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    • 2023.01.12 Thursday
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    リトル・ボーイ 小さなボクと戦争

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    リトル・ボーイ

     

    「リトル・ボーイ 小さなボクと戦争」

    原題:Little Boy

    監督:アレハンドロ・モンテベルデ

    2015年 メキシコ=アメリカ映画 106分

    キャスト:ジェイコブ・サルバーティ

         エミリー・ワトソン

         ケイリー=ヒロユキ・タガワ

         マイケル・ラパポート

     

    第二次大戦中のアメリカ西海岸の小さな町に住む

    8歳のペッパーは、背が低く周りから「リトル・ボーイ」

    と呼ばれている。仲間にバカにされる彼の唯一の

    相棒は父ジェームズだったが、その父が出征してしまう。


    <お勧め星>☆☆☆ 父を思う息子の気持ちを描いたこと

    考えると感動するはずなのにそれほどでもない。


    邦題を考えろ


    主人公の少年、ペッパーは、成長が遅く、背が低い

    ことで周囲から「リトル・ボーイ」と呼ばれているのです。

     

    リトル・ボーイ

     

    実際にはよくありがちな大きな(ふとっっちょ)ガキ大将

    からは差別的な言葉で呼ばれるのですが、そこを大人が

    とがめるシーンがあって、やけに善意に満ちているなあと

    思ってしまう。
    ただ「リトル・ボーイ」自体が1945年広島に投下された

    原子爆弾のコードネームであることを知っていると、当事国

    である日本では絶対に使ってほしくなかった名称だと思うの

    です。変な邦題をつけることが多いんだから「小さなボクと戦争」

    で良くないかしら。
    映画は背が低いため仲間からからかわれ続けるペッパーの姿

    から始まるんです。彼は父親だけが「相棒」で、その彼の視点で

    描かれていきます。だからあまり深く考えなくてもいいのかな
    「Do you believe you can do this?」やれると思うか?という

    マジシャンの言葉を引用し、父は息子に勇気と希望を与える

    のですが、長男が扁平足のため入隊できず、代わりに父が入隊

    します。これは強制だったのかなあ。

     

    リトル・ボーイ
     

    一方でこの町には「ハシモト」という日系人がおり、彼は

    敵国の人間として町民の憎悪の対象になっているのです。

    息子が戦死した人間には、何十年アメリカに住んでいようと

    日本人は日本人であり、彼が殺したわけでもないのに怒りの

    矛先が個人に変わってしまう。そんなことは今でもあちこち

    の国で起きていること。

     

    リトル・ボーイ
     

    そこに登場するのがオリバー司祭であり、ペッパーにリストを

    渡し、それを実行していけば彼の父が戻るだろうと諭すわけ

    です。8歳の少年がクリアするには容易いことばかりですが、

    それを行うことで彼の視野が広がっていくのも確かです。

    ジャップ、ニップと差別的に呼ばれていた「ハシモト」にも

    家族がいて、戦争のせいで音信不通になっていると言う話を

    聞くと、幼いながら、寂しいのは自分だけではないと気づく

    わけです。こんな蔑称で呼ばれることの屈辱を呼ぶ側も

    呼ばれた側も肝に銘じないといけない。口が裂けても言う

    もんじゃないと学校で教えてほしい。子どもの成長物語と

    宗教感を絡めた話に加え、戦争もキーポイントになっているので、

    どれも表面上をなぞっただけのように後半は特に顕著に感じら

    れます。「原爆投下で戦争が終わる」→兵士が戻ってくると喜ぶ

    町民を見て、母エマが「一つに街が消えたのよ」と悲しい顔を

    します。

     

    リトル・ボーイ

     

    それだけで済ませてしまうことに、あのきのこ雲の映像で

    一つで済ませてしまったことに、さらには

    「リトル・ボーイのパワーだ」

    とはしゃぐ人々の姿に感動など覚えるはずもないのです。

    そういう映画ではないことはよくわかっているけれど。
    映画的にはハッピーエンドですが、わたしの心は少しも

    ハッピーにはなりませんでした。

     

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    ミラクル・ニール

    4

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    ミラクル・ニール

     

    「ミラクル・ニール」

    原題:Absolutely Anything

    監督:テリー・ジョーンズ

    2015年 イギリス映画 85分

    キャスト:サイモン・ペッグ

         ケイト・ベッキンセール

         サンジーブ・バスカー

         ロブ・リグル

     

