアは、ジャズバーでセバスチャンが弾くピアノの

    音色に心惹かれる。いつしか親しくなり互いの夢を

    語り合う2人だったが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆☆ さすがアカデミー賞大本命!

    素敵な映画です。

     

    IMAX初体験。上映初日に鑑賞しましたが、それほど

    混んでいませんでした。ポップコーンを持った若い

    カップルも、初老の男女も、ボッチ見の青年も、

    エンドロールをすべて見終わるまで誰一人立たない。

    すごいぞ、この映画!

     

    〇見どころ

    まずライアン・ゴズリング演じるセバスチャンの色気に

    ノックアウト。冒頭に流れるLAのハイウェイでのシーンは

    ミュージカル映画かと思いますが、そうでもないのです。

     

    ラ・ラ・ランド

     

    女優の卵ミアを演じるエマ・ストーンは、好みの分かれる

    ルックスかもしれません。しかしこの2人が踊るタップが

    素晴らしいです。

     

    ラ・ラ・ランド

     

    この前にミアがルームメイトと一緒にカラフルなドレスで街を

    練り歩き、キレキレダンスを見せるシーンも楽しい。

    「セッション」(2014)で鬼教師を演じたJ・K・シモンズは

    冒頭にセバスチャンに解雇を告げる、ジャズバーのオーナーで、

    今回は星一徹行為はいたしません。

     

    ラ・ラ・ランド

     

    実は個人的には前半はあまりノレなかったのですが、ミアが

    夢をあきらめかけた時、セバスチャンの知らせで受けた

    オーディションのシーン。そこから始まるラスト15分の

    世界観は、壁ドンや、映画の前の近日上映作品で紹介された、

    カーテン巻き巻きキッスでときめくお子ちゃまにはわかる

    はずもないのです。酸いも甘いも味わった大人だけが理解

    できるのだー。

     

    ラ・ラ・ランド

     

    あのタイミングの1つ1つが少しズレていたら、2人の人生は

    全く異なっていたかもしれないと思うと、胸が熱くなります。

    これは個人的に思うに、『中森明菜』の歌の世界に似ている。

    つまりあまり抑揚のないところから、一挙にサビに入ると、

    今まで蓄えられていた感情が爆発する感じなのです。

     

    ●惜しいところ

    序盤が単調なので少し眠くなりました。

     

    ラ・ラ・ランド

     

    ミアがオーディションの日にコーヒーをかぶってしまう悲劇に

    遭うのも既視感があります。

     

    それらも含めて色、音、リズム、そしてストーリー、脚本、

    配役がすべて秀逸であり、見てよかったと思う映画です。

     

     

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    クランプス

    3

    JUGEMテーマ:Horror

     

    クランプス

     

    「クランプス」

    原題:Krampus

    監督:マイケル・ドハティ

    2015年 アメリカ映画 98分

    キャスト:アダム・スコット

         トニ・コレット

         デビッド・ケックナー

         アリソン・トルマン

     

    クリスマス休暇に仲の悪い親戚が訪れ、楽しくもない

    夕食を済ませたマックスは願い事をせずに眠ってしまう。

    翌朝は大雪で、BFの家に向かったベスが戻らず、捜しに

    出かけた父と叔父は何者かに襲われるのだった。

     

    クランプス

     

    <お勧め星>☆☆☆ クリスマスを信じない悪い子たちは

    こんな目に遭っちゃうんだぞという映画かなあ。

     

    クリスマスを控えた姉の家に妹一家と叔母が来るんだけれど、

    どの人もお下品な人ばかり。子供もやけに太っていてジャンクな

    物ばかり食べているのが丸わかりなんです。とはいえ、トムと

    サラの夫婦仲も良いわけでもなく、ベスとマックスの姉弟仲も

    良くない。これはどこの家庭でもありそうだし、親戚だから

    仕方なく休暇を一緒に過ごす風習は、日本のお盆、お正月にも

    似ています。

     

