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    • 2023.01.12 Thursday
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    レジデント

    4

    JUGEMテーマ:Horror

     

    レジデント

     

    「レジデント」

    原題:Sorgenfri

    監督:ボー・ミケルセン

    2015年 デンマーク映画 81分

    キャスト:ミレ・ディーネセン

         トロールス・リュービュー

         ミケル・ビアクケーア

         オーレ・デュポン

     

    デンマークの閑静な住宅地で1人の老人の死体が

    消える。その後街全体が制限区域となり、住民は

    軟禁状態に置かれてしまう。そんな中グスタフは、
    軍隊の隙をつき外に出ると信じられない光景を目に

    してしまうのだった。


    <お勧め星>☆☆半 あえて感染者を見せるのを

    減らしたのが吉と出たか凶と出たか


    シチューの中身はきっとあれ

     

     

    <ネタバレしています>

     

     


    この映画は「未体験ゾーンの映画たち2017」

    上映作品で、見たいけれど見ることができていない

    「FOUND ファウンド」もこの中に入っています。
    感染物つまりゾンビ映画なのにゾンビはあまり映らず、

    何もわからないまま突然街を封鎖された一家とその

    友人夫婦、さらに隣人母娘たちの姿を地味に描いて

    いるのです。主要人物はディノ、ペルニール夫妻と

    息子グスタフ、娘マイ。

     

    レジデント

     

    このグスタフが向かいの娘ソニアにぞっこんで、夜には

    彼女の着替え姿を双眼鏡でのぞき見するというちょっと

    ヘンタイさん。なのに映画の中盤以降、事態が悪化して

    いくと、なぜか二人はベッドインするんです。しかし惜しい

    ことに何も見えません。このベッドインは、ソニアの母親が

    亡くなった直後にもあり、人間って気持ちが高ぶっている時は

    違う方面でも高ぶるのね、などと思いつつ、その場面を目撃

    したグスタフの母がしれ〜っとしているのも不思議な感じが

    しました。

     

    レジデント
     

    さてこのグスタフの好奇心は、外出禁止令が出された後も

    いかんなく発揮され、防護マスク姿の軍隊の発砲をかい

    くぐって、感染者が治療されていると言われる学校まで

    向かうのです。そこで見たのは感染者が処分され土に

    埋められていく姿で、一方的にニュースで放送されている

    事実と全く異なるのです。やはり事実は自分の目で確かめる

    のが一番で、特にテレビのニュースなんて信用できないと

    実感します。いやここでは逆に知らない方が良かったの

    かもしれません。それとグスタフはバカなので余計なことを

    しでかしてくるわけです。ここ意味不明だから。

     

    レジデント
     

    一方実はとーっても怖がり屋さんの父ちゃんディノは、

    やっと重い腰を上げて友人と街の様子を偵察に行くと、

    そこには絶望的な光景が広がっているわけで、やっとこ

    家に戻ってくると、外側から感染者の手形が幾つもつき

    まくります。これはロメロ監督の「死霊のえじき」

    (1985)を彷彿とさせます。

     

    レジデント
     

    毎回感染物を見て思うのですが、噛まれてから感染するまでの

    時間がまちまちの映画はよろしくない。この映画もあっと

    いう間に感染する者もいれば、一旦亡くなってから生き返ると

    いう者もいて、なぜこうなるのかわからない。でも序盤に

    パーティーに仲良く参加していたディノの友人夫妻が、夫の

    感染を疑って妻だけ逃げ出そうとする姿を見ると、恐怖は

    人間の本当の心をさらけ出すきっかけになるとも思ってしまう。
    「メランコリア」(2011)の製作陣が携わっているだけ

    あってどこか終末世界観が漂う雰囲気になっています。

    ラスト映像はありきたりだけどね。

     

     

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    CUB/カブ 戦慄のサマーキャンプ

    4

    JUGEMテーマ:Horror

     

    カブ

     

    「CUB/カブ 戦慄のサマーキャンプ」

    原題:Welp

    監督:ジョナス・ゴーファート

    2014年 ベルギー映画 85分 R15+

    キャスト:マリウス・ルイテン

         ステフ・アーツ

         エヴェリン・ヴォーフト

         ジャン=ミシェル・バルタザール

     

    フランスの山奥のキャンプ場を訪れたベルギーの

    カブスカウト隊は、その地の森で「カイ」と呼ばれる

    オオカミ少年が人を襲うと聞かされる。そして隊員の

    1人サムは、森の中でその「カイ」と出会ってしまう

    のだった..。


    <お勧め星>☆☆ 何と言うかモヤモヤする話です。


    分からないことが多すぎる


    <完全ネタバレ>

     

     


    ホラーの定番、サマーキャンプ、携帯の電波が

    届かない山の中、バカ騒ぎする若者、お色気シーン...