    地球の探査機を確保した宇宙人は地球の存在価値審査

    のため、1人の男ニールに全能の力を与え、10日間

    その様子を見ることにする。ニールはその力に気づくが、

    彼はそれをろくなことに活用せず...。


    <お勧め星>☆☆半 あまり笑えるツボがなかったなあ。


    全能の力は無能に近い


    Rotten Tomatoesは19%のトホホの数字。楽しかった

    はずのほとんどすべてが完ぺきに悪いものになっただの、

    どこがおもしろいのかわからないだの、犬だけは悪くない

    だの散々な言葉で語られています。事前に読んでいなくて

    よかったと思いつつ、見終わると確かに同じような思いを

    持つのです。
    映画に登場するニールの愛犬デニスの声を2014年に

    他界したロビン・ウィリアムズが担当。吠える声以外は、

    ほとんど彼が発していたことを告げる映像がエンドロールで

    流れます。ロビン・ウィリアムズ出演作で最も好きなのは

    1989年映画「いまを生きる」ですね。何はさておき

    この映画が大好きです。
    この犬のデニスが、主役のサイモン・ペッグよりずっと

    楽しく見えるから、もはや主役はデニスだろうと思って

    見た方がいいかもしれません。

     

    ミラクル・ニール

     

    設定は地球外生命体探査に向かった宇宙船が逆に遠い銀河の

    宇宙人に確保され、「地球の審査」を行うため、無作為に

    選んだのがニール・クラーク。彼に10日間全能の力を与え、

    地球の存在価値を問うという突拍子もない話なのです。この

    宇宙人の姿がイカだかタコだか爬虫類だかわからないような

    代物で、かつ結構ありきたりの姿なのはがっかり。もっと

    面白い姿にしたらよかったのに。

     

    ミラクル・ニール
     

    ニールは、いつもサイモン・ペッグが演じる通り安定のいい

    加減男。小説家を夢見る教師だけれど、執筆は進まないし、

    クラスは学級崩壊しているし、毎日遅刻し、校長に目を

    つけられているし、さらにアパートの大家には、飼育禁止

    の犬がいることで毎日叱られているわけです。

     

    ミラクル・ニール
     

    ところが彼の階下ににはケイト・ベッキンセール演じる

    キャサリンが住んでいて、もう掃き溜めに鶴。この2人

    絶対にくっつくだろうな!と冒頭からわかってしまいます。
    そこからの展開は、もう志村けんの「バカ殿」シリーズ以下の

    ばかばかしさで、わたしのツボにははまりませんでした。

    デニスが人間の言葉を話せるようになってからの犬の気持ちが、

    まことにリアルでそこだけは微笑ましく思います。
    「僕は飼い主が大好きなんだ。でも誰か来たら吠えちゃうんだよ。

    やめられないんだよ。」
    「まずビスケット。それから考える。」
    ああ、犬ってこんなことを思っているだろうなと感じてしまう。
    「全能の力」は実は世界を崩壊させるのだというとってつけた

    ような理由でもって、ニールは自分の力をデニスに渡す。

    え?どうやって?

    簡単じゃないですか。
    「この右手の力をデニスにすべて渡す」と言って手を振るだけの

    ことなんです。そしてデニスはどうするか。

    もう想像がつきますよね。犬って賢いなあと思いつつ、なんか

    あまり笑えなかったなと残念な気持ちになりました。

     

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    ミーン・ドリームス

    4

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    ミーン・ドリームズ

     

    「ミーン・ドリームス」

    原題:Mean Dreams

    監督:ネイモン・モーランド

    2016年 カナダ映画 104分

    キャスト:ジョシュ・ウィギンス

         ソフィー・ネリッセ

         ジョー・コブデン

         ビル・パクストン

     

    田舎の農場の息子ジョナスは、隣家に引っ越し

    てきた少女ケイシーに心を惹かれる。しかし

    ケイシーの父で警察官のウェインの暴力的な態度を

    受け、彼はケイシーを連れて逃避行することを計画

    するが...。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 不条理さの中に純粋な心を

    感じさせてくれる秀逸な映画です。


    暴力と非暴力の愛


    1971年映画「小さな恋のメロディ」は厳しすぎる

    教師や煩わしい親の干渉への反抗から、「結婚したい」

    と願う11歳の少年少女がトロッコを漕いでどこかへ

    (未来へ)出発するものでした。一方1968年映画

    「ロミオとジュリエット」はシェイクスピア原作で、

    敵対する家に生まれた男女の悲恋を描いており、どちらも

    純粋な「愛」を感じながら、それを多くの人間が邪魔を

    するという皮肉な展開になっています。
    この「ミーン・ドリームス」はそのどちらにも似通う

    雰囲気がありつつ、大自然が時には美しく、時には厳しく、

    そして殺伐した姿を見せながら、ストーリーが進みます。
    高校すら行かず、家の農場でひたすら働くジョナス。

    母親は心の病なのか、父親も彼も腫れ物に触るような態度で

    接します。そんな家の隣に越してきたのが、「やさしい本泥棒」

    (2013)のソフィー・ネリッセ演じるケイシー。

    迷い込んできた犬を探しに来た彼女を見たジョナスの

    心はズキュン!だって可愛いんだもの。

     