    〇見どころ

    民主党員のトム一家は、セレブでお料理も凝ったものばかり。

    一方サラの妹リンダとハワード一家は共和党員で、銃を常に携行し、

    戦うことを好みつつ、ピザとホットドッグ、コーラが好きと来た。

    これぞザ・アメリカ分断の構図です。

     

    クランプス

     

    クランプス

     

    なまはげの様に出没するクランプス一味は、クッキーモンスターや

    ピエロやテディベア、人形、鐘、鎖...とありとあらゆるものです。

    次々に出現して家族をさらっていきます。子供は安全なんてアメリカ

    映画の定番とは全然違うの。

     

    ●惜しいところ

    構成が悪いのか、こんなに多種類の恐怖を並べたのに、アクビが

    出ちゃう。クランプスというのがヨーロッパ中部に伝わる伝説の魔物で、

    日本で全然なじみがないのも影響しているのかも。それと一人英語を

    話さないおばあちゃんオミの存在の意味がいまいちわからず。

     

    クランプス

     

    ラストは上手くできていたなあという感じでした。今の時期に

    見る映画じゃないよね。

     

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    誘拐捜査

    5

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    誘拐捜査

     

    「誘拐捜査」

    原題:解救吾先生/Saving Mr. Wu

    監督:ディン・シェン

    2015年 中国映画 107分

    キャスト:アンディ・ラウ

         リウ・イエ

         ワン・チエンユエン

         ラム・シュー

     

    香港の有名俳優ウーは、旧正月の晩、何者かに

    誘拐される。警察は実行犯を逮捕するが、その男は

    人質の居場所は自白せず、時刻ばかり気にするのだった。

     

    <お勧め星>☆☆半 アンディ・ラウが出演しただけで

    ☆1つアップ。凝り過ぎた内容でいまいちスリルが

    足りません。

     

    2004年2月に実際に起きた中国人俳優ウー・ルオフー

    誘拐事件をモチーフにしています。

     

    〇見どころ

    誘拐から監禁シーンまで犯行20日前、前日、25日前など

    時系列をバラバラにして映像を繰り出し、犯人一味のボス、

    ジャン・ホウの狡猾さ、残忍さを描いていきます。

     

    誘拐捜査

     

    一方人質になったアンディ・ラウ演じるウー氏がめちゃくちゃ

    カッコいい。

     

    誘拐捜査

     

    人質になっても毅然としているし、命乞いをするわけでも

    ないんです。向かって右の男の方は、もう泣くしわめくしで、

    何度もボコられています。但しアンディ・ラウ=アクションと

    思って見ているとそんなシーンが現れ、おおこれこそアンディ様!

    いやそこは彼の妄想...。

     

    ●惜しいところ

    韓国映画のような緻密なストーリーを目指したのでしょうが、

    そこまで到達できていません。さらに中国警察がとても有能かつ

    非暴力主義で描かれているのも少し気になるところでした。

     

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    ヘイル、シーザー!

    4

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    ヘイル、シーザー

     

    「ヘイル、シーザー!」

    原題:Hail Caesar!

    監督:ジョエル・コーエン

       イーサン・コーエン

    2016年 アメリカ映画 106分

    キャスト:ジョシュ・ブローリン

         ジョージ・クルーニー

         オールデン・エアエンライフ

         レイフ・ファインズ

         ジョナ・ヒル

         スカーレット・ヨハンソン

         チャニング・テイタム

     

    映画製作会社で何でも請け負うエディは、主演俳優

    ベアード誘拐事件の解決を図る。一方女優ディアナは

    妊娠をし、アクション俳優の下手な演技に監督が怒る

    など悩みは尽きないのだが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆半 コーエン兄弟らしいウィットに

    富んだ映画でした。結構好きです。

     

    映画製作会社の何でも屋エディ・マニックス役は

    ジョシュ・ブローリン。

     

    ヘイル、シーザー

     

    家庭もあり子供もいるのに、24時間いろいろな問題の解決

    に飛び回っています。そんな彼に「ロッキード社に入らないか」

    という甘い誘いもあり、彼の笑顔は一切見られません。うるさい

    双子のゴシップ記者が張り付いているし...。そこに主演俳優誘拐と

    いう大事件が起きてしまうのです。ところがその展開がちょいちょい

    笑えるシーンの連続で、終始ニヤついてしまいます。教会での告解の

    シーンはラストには納得します。

     

