勝手にふるえてろ

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勝手にふるえてろ

 

「勝手にふるえてろ」

監督:大九明子

原作:綿矢りさ

2017年 日本映画 117分

キャスト:松岡茉優

     渡辺大知

     石橋杏奈

     北村匠海

 

絶滅した動物をネットで調べるのが趣味のヨシカは、

中学時代から片思い中の「イチ」と同じ会社で働き、

どうやら彼女に気があるらしい「ニ」という脳内彼氏が

2人いる。彼女はイチと再会したいがために、同窓会を

計画することを思い立つが...。


<お勧め星>☆☆☆☆ おいおいこんなおかしな女子

なのに胸がキュンキュンしてしまうよ。

松岡茉優サイコーです。


赤い付箋


原作は綿矢りさの同名小説で未読です。
最初からどの映像も共感できないものばかりなのに、

なぜか胸がワサワサしてくるのはなぜだろう。特に

ヨシカが胸につけていた赤い付箋が「ニ」の濡れたワ

イシャツの上に落ち、じわじわと水分が広がっていく

シーンの大アップは、いろいろな思いが凝縮されている

ようです。
「こじらせ屋」の映画は

2016年「スウィート17モンスター」でも描かれて

いました。学校ではイケてない部類に入り、あれこれ

ひがみ続けると、あらゆることがつまらくなっていく

んだよ!だから自分が変われよ!なんて思ったものですが、

この映画のヨシカもまさしくそんな感じのまま、あろうことか

大人になってしまったのです。だからかなりややこしい。

 

勝手にふるえてろ
 

そもそも中学時代に同じクラスで少し言葉を交わした男子に

「天然王子」と名付け、自分の頭の中で妄想し、その世界観で

10年生きて、会社員になったわけです。この「イチ」こと

一宮役は「君の膵臓が食べたい」(2017)の北村匠海くん。

結構かっこいいんだよねー。
そしてもう一人、会社でヨシカに気があるらしい「ニ」(霧島)

をヨシカは頭の中で彼氏と決めて、あれこれ妄想するのです。

それは親友クルミと話す時にとどまらず、通勤で会う人、

バスの隣に座るおばさん、コンビニの店員、カフェのウェイトレス

などにあれこれ語り、また励ましを受けている。この突き抜けた

妄想ぶりと松岡茉優さんの振り幅の大きい演技で、先へ先へと

見たくなる内容です。

 

勝手にふるえてろ
 

ヨシカの趣味が絶滅してしまった動物について調べまくること。

もうオタクの極みだし、アンモナイトを注文してるし。というか

アンモナイトの化石って簡単に入手できるんですね。

 

勝手にふるえてろ
 

この映画では笑える個所が幾つもあり、「二」が隠れて設定

した合コンに参加したヨシカと、せっかくホテル街まで来た

のに、「二」はリバースしまくってしまう。その周りの

カップルの会話を聞き逃してはいけません。
しっかり耳に残しておきましょう。また念願の初デートを終え、

夜景の綺麗な場所に2人でたたずんだ時、ヨシカがその景色に

見とれている隙に、必死でリップクリームを塗る「ニ」。

この健気さは認めるけれど、やはり空気の読めない男かもしれ

ないなー。残念だなあー。
そんな笑いの連続の中で、ヨシカはインチキをして同窓会を

企画するのです。そして「イチ」と二人きりで話すチャンスが

やって来たし、彼も絶滅した動物のことが大好きだし、もう万々歳

じゃないの...いやそこで彼女はジェットコースターの急降下に

遭うわけです。
高校時代、学年一イケメン(わたしはそう思っている)だった

男子と同じクラスになって、その子が授業中わたしのことばかり

見つめていると思ったことだって、実はわたしの向こうの誰か

(あの時は窓際の席だったけどね。後ろは外の景色だったけどね)

を見ていたのだろうし、今となっては顔はおろか名前すらも

忘れているだろうな。わたしはフルネームを言えますよ。

風の便りでは、同窓会に奥さんと子供を連れてきて、女子っぽい

奥さん(つまりぶりっ子)とbaby diorの服を着せた赤ちゃんの

世話をかいがいしくしていたとかなんとか(もう妬みの極み)。

○○○君がイクメンなんて信じない!
とりあえず妄想女子ヨシカは、実はプライドが高く、それゆえに

周りの評価を人一倍気にし、自分が「恥」をかくことは絶対に

許せないのです。これは本当に面倒くさい女子だわ。結局どう

収まるかと想像ができないまま話は進み、登場するのが「赤い付箋」

ですよ。やはり「赤」は繋がりを意味するのかしらね。

赤い糸で結ばれた..なんて言うわけだし。
映画内で会社のOLたちのお昼寝タイムがあったけれど、わたしも

ある仕事に就いていた時、あのようなお昼寝タイムがあって、

お弁当を食べた後、あれこれ愚痴や噂話をしてから、「ぐー」。

そして携帯の画面がパッと明るくなり、アラーム機能が作動して

みんな起き上がる、ということを体験したので、あのシーンは

妙にリアルに感じられました。

オカリナを吹く「岡里奈」!!ここも笑える。

 