    ミーン・ドリームズ
     

    この後しばし大自然が広がる中、心を通わせる2人の姿が

    映ります。でもケイシーはなぜか嘘をつくのです。
    「でもあなたには真実を話すわ」

     

    ミーン・ドリームズ
     

    なぜ嘘をつくのか。彼女の父親は警察官であり、娘を溺愛

    しているものの、その過剰な愛情は「束縛」「支配」「独占」

    にほかならないことをジョナスはすぐに知ってしまう。とはいえ、

    ジョナスの父親も、息子を愛しているものの(多分)どこか

    他人事のように息子の話を聞くのです。極めて消極的な愛情と

    いうのでしょうか。
    ウェインからケイシーを救い出そうとしたジョナスは、

    ウェインの恐ろしい姿を見てしまい、無計画な逃避行を

    企てます。それはその後ケイシーに
    「あなたには何の計画もないじゃない!」と言われ
    「僕はあそこからキミを救い出したかったんだ」と答える。
    「あなたの行動でわたしは救い出してもらうしかなくなった」と

    言うケイシー。
    そうなんです。救い出してほしいと思っていたのは、ジョナスも

    同じじゃなかったんだろうか。
    この2人が対照的な言葉を発するのは、逃避行の最中に銃を

    購入した後のことで、とことん非暴力を貫き、弱い男と

    感じられる父親のもとで育ったジョナスは、「自分より強い

    奴からキミを守るために銃は必要だ」と言います。
    逆に怒りがすぐに暴力につながり、それで支配する父親のもとで

    育ったケイシーは「銃で物を奪うのはイヤ」と言うのです。
    この対比が素晴らしかった。もちろん15歳くらいの少年少女の

    カップルと老犬が移動していたら、すぐに見つかってしまい、

    行く先々に父親や保安官がやって来ます。そのスリルは、

    二人の行く末の不安を煽るばかりなのです。
    ラストは「小さな恋のメロディ」っぽかったけれど、あの映画と

    同じく、このままずっと行けるはずもないよな。きっと彼らは

    元の町に戻るんだろうなと思ってしまうのは未来への希望が

    少なすぎるからだろうか。
    いつか太ったケイシーが5人くらい子供を持つ肝っ玉母さんに

    なって、ジョナスと農場暮らしをしていたらいいなと思って

    しまいました。「海」が見たいケイシーにジョナスが見せて

    あげた色づく紅葉に囲まれた湖のシーンは本当に美しかったです。

     

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    ザ・スクワッド

    4

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    ザ・スクワッド

     

    「スクワッド」

    原題:Antigang

    監督:バンジャマン・ロシエ

    2015年 フランス=イギリス映画 92分

    キャスト:ジャン・レノ

         カテリーナ・ムリーノ

         アルバン・ルノワール

         ティエリー・ヌービック

     

    パリ警視庁の刑事セルジュが率いるチームは、

    ある強盗殺人事件を追ううちに、カスペールという

    因縁の人物が犯人だと確信する。強引に彼と仲間を

    逮捕したものの、証拠はなく、逆に上司になった

    ベッカーからその手法を責められ、捜査から外される

    のだった。


    <お勧め星>☆☆☆ 気軽に見るには面白いんだけど、

    中身に深さがないなあ。


    ハードボイルドに色恋は不要


    ロンドン特捜隊スウィニーというイギリスのテレビ番組を

    映画化した2012年「ロンドン・ヒート」のリメイク作品

    ですが、どれも未見。
    冒頭から「太陽にほえろ」「特捜最前線」のような時代を

    感じさせる警察のチームが強盗団の現場に突入し、もう

    ボッコボコに犯人たちを叩きのめします。こんなに時間に

    ピッタリに到着できるのも「情報屋」がいるわけで、証拠固め

    する前に、推理し、セルジュの勘を頼りに突入という感じなの

    です。

     

    ザ・スクワッド
     

    そして取り調べもカメラを切って、容疑者へ暴行して吐かせる、

    という昔ながらの手法。中盤、幾度となく逃げ通している

    カスペールが主犯と推測したチームは、彼の行方を捜すために、

    知っていそうな男をビルの屋上から吊るして、これまた吐かせ

    るんです。これは笑って済ませられないぞっと。

     

    ザ・スクワッド
     

    そしてチーム長セルジュ役はジャン・レノであり、まあ伝説の

    人物という感じではあるものの、「レオン」から23年、

    御年69歳ともなるとさすがにアクションはきつい。それでも

    セルジュはチーム一の美人マルゴーとデキており、そのマルゴーは

    セルジュと犬猿の仲のベッカーの妻なんです。

     