    〇見どころ

    何といっても豪華な配役です。製作会社の命運をかけた超大作

    「ヘイル、シーザー!」の主役、ベアード役はジョージ・クルーニー。

     

    ヘイル、シーザー

     

    「水シリーズ」の主演女優ディアナ役はスカーレット・ヨハンソン。

     

    ヘイル、シーザー

     

    なんせ誰が父かわからない子供を妊娠しているから、この衣装が

    きついし、看板女優のスキャンダルをもみ消さないといけない。

     

    ヘイル、シーザー

     

    そして見事なタップを踊り、ダンスを披露するのは

    チャニング・テイタム。今回もまさかの...です。他にも

    西部劇俳優で演技が下手だけれど歌は上手いボビー、

    (この人は知らない)交渉人ジョー役はジョナ・ヒルなど

    どこかで必ず見たことがある顔ぶれです。ハリウッド全盛期の

    1950年代に吹き荒れた赤狩りの波にもまれつつ、彼らが

    映画に真摯に取り組む姿がとても楽しく見られます。

     

    ●惜しいところ

    当時のアメリカ社会を予習しておかないと、突然出現する

    潜水艦には驚くだろうし、意味不明よね。

     

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    ピュア 純潔

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ピュア

     

    「ピュア 純潔」

    原題:Pure/Till det som ar vackert

    監督:リサ・ラングセット

    2009年 スウェーデン映画 97分

    キャスト:アリシア・ヴィカンダー

         サムエル・フルーレル

         ジョセフィーヌ・バウアー

         マルティン・ヴァルストロム

     

    アル中の母を持つカタリナは、荒んだ生活から抜け出し、

    新しい人生を切り開こうとしている。彼女はひょんな

    ことからコンサートホールの受付に仮採用され、指揮者の

    アダムと親しくなるが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 音楽をきっかけに大きく変わっていく

    女性の姿が強く逞しく描かれています。

     

    「エクス・マキナ」「リリーのすべて」(2015)の

    アリシア・ヴィカンダーの初主演作映画です。「リリーのすべて」

    では、夫の途方もない夢の手伝いをする強い妻を熱演し、

    アカデミー賞助演女優賞を獲得しました。

     

    〇見どころ

    カタリナの生活環境、アル中の母を持ち、SNSで知り合った

    不特定多数の男性に体を売る過去、そして今はマチアスという

    恋人と暮らしている姿が一気に映され、なんでこの子は不機嫌

    なんだろう、と思ってしまう。

     

    ピュア

     

    モーツァルトが自分の生活を変えたと言い、音楽をひたすら

    聴くものの、この底辺の生活から抜け出せない苛立ちが映像

    から伝わってきます。そしてコンサートホールの受付に仮採用

    され、アダムという指揮者とも気が合ってしまう。

     

    ピュア

     

    ピュア

     

    見ている側はアダムの「遊び」の過ぎないとわかっていても

    カタリナの生き生きした表情を見ると、彼女がこれで再出発

    できたような気持ちになります。このあたりのアリシアの演技が

    素晴らしいです。しかしアダムに「軽やかな恋」と言われ、

    職も追われた時、カタリナはせめて仕事だけは返してほしいと

    願うのは当然のことなのです。そしてカタリナはどう行動するか。

    「勇気は未来を切り開く」その言葉があっというような展開を

    意味するとは、予想できませんでした。

     

    ●惜しいところ

    おいおいこれでいいのかい、と思うようなラストでしたが、

    カタリナがこれから自分に自信を持ち、強く逞しく生きて

    行くのだろうと実感します。

     

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    神のゆらぎ

    5

    JUGEMテーマ:洋画

     

    神のゆらぎ

     

    「神のゆらぎ」

    原題:Miraculum

    監督:ダニエル・グルー

    2013年 カナダ映画 109分

    キャスト:グザビエ・ドラン

         マリリン・キャストンゲ

         ガブリエル・サブーラン

         ジャン=ニコラ・ベロー

         アンヌ・ドルパル

     