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斬、

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斬、

 

「斬、」

監督:塚本晋也

2018年 日本映画 80分 PG12

キャスト:池松壮亮 

     蒼井優

     中村達也

     前田隆成

     塚本晋也

 

開国に揺れる江戸末期、農村に身を寄せている

浪人、杢之進は隣家の息子、市助に剣術を教えながら、

自ら江戸へ向かう時期を伺っていた。そんな時

浪人澤村が現れ、仲間として江戸行きを勧めるのだが...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 80分があっという間に過ぎ、

瞬きするのも惜しいほどでした


二つ星のてんとう虫


圧倒されるのは、塚本監督自身が演じる澤村の殺陣と、

市助に剣術を教えている時の杢之進の動きです。市助を

演じた前田隆生さんは剣道初段であり、それなりに剣術の

腕前があると思うのに、杢之進の腕前とは格段の差が

あるかのように思えてしまう。

冒頭は刀鍛冶のシーン。

真っ赤な鉄を幾度も打って打って光り輝く刀へと変貌します。
そしてどこまでも広がるのどかな田園風景の中で、真剣な

眼差しで木刀を戦わせる杢之進と市助が映りますが、その

真剣さを打ち破るかのような、ゆうの「お昼ご飯だよ」の声。
ただただのどかで開国に揺れる江戸の嵐のような状況とは

無縁のように感じます。この時だけ明るい日差しが差し込み、

人々の顔に笑顔が浮かんでいたようにも思えるのです。
杢之進は浪人の身であり、江戸へ向かうことを決意しているの

ですが、そのゆうと恋仲(もちろん気持ちだけ)であることは

すぐにわかります。映画内で2回ほど二人が交じり合うことを

意味するシーンが映ります。その時の蒼井優さんの表情や

演技に、どうしようもないくらいの色気を感じてしまうのです。

お茶目に笑い、冗談を言い、そして怒り、憎しみをあらわにし、

悲嘆にくれ、絶望する。あらゆる場面において、彼女は

ぴったりの演技を見せ、池松君が「化け物女」と呼んでいた

のも頷けます。
平和だった村に突然現れた浮浪人の集団は、村の人々を不安に

陥れます。漠然とした不安は恐怖に変わるものの、

「目を合わさなければいい」

という杢之進の言葉に、村人は少し安堵し、また杢之進は
浮浪人たちの元へ向かい酒を酌み交わすのです。浮浪人が

悪いことをしていることを知らないはずもないけれど、何も

起きなければ刀を抜く必要もないのです。

いや刀を抜かないのか抜けないのかそれともその両方なのか。
この浮浪人のボス役の中村達也さんがすごくぴったりなんですよ。

もうね、この役にはこの人しかないというくらいに合っています。
ところが村にもう一人澤村という浪人が現れており、彼によって

状況が一変するのです。それは小さなさざ波(果し合い)だった

ものが大きなうねりとなり、その中に平凡な村人がどんどん

飲み込まれていくかのよう。
後半は血みどろシーンの連続で、あの明るかったゆうはもう

存在しません。明るかった村も存在しません。空も曇り空や夜の

ものが大半を占め、土砂降りも起きます。全てがあらがえない

時代の波を表しているかのようです。
無残な殺し合いの結末は人間の愚かさの集結となり、そこには

狂気と絶望しか存在しないような印象を受けました。これは

「野火」を見終わった時と同じ思いで、監督自身が「人を殺す

凶器がたった一本の刀に凝縮され、人間の本能に少しだけ近づく

ことができた」と書いているのに共感を覚えずにはいられません。

 

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彼女がその名を知らない鳥たち

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彼女がその名を知らない鳥たち

 

「彼女がその名を知らない鳥たち」

監督:白石和彌

原作:沼田まほかる

2017年 日本映画 123分 R15+

キャスト:蒼井 優

     阿部サダヲ

     松坂桃李

     村川絵梨

     竹野内豊

 

十和子は同居する陣治が薄汚く、不潔で下品なことで

毛嫌いしている。そして彼女は時計の交換の件で

デパートの店員、水島と知り合い、すぐに深い仲に

なるのだが...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 男は顔じゃないのよ。女も

顔じゃないのよ。でもやっぱり見た目に惹かれるのよ。


あんまりなことをしたら恐ろしいことが

起きるで


食べ物の食べ方の汚い人は嫌い、という人が多く、

クチャクチャ音を立てたり、口に物をたくさん入れたまま

しゃべったり、あまりにがつがつ食べる姿には、やはり

嫌悪感を覚えます。その中でも「箸」の持ち方が

おかしい人はとりあえずアウトです。この映画で

阿部サダヲ演じる陣治は、すべてを兼ね揃え、とにかく

「下品」のオンパレードです。きっと実際の阿部さんは

スマートに食事をされるのでしょうが、いつもの

ハイテンションな口調は健在です。それがこの映画の

後半に大きな変貌を遂げるとは思うはずもありません。

食べ方ではないですよ。彼の胸の内です。

 