    ザ・スクワッド
     

    マルゴさん、よく考えて。私が思うにはセルジュは、あなたの

    御父上のような感じよ。へ?ファザコンなの?一応ラブシーンも

    あります。
    銃撃戦は激しく、一般市民のいるパリの街中でピストル、ライフル、

    自動小銃とピュンピュン、バババババと銃弾が飛び交い、その迫力

    がすごいと思ったら、ほとんど空砲を用いているらしい。チームの

    中で、なぜにニールズはバットをもって現場に行くんだろう。

    それと消火器を武器にしている刑事もいました。面白い光景では

    あるけれど、あれで被弾しないのは逆にすごい、すごすぎます。
    ハードボイルドには程遠く渋さもかなり薄ーく感じられる映画でした。

     

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    ラン・スルー・ザ・ナイト

    1

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    ラン・スルー・ザ・ナイト

     

    「ラン・スルー・ザ・ナイト」

    原題:Chistoe Iskusstvo

    監督:レナト・ダヴレトヤロフ

    2016年 ロシア映画 93分

    キャスト:アンナ・チポフスカヤ

         ピョートル・フョードロワ

         コンスタンチン・ユシュケヴィッチ

         イリヤ・ルドモフ

     

     

    ある夜、サーシャは恋人アンドレイの家に向かう

    途中不審な車とすれ違う。そして彼が自室で射殺

    されているのを発見、通報するが、駆け付けた

    警官隊の中に車の中の男を発見し、彼女はその場から

    逃走する。翌日自分が指名手配されているとことを

    知った彼女は自力で真相を追い始めるが...。


    <お勧め星>☆☆☆ スケールが大きくなった割には

    ラストはあっけなく、気軽なサスペンスという感じ


    欲張りは禁物


    主演のアンナ・チポフスカヤの美貌とサービスカットで

    ダレることなく見られます。最後まで、本当に最後まで

    サービス満点!
    逆にそれを省くと、なんてことはない突っ込みどころ

    満載のサスペンス映画なのです。それでいてやけに

    スケールが大きく、国家レベル、そうクレムリンまで登場。

    怖いですね。かつてのソ連時代のKGBのように、危険人物は

    拷問し、シベリア送りにされそうですね。
    映画は意味深に、6か月前、今、5か月前などと時系列を

    バラバラにして映し出されていくのに急に「今」のこと

    だけに変わってしまいます。いやここに意味はあったのかな。

    多分ラストのワンシーンのためにこのように作ったのだろうと

    素人でもわかっちゃうレベル。

     

    ラン・スルー・ザ・ナイト
     

    フリーのカメラマンであるサーシャが、、ある晩恋人

    アンドレイの遺体を見つけてしまい、なぜか彼女が指名手配

    されてしまう。サーシャについての説明もかなり不十分で、

    有名な雑誌記者を辞め、なぜどうでもいい物の写真を撮っている

    のかとか、施設育ちという生い立ちが今とどう関係しているのか

    全くもってわからない。ああ、ベッドの中で

    「わたしの夢は家と愛する人を持つこと」と言っていたから、

    それにつなげたかったのかしら。そしてアンドレイが最後に

    サーシャに送信したメールは本文がなく、絵の写真が添付

    されていて、それがQRコードであるってすぐに気づいて

    しまうんです。素人が気づくんだから、国家保安局が気づかない

    はずないでしょうに。
    すごくありきたりな展開でありつつ、この美貌の持ち主サーシャの

    キレ味抜群の頭脳と、いつ覚えたのか知らないけれど、すごい

    ドライブテクニックで、かなりノロいカーチェイスも繰り広げます。

    地下鉄構内での逃走シーンもどこかで見たようなシーンの連続。
    いつも思うですが、なぜに大雨でも傘をささないのかしらね。

    サーシャもびしょ濡れになってもパーカーのフードでしのぎます。
    からくりはあっけなく、先回りするサーシャのもとにはどんどん

    遺体が転がるし、他の場所でも死人が出てしまう。

    これ、まじでやばくなくない?
    ジャケットにあるような薄いシャツ1枚姿のサーシャが何度も

    見られるので、それを楽しみに見るといいと思います。

     

     

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    アスファルト

    4

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    アスファルト

     

    「アスファルト」

    原題:Asphalte

    監督:サミュエル・ベンシェトリ

    2015年 フランス映画 100分

    キャスト:イザベル・ユペール

         ギュスタブ・ケルバン

         バレリア・ブルーニ=テデス

         タサディット・マンディ

         ジュール・ベンシュトリ

     

    フランス郊外の古い団地。車いす生活になった

    スタンコヴィッチが、深夜の買出し先である病院

    の夜勤看護師と知り合う。そして留守がちの母親を

    持つシャルリは、隣に引っ越してきた中年女性と言葉

    を交わし、さらには突然屋上に落ちてきたNASAの

    宇宙飛行士ジョンは、マダム・ハミダの家に滞在する

    ことになってしまう。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 古い団地で起きる小さな出来事が

    心を温かくしてくれます。


    空を見上げよう


    まずここは絶対に気づくと思います。とてもきれいな

    少年が出演しているんです。シャルリ役を演じるのは

    監督の息子であるジュール・ベンシュトリ。

     