    看護師のジュリーは恋人エティエンヌが白血病で

    苦しむもののエホバの証人の信者であるがゆえ、

    治療ができないでいる。一方カジノで大負けの

    マーティンは妻とのキューバ旅行を控え、その話を

    聞いたバーテンダーは、クロークの女性とキューバへの

    不倫旅行を思い立つのだった。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 珍しく邦題がストーリーにマッチ

    したもので、見終わるといろいろなことを考えます。

     

    グザビエ・ドラン主演となっていますが、様々な人々の話が

    絡み合い、唯一彼らと接点がないのがドラン演じるエティエンヌ

    です。

    話はエティエンヌが「新世界訳聖書」を話すところから始まり

    ます。どう見ても具合が悪そうなエティエンヌは、「エホバの

    証人」の信者であり、母や恋人ジュリーなどと共同生活を送って

    いるのです。映画を見た後調べて知ったのですが、この宗教は

    行動様式が厳しく決められており、それを破ると「排斥」されて、

    彼らのコミュニティーから追放されてしまうとのこと。なので

    婚約しているエティエンヌとジュリーも結婚するまでは別々に眠り

    深い関係にはなりません。最も重要なのは白血病を患っている

    エティエンヌが、輸血を拒否し続けることで、病状がどんどん悪化

    していることです。日本でも1985年に、両親の輸血拒否の主張を

    受け入れた病院が交通事故の少年に輸血をせず、その子供が亡く

    なっています。この映画では信仰について、是非を問うものではなく、

    宗教と生と死が巧みに組み合わさって、ストーリーを進めていきます。

    つまり信仰を否定するのではなく、見る側が自由に受け止めればいい

    のです。

     

    神のゆらぎ

     

    ジュリーは飛行機事故で唯一生存した身元不明の乗客に強い関心を

    寄せます。それとは時間軸をずらして3つのストーリーが進むのです。

     

    神のゆらぎ

     

    ベネズエラから運び屋としてカナダに入国したシモンは、過去に

    姪と何か問題を越したらしいが、なにより、お腹の中の麻薬が

    排出できません。

     

    神のゆらぎ

     

    ギャンブル狂のマーティンはアル中の妻と不仲でありつつ、

    キューバ旅行を控えている。

     

    神のゆらぎ

     

    その話を聞いたバーテンダーのレイモンは、クロークのルイーズと

    不倫真っ最中で、キューバへ2人で行こうと思いつく。どちらにも

    配偶者がいるのに、すっかり冷めきっていて、この2人の恋の炎は

    燃え盛っているんです。彼らがどうつながるかというと、それは

    1機の航空機であり、それが墜落したということがわかるのは終盤。

    たった一人の生存者は名簿に載っていない...。果たしてそれは誰か。

    映画の中でジュリーと同僚が、エブリンの夫のもとへ布教に行くと

    「飛行機が落ちるのは全能の神がいないからだ」と言われます。

    飛行機が落ちるのを神の思し召しと思うか否か、信仰を貫き、死後の

    世界を信じるもののいれば、ひたすら貪欲に生きる人もいる。人は

    それぞれ異なる考えを持っているけれど、生きるために苦しんでいる。

    その救いを何に求めるか、それも人それぞれなのでしょう。

     

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    カットバンク

    5

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    カットバンク

     

    「カットバンク」

    原題:Cutbank

    監督:マット・シャックマン

    2014年 アメリカ映画 93分

    キャスト:リアム・ヘムズワース

         テリーサ・パーマー

         ジョン・マルコビッチ

         ブルース・ダーン

         ビリー・ボブ・ソーントン

     

    アメリカ一寒い町カットバンクで郵便配達人が

    銃撃され、偶然現場でビデオ撮影をしていた

    ドウェインとカサンドラはその事件を目撃、録画

    してしまう。保安官はその後消えた死体と郵便配達の

    トラックを捜していくが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ 個人的には結構好きな映画です。

     

