少女は悪魔を待ちわびて

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

少女は悪魔を待ちわびて

 

「少女は悪魔を待ちわびて」

原題:Missing You

監督:モ・ホンジン

2016年 韓国映画 109分 R15+

キャスト:シム・ウンギョン

     キム・ソンホ

     ユン・ジェムン

 

殺人罪で15年服役したギボムが出所する。彼が

他の殺人事件の犯人であると確信するデヨン刑事は、

彼を執拗に追い続けるが、彼を追う人物は他にもいる

のだった。

 

<お勧め星>☆☆☆ 雰囲気や設定は期待を高めますが、

かなり無理のあるストーリーになっています。

 

とりあえず韓国警察の無能さを、もうこれ以上ないくらい

酷く描いています。有能な人材っていないと思えるほど、

映画で無能な警察官を見てきたので、本当にそうなのかと

思ってしまう。情報の共有どころか、機密事項はダダ漏れ

だし、緊急配備のノロいことといったらありません。証拠

より自供を優先していたのは15年前で、今は科学捜査の時代

だそうです。じゃあ思い込み捜査や暴行は許されるんかい。

肝心のストーリーは、4人の人物が絡み合って進むのです。

 

少女は悪魔を待ちわびて

 

1人目は、15年前刑事の父イルヒを何者かに殺害されたヒジュ。

彼女はそれ以前に母親が男と逃げ、父と2人暮らしであり、事件

以降、警察署の人々に助けられて暮らしてきたみたい。今は

警察署の掃除をしたり、書類整理を手伝ったりしてお小遣い稼ぎ

をしているのです。とても可愛いけれど、少し精神年齢が低い

感じで、署員にピンクのリボンを配る表情は子供のよう。でも

家で深く考えるシーンでは、大人の表情に変わるんです。

そして2人目はイルヒの部下で今は班長を務めるデヨン。彼は

出所したギボムがイルヒ殺害犯と確信し、ずっと彼を追い続けます。

デヨンをはじめ警察署員はヒジュにメロメロ。

3人目は殺人罪で15年服役したギボム。

 

少女は悪魔を待ちわびて

 

この人の体はすごいです。鍛えすぎて体脂肪がなくなったみたい。

さらに4人目は、出所したギボムが買った女やそのドライバーを

殺害する謎の男ミンス。ギボンは刺すのが得意で、肉屋をしている

ミンスは切断するのが得意...って怖いよ。この2人が実は幼少期

同じ施設で暮らし、同じ女性を好きになったらしいというのは、

映像や会話からわかるけれど、なぜこういう人間になったのかは

一切説明がありません。4人目を入れたことで話が中途半端に

なってしまった気がします。殺害シーンは極めて残酷であり、

韓国映画ならではのナイフや包丁、それに加えて岩まで登場。

かなりリアルなので覚悟して見ないといけません。

ラスト付近は雰囲気があるのに、なぜか満足感を得られない映画

でした。

 

 

 

ネタバレ文句

 

大の大人の男をあの娘がどうやって運んだんだろう。

 

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ザ・トライブ

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

ザ・トライブ

 

「ザ・トライブ」

原題:PLEMYA/THE TRIBE

監督:ミロスラコヴ・スラボシュビッキー

2014年 ウクライナ映画 132分 R18+

キャスト:グレゴリー・フェセンコ

     ヤナ・ノヴィコヴァ

     ロザ・バビィ

 

ろうあ者であるセルゲイは、教師までも腐敗している

寄宿学校へ入校する。彼は仲間に従って犯罪に関わるが、

リーダーの恋人であり、売春をしているアナに恋心を

抱いてしまい...。

 

<お勧め星>☆☆☆半 こんな映画もできるのだと強烈な

衝撃を受ける作品です。

 

ジャケットにある文句が映画の冒頭に字幕で出たきり、

映画内では一切のセリフはなく、すべて手話で語られ、

それに字幕は付きません。したがって登場人物の名前さえ

エンドロールを見て初めて知るという具合です。

車のエンジン音、バスの停車、発車の音のみが聞こえる中、

1人の少年がどこかへ行く道を尋ねています。このセルゲイは、

どうやら職員までもろうあ者である寄宿学校へ向かうらしい。

最近、「感動ポルノ」というものへの批判があがっていますが、

この映画はそんな内容と真反対のものであり、教師までも腐敗

しきった寄宿学校の日常を描いていくのです。

手話を頻繁に使っているのに、意味が全く分からないのは、

まるで違う国に来たかのようです。しかしそれ以上に「声」の

ない映像は、それに集中させるためにどれだけの工夫を

凝らしたかと考えずにはいられません。

序盤に授業をしていた頭の毛の薄い男が、夜には女子生徒を

バンに乗せ、トラック運転手相手の売春に向かうことから、

この学校のすべてが腐敗しきっていることをすぐに理解します。

生徒は暴力、窃盗、強盗、飲酒、喫煙、売春などあらゆる犯罪に

手を染めており、その元締めはどうやら学校関係者のようです。

(誰かわからなかった)