彼女がその名を知らない鳥たち

 

また、その陣治を、まるで汚物を見るかのような蔑んだ

眼差しを送るのは、蒼井優演じる十和子です。

 

彼女がその名を知らない鳥たち

 

十和子には姉がいるけれど、彼女はなぜか関東弁を話すのが

唯一気になったかな。彼女たちの出身はどこなんだろう。

そしてなぜ十和子と陣治は一緒に暮らしているんだろう。
様々な疑問は「黒崎」という人物の名前が出るごとに3人が

ビクリとなるところで、「何かがあった」と気づきます。

 

彼女がその名を知らない鳥たち

 

この黒崎役は竹野内豊。もちろんイケメン。声もいい。

甘い言葉で説得力のある話をするから十和子、すっかり

信じていたらしい。2人の過去は時間をバラバラに戻して、

どういう仲でどういうことがあったのかを描いていきます。

ここは、無駄な回想シーンはなく、絶妙なタイミングで

挿入されるので、それでああなったのかと納得できるのです。

 

彼女がその名を知らない鳥たち
 

そしてもう一人のイケメンは、十和子が冒頭にクレーム電話を

かけていたデパートの時計売り場の店員、水島です。この役は

松坂桃李。「エイプリルフールズ」(2015)ではセックス

依存症の天才外科医役を演じていましたが、もう最低の男でして、

あのお尻をぺんぺんしたくなります。でも綺麗なお尻よ。
水島はきっと何回もこういうことをしているんだろうな、という

感じで十和子と関係を持つのですが、キスするときに、

チュパチュパ音を立て、まことに嫌らしく舌を出します。

松坂君でなかったらおえ!となってしまいそう。(人間、顔では

ないけれど、やはりイケメンが演じてこそ、その嫌らしさが

伝わるというもの)
そしてもう一人黒崎の知人の老人がまたクズなんです。亡くなる

直前の中嶋しゅうさんが、これまた目つきだけで嫌らしさを

醸し出してくれます。
しかし実は十和子が、純粋過ぎるというか、逆に言うとオツムが

弱いというか、ただイケメンに弱いだけの女性なのかも

しれません。これはふつう大なり小なりそうなんだと思う。ごく

普通の女性が、結婚詐欺に遭ったり、銀行で横領事件を起こし

たりする事件が起きているのだから

「自分だけは騙されていない」

と信じ続ける女性はたくさんいるんだろうな。わたしも

岡田将生くんに甘い言葉を囁かれたら、ちょっと自信がありません。

(かけられないから大丈夫。)
終盤は原作を読んでいないので、まさにアッと驚く展開でした。
そして「自分を守り、生きていく」ということの難しさと、それを

いつかは一人でこなさなければならない現実の厳しさも感じた

ラストです。それは海よりも深い愛情でもって陣治が教えて

くれたんだと思います。

それにしても蒼井優の演技の振り幅の大きさには今回も感服しました。

彼女はすごい。

 

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カメラを止めるな!

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カメラを止めるな!

 

「カメラを止めるな!」

監督:上田慎一郎

2017年 日本映画 96分

キャスト:濱津隆之

     真魚

     しゅはまはるみ

     長屋和彰

 

人里離れた森の奥の廃施設でゾンビ映画を撮影

していたクルーの前に本物のゾンビが現れる。

しかし監督はリアルを追求するため撮影を強行する

のだった..。


<お勧め星>☆☆☆☆ 思いがけない展開とラスト

には笑いと涙があふれ...いや、涙は出ませんがジーン

ときます。


護身術習おうかな


映画でネタバレしていけないものはたくさんある

けれど、わたし個人では

「シックス・センス」(1999)と

「エスター」(2009)