    書き並べるとすぐに思い浮かぶもののうち、この映画

    に入っているのはサマーキャンプとわずかな

    お色気シーン(ほとんど意味がない)です。オープニング

    映像は、本当に見飽きたもので、はい金髪女性が血まみれで

    森の中をヒーヒー言いながら逃げていく姿。もちろん誰かに

    捕まります。

     

    カブ
     

    アントワープ・スカウト隊がフランスのキャンプ場へ子供を

    連れて出かけるのですが、この隊長クリス、副隊長ピーター

    のうちピーターは本当にクズなんです。なぜに彼らが隊を

    率いることができるのか、ボランティアなのか、小遣い稼ぎ

    なのかわからず、さらに子供たちの家庭環境も一切説明が

    ありません。唯一冒頭に遅刻してきたサムが仲間や副隊長

    からいじめられており、彼はかつて虐待を受けていた家庭

    から養子に出されたものの、そのトラウマから何かの問題を

    抱えているということを、映画の後半にピーターのセリフで

    知るのみ。彼が持っているあの写真は何なのでしょうか。

     

    カブ
     

    カブ

     

    途中ヤスミンという女性隊員も加わりますが、この女性が

    ピーターとデキているし(男の趣味が悪すぎる)そもそも

    このキャンプの趣旨が全く分からないのです。ただ軍隊の

    ように訓練され、ミスすると腕立て伏せやランニングを

    させられるってねえ。
    森の中は不気味でいかにも何かいそうだと思ったら、サムは

    早々に「カイ」と呼ばれる仮面の少年と出会ってしまうのです。

    その話を誰も信じないどころか逆に仲間や副隊長に殴られる

    始末。この時点で一番に襲われてほしい人=ピーター。
    一方、キャンプ場(これがただの草原)に向かう途中に出会った

    フランス人のバカ兄弟のうち1人やものすごく太っちょの

    巡査は、巧みに張り巡らされたトラップで殺害されていく

    のです。ここは「ワナオトコ」(2009)をちょびっとだけ

    思い出させました。どうやら何かのスイッチがあってそれに

    反応すると地下に潜んでいるおっさんが動き始めるらしい。

    でもそのおっさんの素性が一切わかりません。そういえば

    巡査が、かつてここで働いていた人たちが仕事を失い、何人か

    首つり自殺したとか話していたからそれと関係あるのでしょうか。
    それと「目的」も全くわかりません。「カイ」と呼ばれるお面の

    少年をこき使っているようですが、この関係もわからない。
    さらにさらに、子どもがボカスカ殴られ、木に頭を打ち付けられる

    姿や、犬を暴行するシーンは見るに堪えません。お前が殴られろ!
    これでサムが反撃すれば少しはすっきりするのですが、そうでは

    なく彼は新しい「カイ」となっておっさんとどこかへ向かうのです。

    途中でこの「カイ」はサムがかつて受けた虐待から作り出した

    人格かと思った自分がバカだった。そのままズバリの内容でした。
    ところでテントごと車に踏みつぶされた時、生き残った2人の少年は

    どこへ行ったのだろう。

     

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    gifted/ギフテッド

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ギフテッド

     

    「gifted/ギフテッド」

    原題:Gifted

    監督:マーク・ウェブ

    2017年 アメリカ映画 101分

    キャスト:クリス・エバンス

         マッケンナ・グレイス

         ジェニー・スレイト

         オクタヴィア・スペンサー

     

    フランクは、フロリダのある町で、姪のメアリーと

    暮らしている。メアリーは数学的才能に秀でているが、

    彼は彼女を普通の小学生として育てたいと思っていた。

    しかしメアリーの祖母イブリンは、彼女の才能を伸ばす

    ためにより良い環境で育てることを提案するのだった。


    <お勧め星>☆☆☆ ストーリーは普通なんだけど子役

    の演技が素晴らしいです。


    普通に暮らす自由


    監督は「(500)日のサマー」(2009)の

    マーク・ウェブ。トムとサマーの出会いから完ぺきな別れ、

    そしてそれぞれの道を進み始める500日の夏の終わりを、

    ちょっと胸キュン、時々イラ、最後納得、という感じで

    描いていました。

     

    ギフテッド
     

    この映画は予告編で幾度となく見ているので、メアリーの

    天才ぶりはわかっていましたが、前歯がなかったり

    (永久歯に生え変わる)体型が7歳の少女そのもので、

    まさにこの役は彼女のためにあるのかと思うほどでした。
    もう記憶が定かではないのですが、小学校の頃、知能検査

    だったかクレペリン検査だったか全員受けさせらる時期が

    あって、時間内の到底解けるはずもない膨大な量の問題に

    取り組まされた覚えがあります。あれはいったい何のテスト

    で何のために受けたのか、今調べてみても一向にわからず、

    ただわかったのは、当時から「天才」ではなかったという

    ことだけです。大体あのテストは戻ってこなかったしなあ。
    メアリーは数学的才能に秀でているいわゆる天才児で、

    その母でフランクの姉ダイアンも天才数学者だったものの、

    ある日自殺してしまったのです。

     

    ギフテッド

     