当然セルゲイもその仲間に入るのですが、映画内でバックして

きたトラックに気づかず、轢かれてしまう生徒が映ります。彼の

代わりにトラック運転手に声をかける仕事が回って来るのです。

このシーンは犯罪をしているけれど、彼らの置かれた状況を

痛ましく思ってしまう。

しかしセルゲイは根っからの悪い男ではなかったのでしょう。

金を払って関係を持ったリーダー役の少年の恋人で売春をしている

アナに恋をしてしまいます。

 

ザ・トライブ

 

WOWOWで鑑賞したのでボカシだらけで何にもわからなかった。

まあ何をしているかは想像できるけれど。アナはセルゲイをどう

思っていたのか全くわかりませんが、ただ組織のリーダーの誘いで

イタリアに行けることをものすごく喜んでいたから、何も思って

いなかったんだろうね。

 

ザ・トライブ

 

その矢先にアナは妊娠してしまい、モグリの女に中絶手術を

行ってもらうのです。医療器具はおろか麻酔すらない不潔な場所で、

行われる行為に、この映画で初めて「声」を聞きますそれが痛みに

耐えきれない悲鳴なのです。

 

ザ・トライブ

 

ラストは「音」が聞こえないからこそ、あのような反撃ができた

わけで、セルゲイの「怒り」が頂点に達した瞬間だったと感じます。

とてもすぐれた演出であり、セリフがなくともストーリーが十分

すぎるほど伝わる内容でした。

 

 

 

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Mr.ホームズ 名探偵最後の事件

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

Mr.ホームズ

 

「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」

原題:Mr.Holmes

監督:ビル・コンドン

2015年 イギリス=アメリカ映画 104分

キャスト:イアン・マッケラン

     ローラ・リニー

     マイロ・パーカー

     真田広之

     ハティ・モラハン

 

探偵を引退し、田舎に引きこもって30年のホームズは、

その原因となった最後の事件が思い出せずにいた。彼は

家政婦の息子ロジャーと話しながら記憶を取り戻そうと

するが...。

 

<お勧め星>☆☆☆ 予想と全く異なるストーリーでしたが、

見終わると、なかなかいい映画だったなあと感じます。

 

予告編や邦題から想像すると、ホームズが引退したものの

最後の大活躍を見せる事件を扱っているかのように思えます。

でもホームズは映画内では93歳。ワトソンは3年前、実兄も

少し前にこの世を去り、いわば独居老人なのです。

マンロー夫人という彼の家政婦役はローラ・リニー。あらら

いつの間にか肝っ玉母さん体型になっている。

 

Mr.ホームズ

 

ホームズは庭で養蜂を営みながら、そのローヤルゼリーで

認知機能回復に努めているらしい。なぜか山椒を持って帰って

くるシーンが最初にあり、山椒のほうが効果があると、紅茶に

入れています。いや、絶対にまずい。

マンロー夫人の一人息子ロジャーはとても利発そうで可愛い

男の子です。

 

Mr.ホームズ

 

ストーリーは記憶力が衰えつつあるホームズが、自分が最後に

手掛けた事件で重大なミスを犯し、それが田舎生活につながった

のに、その事件が思い出せず、何とか記憶を呼び戻そうと、

事件について書き始めるシーンから始まります。ホームズの

頭の中同様に、現在と過去が入り乱れて映り、ベッドから起きる

のも一苦労。人の名前を忘れるから、ワイシャツの袖に書いて

おく姿を見ると、こりゃヤバイと感じること間違いなし。

でもロジャーが「それで次はどうなったの?」と先をせかす言葉を

発することで、ホームズはぼんやりした記憶の糸を手繰り寄せて

いくことができるのです。

最後に手掛けた事件は、ワトソンが後に本として出版し、それが

映画化されたものの、その映画を見て「事実と異なり過ぎる」

と怒るホームズは、それでも事件の全貌が思い出せません。

ロジャーやマンロー夫人との生活、そして自らの体の衰えを

感じつつ、ホームズが遂に事件を思い出したとき、彼は自分

自身の強い後悔の念を再確認することになります。それは誰かが

誰かを殺したという類のものではなかったのです。

(ちょっとネタバレ)

 

 

 

敢えて言うなら「ホームズが追い詰めた」ということ。

彼があの時「孤独を共有」していたら、彼女は生きていた

かもしれない。美しいイギリスの田舎の風景と共に、人間味

あふれるホームズの姿を楽しむことができました。

 

Mr.ホームズ

 

ホームズが日本で山椒の木をもらった梅崎役は、真田広之。

いつものように日本の料理屋が、どう見ても中華料理店っぽいし、

梅崎の母親の日本語がたどたどしい。このシーンは必要なかった

気がしたけれどまあいいか。

 