は「げ・ん・き・ん」と思っています。それは

何年経っても、まだ見ていない人の前で話しちゃ

いけない。それをペロリと話す人とは未来永劫絶交

したい気分になります。まさかその中にこの映画が

入るとは思いませんでした。
大体の雰囲気は様々な情報源から伝わってきており、

見ないようにしていても、ネットニュースの見出しに

デカデカと載ってわかってしまったこともあります。

でも核心部分やストーリーは一切見ないで鑑賞しました。
始めのうちは胃の中で直前に食べたばかりのたこ焼きが

逆流しそうな映像の連続で、その中にちょっと「ん?」

と思ってしまうものを感じます。とりあえずヒロイン役

の秋山ゆずきさんが魅力的です。
特にべっぴんさんというわけではないけれど、なんかいい。

ホットパンツ(死語かしら)から伸びる健康的な脚や、

下から延々とお尻を映し続ける映像にはどうしても目が

釘付けになります。
「よろしくでーす」
あとは映画監督日暮の娘真央役の真魚さんが個性あふれる

演技を見せてくれます。グイグイ相手に迫る雰囲気は自然

なものとしか思えません。この映画のヒットをきっかけに

大手芸能プロダクションに入ったそうで、人生どう転がるか

わからない、強く願うと道が開けるのだなとも思う。彼女が

わたしと出身地が同じなのもうれしい限りです。
他にも個性的な俳優さんが出演しており、彼らがほとんど

無名な人(わたしは誰も知りませんでした)ばかりなのも

すごいと思います。ここに有名な俳優さんが一人でも入って

いたら、すりこまれたイメージでその人を見てしまうだろうし、

映画のストーリーに没頭できない気がします。低予算ゆえに

逆に良い結果を生んだのかもしれません。
このような実のない感想ですが、とにかくこの映画は前情報

なしで観て、自分で確認するのが一番だと思う。そしてラスト

にジーンと感動すると、この映画の良さを実感し、そしてまた

観たくなるんじゃないかな。
わたしももう1回観たいと思っています。ツボにはまると

お腹の皮がよじれるほど笑えてくるのでご注意を。

 

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DESTINY 鎌倉ものがたり

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destny

 

「DESTINY 鎌倉ものがたり」

監督:山崎 貴

原作:西岸良平

2017年 日本映画 129分

キャスト:堺 雅人

     高畑充希

     堤 真一

     安藤サクラ

     田中 泯

 

鎌倉に住む作家一色は、亜希子という若い女性と結婚する。

二人は仲睦まじく暮らしていたが、魔界まつたけを食べて

魂が抜けやすくなっていた亜希子は転倒した拍子に魂が抜け、

体を無くしてしまうのだった..。


<お勧め星>☆☆☆☆ どこか懐かしく、そして安心して

見られる内容です。


貧乏神にも親切にしよう

 

<ネタバレしています>


一色正和を演じるのは、笑顔で泣き顔ができる堺雅人さん。

妻亜希子役は高畑充希さんです。高畑さんは、

「とと姉ちゃん」で主演を務めましたが、わたしは個人的

には「問題のあるレストラン」での序盤、嫌な役、中盤から

実は問題を抱えた心の優しい女性と演じ分けていくところが

気に入っています。あのドラマの松岡茉優さんも個性的だった

なあ。高畑さんは決して美人ではないけれど表情がとても

豊かで、ミュージカルではその歌声に驚きました。この映画

ではかなり幼稚な女性、つまり純粋な女性を演じています。

(ちょっと説明が難しい)

 

destny
 

原作はもちろん未読なので、予備知識はほぼ0で鑑賞。鎌倉は

古い町で魔物が住んでいて..というと少しゾクリとしますが、

出てる魔物はどれもそれほど怖くなくて、逆に愛くるしい

感じさえします。
「魔界まつたけ」を食べて一色の魂が抜けてしまうと、

すかさず、先々代からのお手伝い、きんが魂を戻してくれる。

このグッドタイミングを見ると、この映画ではきっとこのまま

危険なシーンはないのではないかと確信してしまうのです。

本当にない。
「幽霊申請」をして死神局に承認されると、愛する人のそばに

い続けることができる、というファンタジックな話の一方で、

「心霊捜査課顧問」を務め殺人事件の現場で捜査を手伝う一色

の姿はちょっと金田一耕助っぽいなあ。
ここはお笑いシーンなのだろうか。カッパのような頭や後に

狐の鼻になる刑事が登場していたぞ。

 

destny
 

亜希子の天真爛漫が次々と描かれ、ここでキーポイントの貧乏神

登場です。田中泯さん、朝ドラで塩をまきながら踊っていた姿

と大違いのボロボロの衣装です。でも

「先生と一緒なら貧乏でも平気」

という亜希子の素敵な言葉も飛び出しちゃって、
「いやいや貧乏は辛いだろう」

などと本音を突っ込むすきがありません。この二人がなぜに一目で

ひかれあって、こんなにも深い愛情でつながっているのかは、

ラスト付近でわかるんですよ。夫源病なんて言葉はこの二人には

一生存在しないんだろうな。
ところが魔界まつたけの後遺症は、亜希子が階段ですっころんだ

拍子に現れてしまうんですね。(これは赤い手が足を引っ張った)

魂が抜け、体を奪われた亜希子は「幽霊」になってしまうんです。
ここでも一色に現れた妙な兆候は、行きつけの飲み屋の女将が

見つけるというとてもよい展開です。「黄泉の国」に向かう列車に

乗り込む亜希子とその後腑抜けのようになってしまう一色は対照的

です。

 

destny
 

ちなみに「黄泉の国」へ行く時に同行する死神の一人は

安藤サクラさん。本当にどんな役でもできる女優さん。

「万引き家族」を見ても思いましたが、顔がふっくらして

穏やかな雰囲気になったのと、絶妙な間でセリフを発する姿は、

素晴らしいの一言に尽きます。

 

destny

 