    アスファルト

     

    もうね、お肌がすべすべでゆで卵のようだし、

    「少年は残酷な弓を射る」(2011)のエズラ・ミラーの

    登場の時のようにドキリとする雰囲気を持っています。
    最初女の子かと思ってしまいました。ブリーフ姿が少年の

    色気をこれでもかと印象づけます。
    フランス映画ではしばしば見かける不法移民が大量に入居し、

    麻薬売買が蔓延しているような荒廃した団地が舞台なのですが、

    この映画には悪人は一人も登場しないのです。その代わりに

    誰もが何某かの孤独を抱えている。
    故障したエレベーター修理をたった一人反対したスタンコヴィッチは

    エレベーターを使えなくなったのに、足を痛めて車いす生活と

    なった時、さあどうするか?こっそり2階の自室に上がれた

    ものの、食料の買出しができません。2階だからエレベーターを

    使わないなんて言わなければよかったのに、と思うけれど、

    彼の中の孤独な心は、「団結」を受け入れる余地がなかったの

    でしょう。

     

    アスファルト
     

    あくまでもコミカルに彼が深夜にエレベーターを使い、

    唯一食料(ジャンクフードだけれど)が買える自販機のある

    病院へ向かう姿が映ります。そこで夜勤専門の看護師と

    出会うわけです。これまた他の映画で見たけれど、夜勤専門の

    ナースはなにか訳ありが多いらしい。そういえばかつて家人が

    入院した時、夜勤専門の看護師がいて、明らかに訳ありっぽく

    「一人暮らしなんです」と語っていたことを思い出しました。

    (あまり関係ない)
    そして「愛、アムール」(2012)のイザベル・ユペール

    演じる中年女性ジャンヌが隣に引っ越してきたシャレルは、

    留守がちの母と二人暮らしらしい。ジャンヌがかつて有名女優だと

    聞き、興味津々で彼女の出演作品を見ると、モノクロなんですよ。

     

    アスファルト

     

    つまりジャンヌは過去の栄光にすがる落ちぶれた女優だった

    わけです。この二人の親子のような疑似恋愛のような微妙な

    雰囲気が、やがて「ゆとり」を醸し出していく様は見ていて

    心地よいもの。

     

    アスファルト
     

    さらになぜか団地の屋上に降下したNASAの宇宙飛行士ジョンは、

    アルジェリア系移民マダム・ハミダの家で世話になることに

    なってしまう。その前にマダム・ハミダの息子が何かの理由

    で収監されており、毎日テレビだけが友達という生活を送って

    いることも見ている側にはわかっているのです。したがって

    彼女にとってジョンは息子のような存在になり得るのですが、

    最大の関門は、言葉が一切通じないこと。二人は身振り手振り、

    万国共通単語を用いて会話するんです。この2人はもう漫才の

    ようにふるまっていて、大好きなシーンは、アメリカのテレビ

    ドラマをフランス語版で見ているハミダに、話の先をジョンが

    さっさと言ってしまう。言葉は通じないはずなのに、

    「この二人は結婚」「彼は自殺」..「もう見ないわ!」と

    展開していきます。ジョンの側からしても、手違いでフランスの

    団地の屋上に落下したことなど公にできないし、彼の功績は

    なくなるかもしれないという極めて不安定な状況で、

    マダム・ハミダがいたことが彼を陽気にさせていた気がするのです。
    ほぼ同じ間取りなのに、全く異なる空間のように見える団地の

    部屋から、登場人物がみんなラストには空を見上げるのです。

    それこそ彼らの行く末に少しだけ明るさを感じさせる希望のある

    ものだと思っています。
    ところで映画内でしばしば聞こえてきた奇妙な音、ナースは

    「子供の泣き声」と言い、マダム・ハミダは「悪魔」と言い、

    シャルリは「虎の声」と言ったあの音は、あの映像のままの

    ものだったのでしょうか。それとも何かを暗示していたの

    でしょうか。そこはわかりませんでした。でも鑑賞後気持ちが

    明るくなる映画です。

     

     

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    ハクソー・リッジ

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ハクソー・リッジ

     

    「ハクソー・リッジ」

    原題:Hacksaw Ridge

    監督:メル・ギブソン

    2016年 アメリカ=オーストラリア映画 

    139分 PG12

    キャスト:アンドリュー・ガーフィールド

         サム・ワーシントン

         ルーク・ブレイシー

         テリーサ・パーマー

         ヒューゴ・ウィービング

     

     

    第二次世界大戦末期、信心深いドスは、武器を

    持たない衛生兵として沖縄に到着する。そこで

    繰り広げられる熾烈な戦闘の中で、彼は傷ついた

    兵士を救うために力の限り行動するが...。


    <お勧め星>☆☆☆ よくできた映画ですが、最後

    まで違和感が消えませんでした。


    もう一人助けさせて


    映画の公開前日6月23日が「沖縄慰霊の日」であり、

    この映画の宣伝において「沖縄」と明示したものを

    ネット以外では目にしなかったのは、もちろん遺族や

    被害者への配慮があってのことだそうです。いやそんな

    配慮はいらないから、はっきり宣伝して日本人がどう

    受け取るか、その反応を見ればよかったと思う。

     