    それがきっかけで同じ数学者である実母イブリン、つまり

    メアリーの祖母、とは疎遠となり、フランクとメアリーは

    フロリダでごく普通の暮らしているわけで、なぜかわから

    ないけれど、近所に住むロバータがものすごく親身になって

    彼らを見守ってくれています。ロバータ役は「ドリーム」

    (2016)のオクタヴィア・スペンサー。このおばちゃま

    とフランク達がなぜにこんなに懇意なのかは最後まで

    説明がなかったけれど、彼女の良い人オーラで映画が何と

    なく心地よくなることは確かです。

     

    ギフテッド
     

    さらに忘れちゃいけないのは、右目がない猫のフレッドの

    存在です。メアリーを巡ってフランクとイブリンが対立し、

    法廷闘争へと発展、そして苦渋の決断をした後に、このフ

    レッドの存在があったからこそ、物事が良い方向に変わっていく。
    ちょっと終盤は駆け足っぽくて物足りなさも感じましたが、

    「キャプテンアメリカ」の優しい父親代わり姿や恋愛シーン

    も楽しめたので、ラストも含めてチャラとしましょうか。

     

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    スリー・ビルボード

    3

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    スリービルボード

     

    「スリー・ビルボード」

    原題:Three Billboard Outside Ebbing ,Missouri

    監督:マーティン・マクドナー

    2017年 アメリカ映画 116分

    キャスト:フランシス・マクドーマンド

         ウッディ・ハレルソン

         サム・ロックウェル

         アビー・コーニッシュ

         ルーカス・ヘッジス

     

    娘を殺害されたミルドレッドは、7か月たっても捜査が

    進展しないことに憤りを覚え、3枚の巨大な看板を設置

    する。しかしそれは町民の反発を買い、彼女は孤立して

    いくが...。


    <お勧め星>☆☆☆☆半 とてもよく練りこまれた内容

    かつラストに心地よい余韻を残す映画です。


    ミルドレッドの怒りの正体

     

     

    (多分ネタバレしていません)


    監督は「ヒットマン・レクイエム」(2008)

    「セブン・サイコパス」(2012)の

    マーティン・マクドナー。どちらの映画も題名は知っている

    ものの未見なのでこれを機会に見てみようと思います。

    そして主演はわたしの大好きなフランシス・マクドーマンド。

    「ブラッド・シンプル」(1984)から彼女の出演作品は

    数多く鑑賞してきました。決して美人とはいけないけれど、

    表情が豊かで、特に真面目な顔をしながらものすごく

    おかしいセリフをサラリと言う姿はたまりません。

    ミルドレッドの息子ロビー役は「囚われて夏」(2014)

    「マンチェスター・バイ・ザ・シー」(2016)の

    ルーカス・ヘッジスで、彼の繊細そうな顔立ちはこの役に

    ぴったりです。

     

    スリービルボード
     

    ミルドレッドが笑顔も見せるのは映画のラストのみで、

    冒頭から終始不機嫌そうな表情を浮かべており、それが

    怒りなのか悲しみなのか嘆きなのか絶望なのか判断

    つきかねるのですが、そのほぼ同じ表情でシーンごとに

    違う印象を与える演技はまさに素晴らしいの一言に尽きます。
    彼女はなぜ不機嫌なのか。それは冒頭に立てる3本の巨大な

    看板に書かれた文字からすぐに理解できます。
    「娘はレイプされ焼き殺された」

    「犯人は捕まっていない」

    「ウィロビー、なぜ?」
    この3つの看板は町を通る1本道に立っており、町民は誰も

    皆目にするし、名指しされたウィロビー署長以下警官も

    見るわけです。ここで個性あふれる人々の姿を挿入し、

    ウッディ・ハレルソン演じるウィロビーは人望が厚く、

    サム・ロックウェル演じるディクソン巡査は人種差別主義者で

    極めて暴力的...と印象づけていくのです。

     

    スリービルボード

     

    スリービルボード

     

    この辺りも無駄な映像がなく、またすんなり理解できる内容で

    知らないうちにこの町エビングに住んでいるかのような錯覚に

    陥ってしまう。さてこの看板のせいでミルドレッドは町民の

    大反発を買うわけですが、彼女は息子の怒りすら買っても

    全く気にも留めません。そこにはミルドレッドとロビーの関係、

    ミルドレッドと殺害された娘アンジェラの関係、ミルドレッドと

    元夫チャーリーとの関係、ミルドレットとウィロビーの関係と

    彼女を取り巻く人々との関係性も絡んでおり、この先ストーリー

    はどう展開していくのか全く予想できないけれども、それらが

    すべて固くつながっているのも確かなのです。

     

    スリービルボード
     

    そしてある事件から一変する人間関係がこれまた目を離せない

    シーンの連続で、こんな風に映画を作ることができるのかと

    とても感心してしまいました。
    実は映画内でアメリカ国内で抱える大きな問題を提示している

    のですが、それが露骨でなく、またそれを覆い隠すのに十分

    すぎるほどの内容で、まさに今年見た映画ではナンバー1だと

    思っています。

    (あ、「バーフバリ」は別枠です。)

     

     

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    Suburbicon

    4

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    サバービコン

     

    「Suburbicon」

    監督:ジョージ・クルーニー

    脚本:コーエン兄弟

       ジョージ・クルーニー

       グラント・ヘスロウ

    2017年 アメリカ映画 105分

    キャスト:マット・デイモン

         ジュリアン・ムーア

         バッド・クーパー

     