またVFXを駆使しての「黄泉の国」へ向かう列車が通っていく

景色や行った先の風景は、おとぎ話のような世界観が溢れていて、

見ていて心がウキウキします。とはいえ一応悪いキャラも登場

するのです。それは「天頭鬼」というんだけど、やっぱり

怖くない。なので本当に心から安心して見られる映画です。
ちょっと残念だったのは、脇の人々、つまり編集者本田は

魔界転生コースを選んだけれど、その後どうなったんだろう、

とか、日露戦争で夫を亡くしたというお手伝い、きんって

いったい何者なのかとか、いろいろ気になることもありました。

でもそんなことは忘れて、結ばれるべくして結ばれた一色と

亜希子の幸せそうな姿に心が和むというか、ささくれだった心を

落ち着かせてくれるというか、たまにはこういう映画を見て

穏やかな気持ちになりたいものだと思います。

 

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万引き家族

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万引き家族

 

「万引き家族」

監督:是枝裕和

2018年 日本映画 120分 PG12

キャスト:リリー・フランキー

     安藤サクラ

     松岡茉優

     樹木希林

     城桧吏

     佐々木みゆ

 

東京の高層ビルの谷間にある古い家屋に治、信代夫妻

と息子の祥太、信代の妹亜紀が祖母初枝の年金を頼り

に暮らしている。治は祥太に教えるのは、万引きで

あったが、ある寒い晩、一人の少女が団地の外で座って

いるのを発見し、治は家に連れ帰ってしまう...。


<お勧め星>☆☆☆☆半 見るたびに解釈が変わるような

映画です。中身が濃く奥が深いです。


捨てたのではなく拾った


是枝監督の映画はどれも好きで、

「誰も知らない」(2004)

「歩いても歩いても」(2007)

「空気人形」(2009)

「海街diary」(2015)

「海よりもまだ深く」(2016)

「三度目の殺人」(2017)などを鑑賞して

います。一番好きなのは「海街diary」ですが、美人4姉妹が

みんな好きな女優さんだからという極めて単純すぎる理由で

あり、どの映画も淡々とした中にいくつも考えさせられる内容

が盛り込まれていると思っています。
「万引き家族」を劇場で観たのは公開の翌週であり、

パルムドール受賞作品かつレディースデイもあって、ほぼ満席の

状態でした。観終わってエンドロールになっても誰一人席を

立たず、わたしも今目の前に映し出されたことを頭の中で

まとめきれず、ただ座り続けました。ただ今になって思い返すと、

あの時の感想が一番この映画について自分の心を表している

のではないかと思ってしまいます。それは

「しっかり考えるべき深い映画だ」

ということ。
その後いろいろなメディアやsnsなどで情報を知るたびに

「その通り」「いやそれは違う」と怒りにも満ちた感情すら

湧くのを覚え、つい「映画は観たままの映像を理解すれば

いいものと、その時のセリフ、視線、状況を自分なりに解釈

して想像するべきものがある」などと傲慢なことを発信して

しまい、とても反省しました。
さて、この一家は、一応日雇いで働いている治とパートの信代

の稼ぎで生活していると思いきや、実は祖母初枝の年金が

主な生活費であるとわかってきます。そして治は祥太が日常的

に行っている万引き。「棚に並んでいる物は誰の物でもない」

と治に教わり、祥太も何の罪の意識もなく、そのスキルを

身につけていくわけです。
そしてある凍えるように寒い晩、団地の外に一人で座っている

少女を見つけてしまう。連れ帰った治の後先を考えない行動は、

これまでの人生もそうだったんだろうし、これからもそうなん

だろうと思うけれど、「悪い奴」ではないのです。「あの人、

人はいいと思うんだけど」と「あの人、悪い人じゃないのよ」

とは微妙に違う意味合いを持っている、そんな感じがする男の

ように思えます。
「あんた痩せてるわねえ」「この傷はどうしたの?」

「ほら食べな」ゆり、と名乗る少女に家族がかける言葉から、

今社会問題になっている出来事が目の前に提示されていくことに

気づきます。それがとてもさり気ないし、映画内で特に重く

取り上げられるわけでもありません。ただ信代と風呂に入った

その少女ゆりが、信代が仕事で負った火傷の跡に手を当てた時、

信代はものすごく幸せそうな顔をするのです。安藤サクラを

初めて映画で観たのは「愛のむきだし」(2009)で

カルト教団の信者役であり、ものすごく不気味な女性と

感じたのですが、「百円の恋」(2014)では凄まじい

女優魂を見せつけ、今作では誰も真似ができないような笑顔、

泣き顔、怒りを秘めた顔を見せています。特に終盤の演技は

信代の気持ちが全て自分の体に乗り移ってしまうように感じて

しまうのです。それから忘れていけないのは信代の妹亜紀役

の松岡茉優の演技であり、可愛いだけじゃなく、どんな

汚れた役にも適応できる素晴らしい女優さんになっていくの

だろうと確信しました。
家族の中で隠されていた事実や嘘が明らかになっていくと、

彼らが結びついていたのは単に「生活」のためではないと

わかってきます。

人並みの幸せがほしかったのか?