    ドラマ版「FARGO/ファーゴ」のマット・シャックマン監督の

    映画デビュー作だそうで、国内一寒い町カットバンク、

    人口3000人、誰もが顔馴染みというど田舎を舞台に起きる

    殺人事件という設定は、どこか同じ雰囲気が漂います。

    保安官ボーゲル役はジョン・マルコビッチ、カサンドラの父、

    ビッグ・スタン役はブルース・ダーンと結構豪華な顔ぶれ。

     

    カットバンク

     

    〇見どころ

    開始早々に事件の真相がわかるというか、そもそもジャケットに

    書いてあるからカップルが目撃したのは偽装殺人。それより

    意味不明なのは、オープニングから映り続ける可愛いバックであり、

    その到着を待ち続ける、超キモイ男、ダービー・ミルトンです。

     

    カットバンク

     

    カットバンク

     

    郵便配達人ジョージーが雑に持っている水色のバッグが彼の

    求めるものだと気づくまで少しかかります。町の皆が死んだと

    思っていたダービーが現れたことで、予想外の話になっていく

    わけで、こんなことは絶対に気づきません。なぜにこれに固執

    したのかを知ると唖然茫然。

     

    カットバンク

     

    さらにクリス・ヘムズワースの弟でリアム・ヘムズワース

    演じるドウェインの恋人カサンドラ役のテリーサ・パーマーが

    もう掃き溜めに鶴なのよ。「こんなクソ田舎、2人で出ようぜ」臭が

    冒頭からプンプン漂ってくる。でもそれには足かせがあるのよ(泣)。

     

    ●惜しいところ

    元々の計画があまりに杜撰すぎです。でもそれだからこそ

    救われたのかもしれませんね。

     

    田舎町を出る勇気がなかったボーゲル保安官と誘われなかった

    ビッグ・スタン。若い2人にはいくらでも時間と可能性があるの

    よね。

     

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    アイアムアヒーロー

    4

    JUGEMテーマ:邦画

     

    アイアムアヒーロー

     

    「アイアムアヒーロー」

    監督:佐籐信介

    原作:花沢健吾

    2016年 日本映画 127分 R15+

    キャスト:大泉 洋

         有村架純

         長澤まさみ

         吉沢 悠

         岡田義徳

     

    売れない漫画家、英雄は、恋人が謎の感染症に冒され、

    街に逃げ出すとそこも感染者で溢れかえっていることに

    気づく。彼は途中で助けを求めた高校生比呂美と共に、

    ネットで感染しないと噂される富士山を目指すが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆ ジャケットに騙されるとゴアシーンの

    連続なので要注意です。

     

    原作は花沢健吾さんという方のコミックで、まだ連載中の

    話だそうです。もちろん未読。

    そもそも大泉洋さんが、あの「まれ」によって、私の中で

    嫌われキャラになり下がってしまったので、「アフタースクール」

    「ステキな金縛り」「しあわせのパン」などで積み上げてきた

    「好感度」というブロックが粉々に崩れ去り、「真田丸」で

    いかに熱演しようと、まだ復活できていないお方。なので

    この映画はずっと見ないでいたのですが、WOWOW放送で遂に

    鑑賞しました。

     

    〇見どころ

    ヘタレをやらせたら天下一品の大泉洋が今回もダメっぷりを

    いかんなく発揮。序盤に、恋人徹子がすごい姿でベッドから落ち、

    ドアに突進し、ドアに嚙みついて歯がボロボロ折れるシーンは、

    あの美しい片瀬那奈さんからは想像だにできません。

    さらにZQNとの攻防を迎えるモールのシーンは、かのロメロ監督の

    「ドーン・オブ・ザ・デッド」(1978)を彷彿とさせます。

     

    アイアムアヒーロー

     

    アイアムアヒーロー

     

    血しぶきがぴゅーぴゅー飛ぶし、内臓を食べるし、首がちょん切れ、

    手足がぶっ飛ぶの連続で「ミッドナイト・ミート・トレイン」

    (2008)状態です。巨大なZQNに押しつぶされそうになる

    英雄にはハラハラさせられます。

     