    1950年代のアメリカの平穏な田舎町。

    そこにアフリカ系アメリカ人一家が引っ越して

    くる。町民はその一家を敵視するが、時を

    同じくしてその家の裏に住むロッジ家にある晩

    侵入した2人組の男性にガードナーの妻ローズは

    殺害されてしまうのだった。


    <お勧め星>☆☆☆ 少し焦点がボケているけれど、

    サスペンスと不条理さとコミカルな映像で一気に

    見られます。


    木を見て森を見ず


    ジョージ・クルーニーとコーエン兄弟の組み合わせは

    「オー・ブラザー!」(2000)「ディボース・ショウ」

    (2003)「ヘイル・シーザー」(2016)とあり、

    今回はジョージ・クルーニーは出演せず、監督にまわり、

    コーエン兄弟は脚本に携わっています。先に挙げた三作品は、

    個人の感想では次第につまらなくなっているのはなぜかと

    考えると、コーエン兄弟の描く世界が1950年代が多く、

    そこで展開されるストーリーに飽きてきたせいかもしれ

    ません。ここで笑わせるな、というツボが読めてしまう感じ。
    今回の「Suburbicon」は航空機内で鑑賞したもので日本では

    今春公開予定です。
    1950年代の平和な田舎町にはそれぞれが真っ青な芝生の

    生えた庭を持ち可愛いらしい家が立ち並んでいます。

    郵便配達人がにこやかに「こんな幸せな町はないんだ」と

    郵便物を配りながら新しく引っ越してきた一軒の家に向かう。

    そこで顔を出したのがアフリカ系アメリカ人の女性でそれを

    見たとたんに彼は凍り付くのです。彼だけでなく近所の誰もが

    凍り付きます。この幸せな町に住んでいるのは白人だけだと

    気づくと、彼らが猛烈によそ者を排除し始めるのが予想できる

    というもの。「住民のつながりに悪い影響を及ぼす」「何かを

    起こす」「町の治安が乱れる」などどれも根拠のないことなの

    です。そこにあるのは排他的な差別主義のみであり、(特に

    時代も時代なので)同じように今この島国日本でも田舎町では

    コミュニティ意識が強く、新参者には厳しく元から住んでいる

    人には甘い面が確実に残っています。それは逆に田舎町の

    知り合い同士で何かを起こすとものすごく居づらくなるものの、

    そこに住むしかないという悲哀も感じるのです。

     

    サバービコン
     

    この映画には大きく分けると2つのストーリーがあり、何も

    していないアフリカ系アメリカ人一家への住民の攻撃と、

    その家の真裏に住むロッジ一家がやらかしているものすごく

    大きな出来事が交互に映っていきます。

     

    サバービコン
     

    マット・デイモン演じるガードナー・ロッジは一家の主であり、

    1950年代の父親像そのものつまり家族のために外で働き、

    妻子のために奮闘する、そして絶対的な権限を持っているのです。

    ところがそのガードナーの妻ローズは交通事故の後遺症で

    車いす生活のため、双子の妹マーガレットが彼女の息子ニッキー

    の世話に来ているらしい。この双子の姉妹役はジュリアン・ムーア。

    一応姉は金髪、妹はブラウンの髪色と分けています。そして

    ある晩突然二人組の男が侵入し、彼らを縛ったあげく睡眠薬を

    吸わせるとローズだけ亡くなってしまいます。この悪い男たちの

    目的やその黒幕がすぐにわかってしまうんだけど、そこからが

    全然予定通りいかないのは当たり前のこと。一方で裏の家は

    徹底的に嫌がらせを受け続けています。

    もしもーし、こっちの方が大変なんですよ〜。
    坂道を転がり落ちる石のように物事はどんどん悪化していく

    のに、ガードナーはその場しのぎの対策ばかり講じるから

    そこは結構コミカルに感じます。特にガードナーが血まみれの

    シャツを着ながらニッキーの子供自転車をもりこぎしている

    シーンの会話は必見です。

     

    サバービコン

     

    「自転車に乗ってるんだ」「俺たちは最初から見ていたよ」

    ドッカーン!
    アメリカのレビューサイトではまとまりがないとか、

    ジャンル分けに苦しむかのようなコメントがありますが、

    私は結構楽しめました。

     

     

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    バーフバリ 王の凱旋

    4

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    バーフバリ

     

    「バーフバリ 王の凱旋」

    原題:Baahubali2  The Conclusion

    監督:S・S・ラージャマウリ

    2017年 インド映画 141分

    キャスト:プラバース

         アヌシュカ・シェッティ

         ラーナー・ダッグバーティ

     

    マヒシュマティ王国の王に指名されたバーフバリは、

    クンタラ王国の姫デーヴァセーナを見初めてしまう。

    しかし従兄のバラーラデーヴァの企みにより、

    バーフバリは王の座を奪われた挙句、その命まで

    狙われることになるのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆☆ 体中から熱気が沸き上がる

    感じです。絶対にパワーをもらえる映画です。


    みんなで叫ぼう「バーフバリ」


    「伝説誕生」に続き10分休憩をはさんで「王の凱旋」

    を鑑賞。

     

     


    ネタバレしているかもしれません。

     

     


    「伝説誕生」のラストがバーフバリの最も忠実だった

    部下のカッタッパがバーフバリを殺害したとシブドゥに

    語ったところで終了。え?え?なんでこうなったの?