人並みって何を定義として語るのか。

手に入れられるはずもないものを手にしたかったのか?

それを安易に捨てる人がいるから拾ったんじゃないか。
怒りと嘆きに満ちた気持ちに包まれますが、自分たちの知らない

世界の存在を知ることができた子どもたち、短い期間でも

どうしても欲しかったものを手にすることができた人たちは、

その瞬間は幸せだったんだろうと思うのです。

 

万引き家族

 

刹那的な幸せを求めるのではなく将来を見据えて行動しよう

などと語る人々に、将来の展望以前に明日を無事に迎えることが

できるかを考える人たちのことを理解できるのでしょうか。
細野晴臣さんの音楽がとても耳障りがよく、それも心を穏やかに

してくれる要因の一つになりました。
是枝監督の書き下ろし本も読みましたが、映画を観てから

読んでもいいし、読んでから観てもいい、どちらにしても両方

ともお勧めの作品です。

 

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バクマン。

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バクマン。

 

「バクマン。」

監督:大根 仁

2015年 日本映画 120分

キャスト:佐藤 健

     神木隆之介

     小松菜奈

     桐田健太

     新井浩文

 

進路の決まらない高校生、真城の描く絵に

魅せられた同級生、高木にコンビで漫画家に

なろうと誘われる。彼は心を寄せる亜豆の

励ましもあり、週刊少年ジャンプ連載を目指して

漫画を描き始めるが..。


<お勧め星>☆☆☆☆ 暑苦しくもなくすべてが

上手くいくというわけでもなく絶妙なバランスの

内容が心地よいです。


先に行くから。


映画は高評価の人が多く、いつか見たいと思って

いた作品です。原作の漫画は当然未読。そもそも

漫画というものを読まないのです。もちろんかつては

少女漫画を読み、連載漫画の先が見たくて町に1件

しかない本屋に発売日にはいち早く走って行きました。

その時いつも立ち読みしている同級生がいて、

「絶対に先を言わないでよ!」と念を押してお店に入

ったものでした。いつの頃か漫画を読まなくなり、

読むとしても西原理恵子さんやほしよりこさんくらいに

なりました。
この映画の主人公は勉強も部活も遊びもしてこなかった

高校生、真城。この役は「半分、青い」の佐藤健。

いやいやこのルックスならモテたでしょう、と突っ込み

たくなるけれど、秘かに思いを寄せる女子はいるものの

スクールカーストで言うと底辺の部類です。彼の絵を

見て熱心に漫画を描こうと誘うのが、神木隆之介演じる

高木。あれ?「桐島、部活やめるってよ」(2012)

の時の映画部の高校生とあまり変化がありません。高木が

原作を書き、真城が絵を描いて漫画を製作しようという

わけです。実は真城の亡き叔父は有名な漫画家であった

ことから部屋も道具もしっかりそろっている。でも真城の

背中を後押ししたのが心を寄せる亜豆さんの言葉と言うのが、

全くもって不純でいいですね。

 

バクマン。
 

原作との違いを事細かに指摘するレビューもありましたが、

読んでいないので全然気になりません。さらに登場人物が

それぞれ個性的で、真城、高木が狙う同じ高校生の天才

漫画家新妻役の染谷将太の演技は抜群です。もう、キモさが

丸出しであり、猫背で歩幅が狭く、口を開くと人を小ばかに

したような言葉ばかり発するんです。

 

バクマン。
 

また週刊漫画の掲載が、アンケート至上主義というのも初めて

知ったし、(テレビ局の視聴率至上主義みたいだな)編集部の

状況も詳しすぎず、それでいて雑すぎない描かれ方でするりと

頭に入ってきます。

 

バクマン。
 

ペンと漫画を持って、新妻VS真城、高木が闘いを繰り広げる

シーンのアイデアの斬新さにも驚きます。
そして特に気に入っているのが、友情、努力、勝利という

ともすれば白けてしまうような青臭い言葉が、目の前で実像

となって現れ、それでいて永遠に継続するわけではないところ

です。一瞬だけの勝利だからこそ見ていて気分がいいのです。
「ずっと待っているなんてムリ。先に行くから」亜豆さんに

言われてしまう真城の姿も、そこでこの言葉を言うの?と思う

くらい気持ちよく感じます。
後半になってスルスルとうまく展開する映画は、内容が浅く

ペラペラに感じるし、逆にこんなにも努力したんだのになぜだ!

と泣かせるのはあまりに鬱陶しい。この映画のように、ラストは

悩める2人の姿というのが、なぜか清々しく感じてしまうのは

なぜだろう。
そういえばわたしも高校の卒業式にな出席しなかったなと

思い出し、あれは別に出なくても、どうってことないんだと

妙に納得しています。

ああ、もっと早く見ればよかった!