    ●惜しいところ

    モールで生存者と出会いZQNと戦うわけですが、この生存者が

    どこから来たのか、とかなぜ井浦がリーダーなのか、とか

    長澤まさみ演じる自称「藪」の立ち位置が不明。

     

    アイアムアヒーロー

     

    アイアムアヒーロー

     

    満を持して英雄が発砲するとなんと百発百中の腕前なのも

    不思議です。また有村架純演じる女子高生比呂美がなぜに

    感染しきれないのかも不明。不明が多すぎる。

     

    ただ、筋肉バカは脳味噌まで筋肉なのか、頭が半分欠けても、

    何度でも起き上がれるのには笑ってしまいました。

     

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    葛城事件

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    JUGEMテーマ:邦画

     

    葛城事件

     

    「葛城事件」

    監督:赤堀雅秋

    2016年 日本映画 120分 PG12

    キャスト:三浦友和

         南 果歩

         新井浩文

         若葉竜也

         田中麗奈

     

    無差別殺傷事件を起こした葛城稔と獄中結婚した順子は、

    彼に面会を繰り返し、家族として心を開くように訴える。

    同時に彼の父とも接触し、稔について深く知ろうと考えるが...。

     

    <お勧め星>☆☆☆半 すごく重いテーマを上手に映画化

    しています。見終わると心がどよよーんとなります。

     

    出演俳優の演技が素晴らしいです。三浦友和演じる横暴で

    支配欲の強い父、清、彼に怯え、彼にひたすら従順な母、伸子。

    父の期待を一身に集めている長男、保。常に兄と比較され卑屈に

    育った次男、稔。それぞれがどこにでもいそうな一家の一員に

    見えてしまうからとても怖いのです。

     

    葛城事件

     

    ストーリーはその稔が無差別殺傷事件を起こし、死刑判決を

    受けるシーンから始まります。その前に家の塀に書かれた

    落書きを黙々と消す清も映ります。なので判決後傍聴席に

    向かってニヤリとする稔は、この清に向かって表情を示した

    のだとわかるのです。つまり2人は親子だと。

    そして死刑反対の立場から、稔と獄中結婚する星野順子が登場

    します。

     

    葛城事件

     

    「あなたは本当の家族を失った。だから私と家族になりましょう」

    「はあ?」

    この稔の態度や言動が、本当にムカムカするのです。言葉だけ

    羅列して相手を言い負かす若造の典型のようです。常に誰かを

    非難することで、自分の置かれた不遇さを自分に納得させる。

    つまり「被害者面」を保つことが、唯一のプライドを守る手段に

    なっているわけです。

     

    〇見どころ

    清が中華料理店で、料理の味にひたすら文句を言い続ける姿や、

    事件後スナックでワンマンカラオケショーを繰り広げる姿は、

    この人間がいかに最低であるか感じます。

     

    葛城事件

     

    息子の嫁が妊婦であってもお構いなく喫煙し、家を買えと強要する。

    デュエット曲の男のパートだけ歌う。息子の罪を責める客には、

    「日本の国が裁く」と言い切る。この誰へも強気の姿勢は実は、

    彼の心の弱さの裏返しだと気づくのは、多分映画で見ている人

    だけだと思う。三浦友和が「アウトレイジ」の時の様に暴力的な

    男をものすごく上手く演じています。また、自己主張することを

    とうの昔に止めてしまった母、伸子を演じる南果歩は「阪急電車」

    の時同様に、繊細で気弱な役を好演。

    時系列をバラバラにし、かつてこのマイホームを持った時には

    幸せに満ち溢れ、知り合いよりもずっと満たされていたことが

    わかると、まさに「一体どうして?」と思う気持ちも理解できます。

    中盤、清がいつも座っている金物店の店主の席に、保が座ると、

    そこから見える外の景色が本当に狭いことに気づくのです。彼は

    それを知ってどう思ったのだろうか。

    「生きる苦しみ」が一番の罰であり、それがラストシーンに

    つながっていたとしたら、星野はそれを拒否したわけで、結局は

    偽善者なのではないかと感じました。

     

    ●惜しいところ

    見終わると心が暗くなります。元気な時に見た方がいいです。

     

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