    それは見ないわけにはいかないでしょう。
    丁寧に冒頭3分で「伝説誕生」おさらい的なシーンが

    出ますので、「王の凱旋」のみを見ても大丈夫。でも

    前に書いた通り、人物の顔と名前、そしてその背景を

    知るにはやはり「伝説誕生」から見るといいと思います。
    そうそう気になって調べたのですが、バーフバリ役の

    プラバースは189cm、85kgで役作りのため30kg

    筋肉をつけ、バラーラデーヴァ役のラーナー・ダッグバーティ

    は192cm、95kgと25kg筋肉をつけたそうです。

    あれがものすごい体として私の目を楽しませてくれたの

    ですね。

     

    バーフバリ
     

    薄々というか最初からわかっていたけれど、シブドゥの

    父はバーフバリでこの2人はプラバースが演じているので、

    どうやって区別をつけたらよいかというと、それは

    ものすごく簡単。カッタッパや叔父のビッジャラデーヴァ

    の髪や髭が白いか黒いかでわかります。でもそんなに気に

    するほどストーリーはややこしくないので絶対に間違わない

    と思うんだけど。
    戴冠式を前にカッタッパと旅をするバーフバリがクンタラ王国

    の姫デーヴァセーナに恋し、身分を偽ってその国に仕えるシーン

    がコミカルに描かれ、姫の兄クマラのイノシシ狩りを手伝う

    (いや手伝ってはいない。手柄をクマラに与える)バーフバリ

    の動きは、隣の席の男子たちが体をゆすって大笑いするほど

    でした。

     

    バーフバリ

     

    2人が「永遠の愛」を誓いマヒシュマティ王国まで船で

    移動するのになぜか空を飛んでいるのかって?だって神様の

    お話だもの、あたりまえじゃない。
    そして雰囲気ががらりと変わるのが、マヒシュマティ王国に

    到着してからのこと。ものすごく悪知恵の働くバラーラデーヴァ

    やその父で叔父のビッジャラデーヴァによって、バーフバリ

    は王位を奪われてしまうのです。「王位」をとるか「恋」を

    とるか。まるでイギリスでの「王冠をかけた恋」エドワード8世

    を見るようです。いや違う。こちらは軍を率いる任務を与えられ、

    それをしっかり全うしようとするんです。叔母であるシヴァガミ

    への愛は揺るがないのに、シヴァガミは目も合わせてくれない。

    ちょっと奥さん、これは嫁姑問題みたいじゃないですか!

    「あんた、家より妻を取ったから、二度と家の敷居をまたがせ

    ないわよ。口もききません」の勢いです。(これもだいぶ違う)
    さらにバラーラデーヴァの嫉妬と猜疑心はとどまることを知らず、

    デーヴァセーナを陥れようとしてそれを救ったバーフバリを

    2人もろとも王国から追放することをシヴァガミに決断させたり、

    遂には彼の命すらも狙おうと考えるわけです。骨肉の争いほど

    醜いものはないけれど、こちらは一方的に悪が決まっているから

    超簡単。難解なヨーロッパ映画だとあれとあれが繋がっていて、

    こちらはあれとも繋がっていてなんてことになりかねず、

    見終わってからネットで調べる羽目になります。こいつのクズ度は

    「伝説誕生」よりも数倍アップしており、それは彼こそシヴァガミの

    実子であり、同じような体格で同じような武術を身につけたのに、

    人民から一向に慕われないという違う意味での「嫉妬」も加わった

    せいかもしれません。こいつは実母であるシヴァガミすらも

    利用するという徹底的な「ワル」なんですよ。
    自らの出生の秘密や父母の復讐のため、(あ、ちなみに母

    (デーヴァセーナ)はバラーラデーヴァに25年間幽閉されて

    います。可愛さ余って憎さ100倍にもほどがある。)シブドゥは

    立ち上がり、反乱軍と共にマヒシュマティ王国へ攻めていくわけ

    です。

     

    バーフバリ

     

    何十人敵が来ようと、1本の剣で戦えるし、どんなに傷ついても

    立ち上がります。それは父がかつてデーヴァセーナと戦った

    ように華麗かつ非現実的な姿なのですが、それもすべてすんなり

    受け入れられる、まさにこれぞバーフバリの姿と思えるのです。
    「勧善懲悪」が徹底しており、悪い奴はとことん叩きのめされて

    いくのも爽快です。とにもかくにも圧倒的な戦闘映像と音楽、

    極彩色の衣装、幻想的なシーン全てにおいて大満足の映画でした。

     

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    バーフバリ 伝説誕生

    3

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    バーフバリ

     

    「バーフバリ 伝説誕生」

    原題:Baahubali:The Beginning

    監督:S・S・ラージャマウリ

    2015年 インド映画 138分 R15+

    キャスト:ブラバース

         ラーナー・ダッグバーティー

         タマンナー

     

    巨大な滝の下の村に住むシブドゥは滝の上に

    上ることばかり考えて育つ。そしてある時遂に

    滝の上にたどり着くが、そこで見かけた美しい

    女戦士アバンティカに恋をしてしまう。しかし

    彼女は大きな敵に戦いを挑む集団の1人だった..。


    <お勧め星>☆☆☆☆半 もう映像に歌に地響きに

    圧倒されます。


    なにはさておきバーフバリ!