 

 

 

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三度目の殺人

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三度目の殺人

 

「三度目の殺人」

監督:是枝裕和

2017年 日本映画 124分

キャスト:福山雅治

     役所広司

     広瀬すず

     満島真之介

     吉田鋼太郎

     市川実日子

 

エリート弁護士の重盛に強盗殺人事件の容疑者

三隅の弁護の依頼が持ち込まれる。三隅は犯行を

自供しており、情状酌量による減刑を求めるだけの

簡単な事件に思われたが...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 見た人がいろいろ考えること

ができる映画です。


三度目の殺人の意味


2018年第71回カンヌ国際映画祭のパルムドールを

受賞した「万引き家族」の是枝監督作品です。是枝監督は、

作品全体に漂う空気感がとても緩やかで、しかし核心部分

では強く輝きを放つものを見せるというイメージを

個人的に持っており、大好きな監督の一人です。
特に2015年「海街diary」は美人4姉妹が鎌倉の景色と

重なり、何度でも見たくなる内容でした。ちなみに原作の

漫画は読んでいません。
今回は法廷サスペンスとうことで、いつもと雰囲気が異なる

のかと思いましたが、やはり光の使い方やBGMに流れる

ピアノの音、風の音などが効果的に使われ、緊張感の中に、

決して不快な瞬間を抱かせない独特の何かを漂わせています。

また十字架を意味するかのような被害者の燃えた跡、雪合戦

の後に倒れこむ姿、カナリヤの墓、ラストの十字路などが象徴的

に表れ、この映画が罪と裁きを観念的に描いているように

思えるのです。

 

三度目の殺人
 

エリート弁護士重盛が死刑回避のためだけに弁護を行おうと

考えていた強盗殺人事件犯、三隅にとにかく振り回され、

次第に自分と彼を重ね合わせてしまったことで、自信満々

だった重盛が、すべてのものに疑問を抱いて行ったかのよう

にも受け取れました。

 

三度目の殺人
 

逮捕後すぐに自供したはずの三隅。しかし彼の供述は二転三転し、

被害者の妻による「保険金目当ての殺人依頼」を週刊誌記者

に告白する。何も聞かされていない弁護側は、方針の転換を

せざるを得ないのです。すると次には被害者の娘、咲江が

「父から性的暴行を受けていた。三隅さんは父を殺していない」

と言い始める。

 

三度目の殺人

 

ああ、こうなると三隅犯行説すら揺らいできます。ところが

この咲江は自らの脚が不自由な理由を嘘で固めています。

嘘つきなんです。その上、今度は三隅自身が「実は殺していない」

と言い始めます。こうなると「真実」はなにかすっかり

わからなくなるのですよ。

 

三度目の殺人


ただ三隅の死刑だけを回避する弁護を行うはずが、すべての

ストーリーが崩れ、おまけに三隅がかつて起こした事件の

せいで疎遠になっている娘と、重盛が別居中の妻との間に

もうけた娘が重なってきてしまうのです。その上、重盛の

かつての事件の判決を下したのが重盛の父であり、2人殺害

なのに死刑を回避し、無期懲役だったことを知ると、彼は

混乱します。犯罪は社会が生んだと思われていた30年前。

今はどうか。「人の命を自由にできるのは裁判官」と語る三隅は、

人間の意志に関係なく命が選別されることに途方もない理不尽

さを感じていたのでしょうか。いや、私個人の考えでは、彼は

そんなことを考えていなかったと思うのです。殺されて当然の

人間もいなければ生まれてこなければよかった人間もいない、

というきれいごとを並べ立てても社会において、そう考えてしまう

事例はいくつもあるかもしれません。ただそれを誰が裁いて誰が

決めるのか。その最後の砦である裁判所が、真実を求めるのでは

なく、弁護士、検察官、裁判官のそれぞれのメリットを求める場所に

なっていないのかと考えてしまいます。
終盤の拘置所のガラス越しの重盛と三隅は、最初日差しが重盛に

当たっていたのに、途中でガラスに映る三隅と重盛が重なって

映ります。三隅は重盛を演じていただけの空っぽの器の人物で

あるかを物語るようでした。三隅が飼っていた5羽のカナリヤの

話も象徴的に思えました。ゆっくり考えたい映画です。

 

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オケ老人

4

JUGEMテーマ:邦画

 

オケ老人

 

「オケ老人」

監督:細川 徹

2016年 日本映画 119分

キャスト:杏

     黒島結菜

     坂口健太郎

     笹野高史

     左とん平

     藤田弓子

     小松政夫

 

高校教師千鶴は、ヴァイオリンを演奏する夢を

いかすべく梅が岡交響楽団に入団する。しかし

そこは老人ばかりのアマチュア集団で、彼女は

なぜか指揮者をすることになってしまうのだった。


<お勧め星>☆☆☆☆ これは面白かった。


なんでも楽しみましょう


2009年フランス映画「オーケストラ!」を少し

思い出す内容でしたが、あちらはかつて名指揮者

だった男性が政治的な理由でその座を奪われ、その後

あれこれいかさまをしながら、かつての仲間と

「ボリショイ管弦楽団」として舞台に立つというもの

でした。その中には最初からソリストに決めていた

アンヌと楽団との関係も絡められ、チャイコフスキーの

「ヴァイオリン協奏曲」を演奏するクライマックスには

涙が溢れてたまりませんでした。前半の限りなく滑稽な

シーンの連続から後半では、過去を回想しつつ、そこまで

こだわった謎が解き明かされていくのです。アンヌ役の

メラニー・ロランがとても美しいので機会があれば

ぜひご覧になってください。

 