    ハクソー・リッジ

     

    「ハクソー・リッジ」は沖縄浦添城址跡の南東にある

    「前田高地」という150mの断崖絶壁であり、上陸

    したアメリカ軍が苦戦を強いられた場所です。そもそも

    沖縄戦は、本土決戦の礎として、連合国側から

    「アイスバーグ作戦」と名付けられたものであり、

    大戦末期の日本軍が死闘を繰り広げた場所なのです。

    沖縄に行って青い海を美しいと思い、三線の音色を耳に

    しながら泡盛に酔いしれているだけではなく、必ず

    南部戦跡に足を運んでほしい。どんな状況だったのか

    この目でしっかり見てきてほしい。
    さて、映画はこのような日本側の状況は一切描かれず、

    前半はデズモンド・ドスという1人の男の生い立ちから

    語られます。そこには、彼の父が先の大戦で仲間を失い

    酒浸りとなっていること、子供たち、つまりドスとハルに

    暴力をふるうこと、また敬虔なキリスト教徒(その中でも

    特にセブンス・アドベンチスト派という異端)で、安息日

    を厳守することがわかるのです。とはいえドスはちゃっかり

    一目ぼれしたドロシーとデートしたりしてなんだか

    中途半端に進みます。
    そこで急にドスは良心的兵役志願兵として入隊するのです。

    理由は「真珠湾攻撃を知って戦うべきだと思ったから」

    ここで彼の言う「戦う」の意味がわからない。召集ではなく、

    志願であり、入隊すれば銃をもって訓練するに決まっている。

    軍隊は戦うために存在するのでしょう?守るためであっても

    武器をもって対抗するでしょう?
    さらには戦地に向かえばそこには、敵と味方しかおらず、

    最終目的は「敵を倒すこと」以外にないと思うのです。
    中盤、訓練において武器を持つことを拒否したドスは軍法会議

    にかけられ、父の口添えもあって、「武器を持つことの拒否権」

    の存在を認められるのですが、仲間から浮いてしまうのは

    当たり前なのです。
    キミの目的はいったい何なのか?

     

    ハクソー・リッジ
     

    沖縄におけるすさまじい戦闘とおびただしい犠牲者の姿の中で、

    ドスは武器を持たず、衛生兵として、負傷者を救い出すことに

    専念します。映画内ではごく短い時間に行われたように思え

    ましたが、実際はもっと長い期間の功績だそうで、

    そりゃそうだ、と納得。
    一応傷ついた日本兵を救うシーンも入れるという配慮もあります。

    つまり救える命を救うことが使命と考えたのでしょうか。
    彼が75名の兵士の命を救ったことで良心的兵役拒否者として

    初めて名誉勲章を獲得したと字幕で流れ、存命時の本人、弟、

    上官の言葉も流されますが、どれも心に残りません。
    彼が銃を持たなかったにしても、この戦争で散っていった命は、

    彼が救った命の1つ1つと全く同じ価値であり、そこまで

    想像力を働かせたら、このような映画に満足などできるはずも

    ないのです。いや視点が違うと考えるべきか。
    もちろんこの映画はよく作られていたと思います。

    「神様、もう一人助けさせて」

    と自らの危険も顧みず負傷者のもとに向かったドスには、その

    時点で神が宿っていたのかもしれませんね。キリスト教徒でない

    のでわかりません。

     

    ハクソー・リッジ

     

    ドスの所属する隊を率いるグローバー大尉役はサム・ワーシントンで、

    前よりもイケメンに感じました。

     

     

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    ジャック・リーチャー NEVER GO BACK

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    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    ジャック・リーチャー

     

    「ジャック・リーチャー NEVER GO BACK」

    原題:Jack Reacher:Never Go Back

    監督:エドワード・ズウィック

    2016年 アメリカ映画 118分

    キャスト:トム・クルーズ

         コビー・スマルターズ

         ダニカ・ヤロシュ

         オルディス・ホッジ

         ロバート・ネッパー

     