    古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」を元にした

    歴史アクション大作でインド史上最大の製作費を投じ、

    かつ歴代興行収入最高額を記録したというこの映画を

    知ったのは、ほんの2か月前くらい。今月初めの

    「バーフバリ 伝説誕生」「バーフバリ 王の凱旋」の

    一挙上映のチケットは、ネットではあっという間に

    売り切れ、早朝から窓口販売の列に並んだものの、

    前の人で完売という悔しい思いをし、さらにアンコール

    上映もネットでは秒で完売ということで、ようやく

    雪辱を果たし鑑賞できました。ふふん。
    いつもはそれほど賑やかではない劇場が人であふれて

    おります。「お席は決まっておりますので、早く

    入られる必要はありません」その通りです。そのお席が

    取れなくて3度目にして獲得したのです!
    この映画の監督は「マッキー」(2012)の

    S・S・ラージャマウリ。

     

    バーフバリ

     

    恋人を横取りする富豪によって惨殺された男が

    なぜかハエに生まれ変わって(ウジ虫も出てくる

    のよ。きも!)その男に復讐をするという奇想天外な

    話です。なぜ奇想天外かということはラストに

    しっかり説明されており、人が嫌うハエの習性を丁寧に

    描いていてめちゃくちゃ笑えました。「マッキー、

    マッキーマッキーマッキーマッキー」だったかな。

    その歌が当分頭から離れなくなります。

     

    バーフバリ
     

    肝心の「バーフバリ 伝説誕生」は、冒頭スリリングな映像

    から始まります。かなり高貴な方と思われる女性が背中に

    矢を受けた状態で川に逃げてきます。両腕には赤ん坊を

    抱えており、背後から追手が迫るのです。なぜ彼女が

    このような状況に追い込まれたのかは「王の凱旋」の終盤

    まで持ち越しというとっても上手な作り方。
    そしてその赤ん坊は小さな村の村長夫妻に助けられ、シブドゥと

    名付けられて、順調に成長するのですが、なぜかこの男、

    「滝の上に上りたい」という気持ちが抑えられません。

    そこに滝があるから、なんて理由ではないことは確かです。

     

    バーフバリ
     

    滝に上るシーンでは、VFX映像が駆使され、水滴の1滴1滴

    まで本物のように描かれています。さらに成長したシブドゥの

    マッチョな肉体には、速攻ロックオン!すごいんです。でも

    お茶目なところもあって、遂に上った滝の上で見かけた

    女戦士アヴァンティカにちょいちょいいたずらするシーンは、

    「いたずらするほど好きな証拠」的に微笑ましく感じられます。

     

    バーフバリ

     

    この肉体とのアンバランスな姿にまたまた胸キュンとなるの

    です。細かく書くと楽しみが失せるのでカッツアイしますが、

    後半の怒涛の戦闘シーンの迫力は、ハリウッド超大作のはるか

    上をいくものだと感じたら、なんと3万人のエキストラを

    使っていたとのこと。さらに戦術も正当な根拠に基づくもので、

    その場しのぎの戦い方ではないのです。ここは絶対に目が

    離せなくなること間違いなしです。
    余談ながら「バーフバリ 伝説誕生」を観てから「王の凱旋」を

    鑑賞すると、登場人物の顔と名前とその立場がよりよく把握

    できます。もちろん単体で見ても楽しいですが、「伝説誕生」

    のみでは絶対に終われない内容になっています。(続く)

     

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    ワイルド・スピード ICE BREAK

    2

    JUGEMテーマ:洋画

    JUGEMテーマ:アクション映画全般

     

    ワイルドスピード

     

    「ワイルド・スピード ICE BREAK」

    原題:Fast&Furious8

    監督:F・ゲイリー・グレイ

    2017年 アメリカ映画 138分

    キャスト:ビン・ディーゼル

         ドウェイン・ジョンソン

         ミシェル・ロドリゲス

         タイリース・ギブソン

         シャリーズ・セロン

         スコット・イーストウッド

     

    ハバナでレティとのハネムーンを楽しんでいた

    ドミニクは、突然現れた女性に1枚の写真を

    見せられる。一方ファミリーはサイバーテロリスト

    を追う任務を請け負うが、その中にドミニクの姿を

    発見し驚くのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 空の次は氷の上で次々と

    繰り出される様々なアクションシーンを堪能しました。


    一番効果的なママのビンタ


    「ワイルド・スピード」シリーズ第8作目で、シリーズ

    最終章三部作の一作目だそうです。
    毎回登場する車に目を見張り、あとで車種名を調べるの

    ですが、今回注目したのは、ドミニクがハバナで乗って

    いた車、シボレー・インパラ スポーツクーペ61年式(赤)