オーケストラ
 

この映画ではそれに比べるとスケールはかなり小さく

なりますが、様々な困難を経て、夢を実現していく老人

たちの姿が生き生きと描かれています。
ストーリーは、老人だらけの梅が岡交響楽団がいかにして

コンサートを開催できるほどの練習を積んでいったか、

どんなラッキーな出来事があったかが柱です。

 

オケ老人

 

そしてそこに、梅が岡フィルハーモニーを主宰する大沢と

交響楽団を主宰する野々村との個人的な因縁、大沢の息子と

野々村の孫娘和音との恋、さらには千鶴の恋?を織り込んで

いるのです。

 

オケ老人
 

オケ老人

 

なんせ「何が起こるかわからない」お年頃のご老人たちで、

かつて実父がグランドゴルフのチームに参加していて、毎月

発行する新聞を手書きで制作していたのですが、その月の

参加者が毎月減っていったことを思い出します。

最後は4人だったかなあ。
それでもこの映画では年齢というもののハードルをほとんど

感じません。逆に若い千鶴の方がいろいろなことをあきらめて

いるように見受けられるのです。
「できるのにやらないのはだめ」当たり前のことだけれど、

あきらめてしまう人が多い。人生にはチャンスが何度でも

訪れるし、それを楽しみながら生かしたいと強く思うラスト

でした。千鶴の恋...プププ。あれもいいですよね。

やっぱりパティシエになるには本場フランスで学ぶべきだわ〜。

(少し前の朝ドラを思い出しつつ闘魂込めて最後に書いた)

 

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恋妻家宮本

3

JUGEMテーマ:邦画

 

恋妻家宮本

 

「恋妻家宮本」

監督:遊川和彦

原作:重松 清

2016年 日本映画 117分

キャスト:阿部 寛

     天海祐希

     菅野美穂

     相武紗季

 

結婚27年を迎え、一人息子が結婚し家を出て

2人きりの生活が始まった陽平と美代子。しかし

陽平は1冊の本から、妻の署名入りの離婚届用紙

を見つけてしまうのだった...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 笑いの中に優しさがいっぱい

詰まった映画です。


優しさと優しさはぶつからない


27年は長いですよね。でも世の中には30年、

50年と連れ添う夫婦がたくさんいるわけで、その中

でお互いを知り尽くし、お互いをいたわり合っている

人たちはどれだけいるのかを考えると少し気持ちが

暗くなります。いや所詮他人である配偶者のことなど

全て知ることなど無理かもしれません。人は自分自身

についてすら理解できないことが多いのですから。
それでも2人でいて穏やかな時間が持てるなら、それは

夫婦でいる大きな理由になると思うのです。
てなことを考えながら映画を見ていると、夫婦あるあるが

いっぱい出てきます。ファミレスでメニューが決められ

ない夫。もうさ、こっちはお腹が減っているから早く

食べたいんですよ。だからさっさと決めたらいいのに、

なぜに迷う?そして結局日替わりランチってどういうこと?

そしていざ食べ物が提供されると「そっちの方が良かったな」

 

恋妻家宮本
 

映画内ではデニーズのウェイトレスさんを柳ゆり菜さんが

演じているので、こんな可愛い子なら何回もブザーを押しそう

だと思ってしまう。

 

恋妻家宮本
 

結婚27年、それもできちゃった婚(今は授かり婚だっけ)の

宮本夫妻は、一人息子が独立し、さあ新しい生活を始めると

思っていたら、「暗夜行路」の本の中から一枚の離婚届が

出てくるのです。ガーン!俺は妻に何か悪いことをしていたのか。

俺のことを嫌いになったのか。妻に男ができたのか。これらを

陽平が勤務する中学校の生徒たちとの関りと、彼が通う料理教室

のメンバーの姿と共に描いていきます。

男性の料理って大事ですよ。(ここ強調)
夫妻が主役ながら、おもに夫陽平の心の内が映像化されている

ので、観ている側では、美代子の気持ちがよくわからないの

です。そして頻繁に笑いが取り入れてあるので、話が重くなり

すぎません。

 

恋妻家宮本

 

美代子のこのシーンでは映画「犬神家の一族」のBGMが

流れました。なるほどね...。さらにセリフの1つ1つが心に

響くものばかりです。「不満」はないけれど「不安」がある。

よくわからないように思えて、ラストにはその意味がパッと

わかります。吉田拓郎の「今日までそして明日から」も

良かった。拓郎の歌はやっぱり好きだなあと思ってしまいました。

 

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