    ジャック・リーチャーは、知り合いのターナー少佐が

    スパイ容疑で逮捕されたと知り、軍刑務所から彼女を

    救出する。そこには政府の陰謀が隠されており、彼ら

    には次々に危険が訪れるのだった。


    <お勧め星>☆☆☆ 普通のアクション映画としてみれば

    面白いかも。


    ハードボイルド感ゼロ


    リー・チャイルド原作「ジャック・リーチャー」シリーズの

    映画化で「アウトロー」(2012)の続編なのですが、

    今回は邦題が原題と同じになっています。そりゃそうよね。

    確かにアウトローではあるけれど、「はみ出し者」以上

    「無法者」以下という微妙な雰囲気だったから。特に前作は

    トム・クルーズ好きにはたまらない彼の格闘シーンや

    カーアクション満載でした。確かラストは敵との素手での

    タイマンだったはず。わざわざ銃を捨てていました。
    今作はジャック・リーチャーの過去が少しだけわかり、彼が

    元少佐だったと説明されるのです。組織に収まることが

    できない男。ふむふむ。でも少佐まで上り詰めるほどの功績は

    数々重ねた模様。そして知り合いだったターナー少佐とちゃっかり

    デートの約束をして、トムちん、白い歯をきらーんとさせながら、

    D.C.に向かうと、ドアの向こうにはモーガン大佐なんて

    おっさんがいるじゃないですか。ボクちん、こんなおっさんと

    食事する気持ちで来たんじゃない!激おこで踵を返す...

    それはウソ。なぜに彼女がいないのか、実は彼女はスパイ容疑で

    逮捕されてしまったことを知るのです。さあ、行動開始だ。

    まことにスピード感あふれるアクションの数々が見られます。
    瞬きしているうちにシーンは変わっちゃうから気をつけて。

    自分をつけている男たちを素手で、銃でパカスカ倒し、

    ターナー少佐を救い出すのですが、問題はここからに決まって

    います。さらにリーチャーにはサムという15歳の娘がおり、

    その母親が軍に対し、養育費を請求しているという事実まで

    明るみに出るのです。一夜限りの女なんて山ほどいた...のかしら。

    思い当たる節があるのかしら。きゃっ。そこはしっかり準備を

    整えておくべきですねえ。(余計なお世話か)
    この時点でハードボイルド路線完ぺき終了。小憎たらしいサムと

    ターナー少佐との3人の危険たっぷり珍道中が始まるわけです。

    まさに珍道中なの。サムとターナーはすぐに仲良くなれるのに、

    そしてちょっとした技まで教えてあげるのに、もしかしたら父親かも
    というリーチャーは一人仲間外れ。モーテルでのシーンは

    クスクス笑っちゃう。緩急の差が激しく、この一方で拷問されて

    殺される人間が映ります。とはいえ露骨に映る映像はないので、

    全く安心して見られるという反面やや物足りない気もするのです。
    ストーリーは単純ですが、規模は大きく、ラスト付近はまさに

    ハラハラします。案の定お荷物が足を引っ張るんですよ。でも幾

    つかの映画を見ていれば絶対に「あの技」を使うなと推測できて

    しまうのが惜しいなあ。それでもお決まりのタイマンになった時

    には「やっぱりね」と思いつつこのシーンを期待していたことに

    気づくからおかしいものです。
    わたしだったら、ラストにはあの携帯をポーイするけれどね。

    ポーイすると思ったらリーチャー、にっこり、白い歯きらり。

    やっぱりハードボイルドに向いていないトム・クルーズを実感

    しました。

     

     

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    ジグソウ:ソウ・レガシー

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    JUGEMテーマ:Horror

     

    ジグソウ

     

    「ジグソウ:ソウ・レガシー」

    原題:Jigsaw

    監督:マイケル・スピエリッグ

       ピーター・スピエリッグ

    2017年 アメリカ=カナダ映画 92分 R15+

    キャスト:マット・パスモア

         カラム・キース・レニー

         クレ・ベネット

         ハンナ・エミリー・アンダーソン

     

    5人の男女が、バケツをかぶせられ、鎖につながれて

    密室に閉じ込められている。目の前の壁には丸鋸の歯が

    至る所にあり、「罪を告白しろ」というメッセージと

    ともに鎖が巻き上げられていく。一方刑事ハロランは

    連続して見つかる惨殺遺体から10年前に死んだはずの

    ジグソウを思い出すのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 個人の感想ではすごくおもしろかった。

    エンドロールのときによく考えて納得。


    「顔」だよ!