     

    ワイルドスピード

     

    と彼がニューヨークの任務で使用したプリムス・ロードランナー

    GTX72年式(黒)です。他にもこんな車絶対に壊しちゃいけない

    と思えるものが、どんどん登場し、ぼこぼこになっていきます。

    死ぬまでに1回は運転してみたい..。しかしマニュアル車は

    自動車教習所で乗ったきりだったか。
    ストーリーは前作まで全て見ていた方が絶対に面白いという

    もので、忘れていた内容も登場人物の会話を聞いているうちに、

    ああ、あの時の...と思い出さるから不思議です。そうそう、

    レティは死んでいなかったんだわ。(自分の確認)

     

    ワイルドスピード
     

    ハバナでレティとラブラブだったドミニクが、サイファーと

    名乗る女性に1枚の写真を見せられると一気に敵側につき、

    ファミリーと戦う展開になるのです。その写真には何が

    写っていたのか。サイファー役のシャリーズ・セロンは

    美しく、どこまでも無表情で冷酷で「スノーホワイト」

    (2012)の女王と雰囲気がそっくりです。

     

    ワイルドスピード

     

    カーアクションはどんどん進化し、内容も核ミサイルの

    発射コードやら潜水艦の登場とスケールは世界規模に

    なっています。それでも大味にならないのは、魅力的で

    個性的なキャラクター達の存在あり、彼らがちょいちょい

    やらかすドジが憎めないのです。

     

    ワイルドスピード

     

    ワイルドスピード
     

    特にデッカード・ショウ役のジェイソン・ステイサムがママ

    (ヘレン・ミレン)に平手打ちされるシーンは大笑いでした。

    「兄弟仲良くしなさい!」だって。
    ドミニクがなぜ裏切らざるを得なかったのか...それを知ると

    ある人の存在を思い出し、またラストにはポール・ウォーカー

    を思い出して少し涙が出ました。

     

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    スプリット

    4

    JUGEMテーマ:Horror

     

    スプリット

     

    「スプリット」

    原題:Split

    監督:M・ナイト・シャラマン

    2016年 アメリカ映画 117分

    キャスト:ジェームズ・マカヴォイ

         アニヤ・テイラー=ジョイ

         ベティ・バックリー

         ヘイリー・ルー・リチャードソン

     

    女子高生ケイシー、クレア、マルシアは誕生日

    パーティーの帰り道、見知らぬ男に連れ去られ

    監禁されてしまう。しかしその男は次々と全く

    違う人物として彼女たちの前に現れるのだった。


    <お勧め星>☆☆☆ ものすごく興味深い内容なのに

    イライラするのはなぜだろう。

     


    完璧ネタバレ感想なので注意してください。

     


    M・ナイト・シャラマン監督は何と言っても

    「シックス・センス」(1999)であっどころか

    ひえぇ〜どころかまさかそれ?という未知の世界観を

    描き出したものすごい人物なのです。あそこまで

    ハードルが上がると、次はどんな内容の映画なのか

    期待値は上がる一方でした。
    が、「サイン」(2002)(最後まで見させて

    おいてまさかのカマキリ)

    「ヴィレッジ」(2004)(これは結構好きな内容。

    アイデアも面白かった)

    「ハプニング」(2008)(無駄にグロいとしか

    言えない)

    「デビル」(悪魔を使ったらなんでもありじゃん)

    「ヴィジット」(2015)(変化球が来ると思ったら

    まさかのドストライクで逆に印象に残る)など、

    当たりはずれが多いと思っています。
    この映画では要するに23の人格を持つDID

    (解離性同一性障害)である男が、3人の女子高生を

    拉致監禁し、何かの儀式に備えようと試みる。そこに

    彼の主治医Dr.フィッチャーが23の人格の中で主導権を

    持っていたはずのバリーとのカウセリングを通して彼の

    変化に気づいていく様子が描かれます。

     

    スプリット

     

    女子高生の姿とカウンセリングの姿がテンポよく切り替わり、

    ストーリー的には面白くなるはずなのになぜにイライラするか

    というと、DIDの男の本当の名前はケビンであり、母からの

    虐待から発症したこととケイシーが親代わりの叔父から性的

    虐待を受けていたことなどが、あまりに小出しにされすぎて

    いて、TV番組の「続きはCMの後で〜」的に感じられるのです。

    そこもう少し先まで見せて!

     

    スプリット
     

    ケイシーがこういう設定になっているのは、ひたすら逃げる

    ことだけ考えるクレアとマルシアと異なる考えを持つことに

    つながるのもなかなか理解できません。理解する頃には2人

    とも死んでるし。
    さらに逃亡を企てる女子はいつも探し物(ドアを開ける道具

    やら、武器になるものやらをただただむやみにさばくっている

    ようにしか見えない)をしているし、ここはささっと進めたら

    いいんじゃないかと思うシーンが無駄に長いんです。
    たとえば隔離された部屋の鍵をマルシアが中から開けようと

    試みるシーンは、なぜに長い?彼女を勇気づける隣の部屋の

    クレアのセリフは字幕上では本当にありきたりの使い古された

    しょーもないこんな声かけいらないぞというものばかり。

    あ、でもクレアちゃんは「スウィート17モンスター」

    (2016)でヒロインの唯一の親友役を演じた

    ヘイリー・ルー・リチャードソンで、結構可愛い。
    緩緩緩急のような展開は短気なわたしにはイライラが募る

    ばかりです。ラストに登場するダンから「アンブレイカブル」

    (2001)とつながっていることがわかるのですが、肝心の

    その映画の内容をすっかり忘れており、だからといって見返す

    気持ちも起こりません。

     

    スプリット
     

    ジェームズ・マカヴォイの人格の演じ分けはすごかった

    ですけどね。

     

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    ドリーム

    3

    JUGEMテーマ:洋画

     

    ドリーム

     

    「ドリーム」

    原題:Hidden Figures

    監督:セオドア・メルフィ

    2016年 アメリカ映画 127分

    キャスト:タラジ・P・ヘンソン

         オクタビア・スペンサー

         ジャネール・モネイ

         ケビン・コスナー

         キルステン・ダンスト

     

    1961年NASAに勤務するキャサリン、メアリー、

    ドロシーは、女性でありかつ黒人であることから、

    いくつもの差別を受けながらもそれぞれの夢を

    かなえていく..。


    <お勧め星>☆☆☆半 夢に向かって自分の力で未

    来を切り開いていく姿がとても清々しい。


    偏見を持っていないという思い込み


    この映画の舞台となった時代が東西冷戦真っただ中の

    1961年。そしてアメリカ国内でまだ白人と黒人の

    分離政策が行われていたバージニア州での様子です。

    このようにリアルに有色人種を差別していた時代を

    見るのは本当に辛いですが、その差別が今は一切

    なくなったかというとそんなはずもなく、「差別主義者

    ではない」と言い切っていながら心の内ではそのもの

    ズバリであるという白人の姿は「ゲット・アウト」

    (2017)でとても不穏に描かれていて、空恐ろしく

    なりました。

     

    ドリーム
     

    ドロシー役のオクタビア・スペンサーは「ヘルプ〜心が

    つなぐストーリー〜」(2011)でも1960年代の

    黒人女性を演じ、そこでは白人家庭でメイドとして働く

    女性たちの権利を静かに主張する、穏やかなそして芯の

    強い姿を見せていました。

     

    ドリーム

     

    そして冒頭に飛び級するほど賢い少女が映りますが、その

    キャサリンの後の再婚相手ジムは「ムーンライト」(2016)

    のマハーシャラ・アリ。さらにNASAでの計算係の

    上司ミッチェル役はキルステン・ダンスト、そして責任者

    ハリソン役はケビン・コスナーと豪華な顔ぶれです。
    幾つもの苦労話をそれぞれの立場から映します。たとえば、

    ドロシーがどんなに年数を積んで仕事をしても昇進は

    できません。それどころか臨時採用のままなのです。

     

    ドリーム

     

    またメアリーも自分の能力のいかせる部署への転属は、

    不可能な条件を克服するしかない、つまり不可能なのです。

    さらにどんなに未知の数式を正しく計算できてもキャサリンは、

    「検算係」にすぎない。これらの不条理な姿をいくつもの

    エピソードを組み込んでテンポよく映していきます。
    ただ自分の権利を主張するだけではないのです。また大きな声で

    反論するわけでもないのです。わたしの知り合いのアメリカ人

    男性が地下鉄の中で見た光景では、大音量で音楽を聴きながら

    ステップを踏んでいる黒人女性を注意した白人男性に対し、

    その女性が激怒し、最後は「差別主義者」と言い放ったそうです。

    このマナー1つをとっても白人が黒人に対し注意をすることの

    難しさは今も大変デリケートな問題であるとも思うのです。

    ちょうど公開中の「デトロイト」(2017)では黒人に対する

    白人の恐怖感が大暴動へとつながった事件を扱っていますが、

    現在もなお、いや今は一層そういう面が露呈してきた気がして

    なりません。この映画では個人的にとても心に残ったのが

    キルステン・ダンスト演じるミッチェルの役どころで、

    「わたしは偏見を持っていないの」

    と能力を見せ始めたドロシーに言うと、ドロシーが

    「知っていますよ。あなたはそう思い込んでいるんです」と

    言い返したときの、ミッチェルの表情が、なんともいえない

    居心地の悪さを感じさせとてもうまく描かれていたと思います。
    映画のテーマが困難を乗り越えて夢を実現していった実在の

    女性たちの姿のため、メアリーの夫が人種差別撤廃の活動を

    していたことや、実際のデモ、世間の流れなどはあまり

    描かれず、やや物足りない部分もありましたが、逆に焦点が

    ぼけなくてよかったのかもしれません。60年代のファッション

    や車も楽しめるもので、時折入り込む音楽も軽快で楽しいものでした。

     

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