    「ソウ」シリーズも遂に8作目。大体7作目で終わったと

    思っていたからどうやって話が繋がるのか、またあの

    パターンかと思ってしまう。もちろん全作見ています。

    大好きなシリーズの1つで、ほかには「ファイナル」シリーズ、

    「スクリーム」シリーズとパッと口にできるほどです。

    ネットの評価を参考にすると「IT」と同じくらいなので、

    スティーブン・キング原作映画のいくつかの失敗を考えて無難に

    こちらを選択しました。
    始まりは予想通り、目覚めた5人の男女が目の部分だけ穴が

    開いたバケツをかぶせられ、足を鎖でつながれて見知らぬ小屋

    に閉じ込められています。目の前の壁には丸鋸の歯が、あっち

    こっちにきらーんと輝いていて、これが動き出すんですよね。

    怖いですね。わくわくしますね。鎖が巻き上がる歯車が映ると、

    キャーキャーワーワー5人、いや4人が叫びまくります。1人は

    気絶したままだったか。
    そして一方で、街で発見される惨殺遺体の捜査シーンを映して

    いきます。ハロラン刑事との話を望んだエドガーというワルが

    「ゲームが始まる」と言い残して警察の銃弾に倒れます。

    やっぱり「ゲームかー」そして発見された遺体は、きれいに

    (いやきれいではない)上あごから上の顔がそぎ落とされて

    いるんです。かぶせられていたバケツを外した時にそれが

    現れても、劇場では悲鳴一つ上がりません。レディースデイで、

    5分の1ほど埋まった観客席のほとんどが女性なのにですよ。
    もちろんわたしも平気でしたが。これが何度も映るんですね。

    そして小屋ではゲームが進み、参加者が減るたびに、街で遺体が

    見つかるという流れです。もちろん次の遺体も今度は劇薬で顔が

    半分以上溶けているんですよ。でもみんな平気。とはいえ、

    考えてみると3,4,5作あたりのグロさに比べるとかなり

    ソフトであり、血しぶきもそれほど上がりません。R15指定で

    したが、これならほかの映画のほうがずっとすごいよなあと

    思ってしまう。多く書くとネタバレになるし、そのネタバレを

    しっかり理解すると、とても面白いのでお勧めです。人間が

    開花したラストで暗転し、エンドロール。その字を見ながら、

    考えると、ピキーン!ひらめいた。そうなんですよ、「顔」が

    ポイントなんです。そしてあの人がなぜ出てくるのか、出てくる

    理由を考えたらやっぱり面白いって。期待を裏切らない映画でした。

     

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    ケンとカズ

    4

    JUGEMテーマ:邦画

     

    ケンとカズ

     

    「ケンとカズ」

    監督:小路紘史

    2016年 日本映画 98分 PG12

    キャスト:カトウシンスケ

         毎熊克哉

         飯島珠奈

         藤原季節

         高野春樹

     

    ケンとカズは自動車修理工として働く陰で、

    覚せい剤の売人をしている。しかしケンは恋人に

    子供ができたことから、その仕事から足を洗おう

    とするが...。


    <お勧め星>☆☆☆ 底辺ヤクザの暗く地味な世界を

    とことん暗く描いています。


    無機質な中の愛情


    低予算であるのは一目瞭然。ヤクザと言って現れる

    のがたった二人ずつだけだったり、シーンもどこかの

    脇道と自動車修理工場とケンとカズの自宅、そして

    堤防の上です。出演者も誰一人として知った顔はいません。

    だからこそ演技に新鮮味があり、またカメラの多種多様な

    映し方によって、極めてリアルな映像になっています。
    カズ役の毎熊克哉が、もうね、ピッタリなんですよ。こう

    いう不良というかチンピラをどこかで見かけたら、絶対に

    お手を触れて...違う、絶対に目を合わせてはいけません。

    前から歩いてきたら進路を開けましょう。
    一方カズ役のカトウシンスケは、結構普通のお兄ちゃんで、

    彼が先に覚せい剤の売人の仕事をしていて、カズを誘った

    とは到底思えないんです。この辺りも細かい説明がない

    ので推測するしかないのですが、多分少年鑑別所かなにかで

    知り合って、出所後自動車修理工場に一緒に働き始めたものの、

    ケンの先輩で末端ヤクザのボス、藤堂から売人の仕事を持ち

    掛けられたのでしょう。(違うかも)ヤクザといえども

    ピラミッドの底辺にはうじゃうじゃこんな人たちが蠢いている

    わけで、ケンとカズの下にはテルという後輩もいるし、彼らが

    同じようにテルを顎で使う。どうも見ていて気分のいいもの

    ではありません。まあ、こういう所に街でたむろっている

    10代のアホチンが入り込んでいくのでしょうね。

    声を大にして言いたい。もっと語彙を増やそうぜ。
    で、この2人に共通するのは「金が必要」なことなんです。

    ケンは恋人が身ごもったことで、まとまった金を持ってこの

    世界から足を洗いたいし、カズは認知症の母を施設に入れる

    ためにの費用がいるわけです。だったら普通に汗水たらして

    働こうという考えは起こることなく、手っ取り早く「売人」と

    いう仕事で金を稼いでいる。カズの成育環境は劣悪で、まあ彼が

    このような暴力的な性格になってしまったのも理解できるの

    です。しかし前にも書いたように、ケンについては、割と

    いい人だし、恋人もいる。かつてワルだったのかしらねと

    思うけれど、決定的な説明シーンは見当たりまでんでした。
    映画全体から漂う、無機質な空気感は、殺伐とした風景と

    相まって登場人物の心中を描いているように見えました。
    でもね、やっぱり勉強しようよ。そして働こうよ。

    そうしないとこうなっちゃうよ。

    ラストの車の座席のシーンは結構良かったです。

     

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