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マッド・ドライヴ

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

マッド・ドライヴ

 

「マッド・ドライヴ」

原題:Kill Your Friends

監督:オーウェン・ハリス

2015年 イギリス映画 104分 R15+

キャスト:ニコラス・ホルト

     ジェームズ・コーデン

     ジョージア・キング

     クレイグ・ロバーツ

     モーリッツ・ブライブトロイ

 

1997年、ロンドンの大手音楽会社のA&R部門で

働くスティーブンは、ひたすらトップを目指すことを

考えている。しかし彼が手掛けた仕事が頓挫し、同僚

ロジャーが出世することになると、彼はロジャーを殺害

してしまうのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆ とにかくクレイジーな世界なのですが、

ついつい引き込まれます。

 

映画内では頻繁にコカインなどドラッグを吸引するシーン

が映り、ラリっている姿は「トレイン・スポッティング」

(1996)のユアン・マクレガーそのもので、目がぎょろ

つき、頬の肉が削げ落ちたニコラス・ホルトは、ガラス細工

ような美しさも感じさせるのです。「マッド・マックス 

怒りのデスロード」(2015)でのウォーボーイズの時と

雰囲気は同じ。

1990年代、イギリスは全世界でヒットした音楽を量産して

おり、音楽業界は新人発掘にしのぎを削っていたわけです。

そして新人発掘部門A&Rで働くスティーブンは音楽など金儲け

の手段であり、自分の野心のためには友人すらも犠牲にし

(実際殺すし)、他者を出し抜くことしか頭にないのです。

 

マッド・ドライヴ

 

音楽がいいかどうか、とかずっと聞きたいと思い続けられるか

なんてどうでもいい。歌が下手なら口パク、音重ねで録音する。

これって今の日本でも同じような気がします。歌が上手いから

歌手になれたというより、どれだけ上手く売り込み、プロデュース

して人々の耳に届けたかの方が重要なのです。だから実際に歌って

いる姿を見ると、唖然茫然ということがしばしばあります。

スティーブンが売りこもうとした曲は、あまりに過激な歌詞で採用

されず、彼の同僚ロジャーが昇進することになってしまいます。

ちなみにこのめっちゃイカれた歌手役はモーリッツ・ブライブトロイ。

仕事選べよって感じるくらいひどい。

ドラッグ、酒、プレシャー、恐怖心に日々追い回されるスティーブンは、

まずロジャーを殺害。しかし彼が昇進することはなく、トニーという

敏腕な男がスカウトされ、彼は結構まじめに仕事をするのです。

彼はスティーブンに情けをかけますが、それが命取りなんですね。

この世界では上がるか落ちるかしかない、そういうことかも。

トニーを小児性愛者として嵌め、ロジャー殺人事件の関与を疑う

刑事ととっくに彼が犯人と知っていて自らのキャリアアップを求める

レベッカは一石二鳥で撃退します。ここはものすごい頭に切れ具合

なんです。まさかこの映画であんなゴアシーンが出てくるとは思いも

よらず。

 

マッド・ドライヴ

 

落胆したり情けない姿を見せるスティーブンが、殺人の時だけは

無表情なのが怖いです。ラストも意味深。新人だったダレンが彼と

同じことをしそうですね。で、この時にヒットした歌手は今でも

健在なんだろうか。洋楽に疎いので全然わかりません。

 

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THE KILLING/ザ・キリング シーズン4

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JUGEMテーマ:海外ドラマ

 

ザ・キリング4 

 

「THE KILLING/ザ・キリング シーズン4」

キャスト:ミレイユ・イーノス

     ジョエル・キナマン

 

大量の少女を殺していた真犯人を射殺してしまった

リンデンは、ホールダーと共に証拠隠滅を図った。そして

すぐに一家が惨殺される事件が起こる。2人は相棒として

捜査を進めるが、リンデンは、真犯人を射殺した時の薬莢が

1つないことに気づき...。

 

<お勧め星>☆☆☆半 シーズン1,2のテンポの良さに

比べるとやや間延びした感じがします。6話完結なので

気楽に見れます。

 

シーズン2で打ち切りの噂があったけれど、シーズン3に

続き、シーズン4まで放映されました。サスペンスとしての

内容は、シーズン3まではものすごく面白かったのですが、

シーズン4は、リンデンとホールダーの人間関係がかなり

重要視されている感じ。

 

ザ・キリング4 

 

捜査にのめり込むと寝食を忘れるし、そのせいで息子ジャック

を元夫の家で育ててもらうしかなくなったリンデンと、かつては

ドラッグに溺れていて、実の姉とも仲が悪いホールダーは、磁石

NS極のように、または2つで1つのピースのようになっています。

とはいえ、シーズン3のラストで、大量の少女を殺していた

真犯人を射殺してしまったリンデンは、その男との関係を悔やみつつ、

ホールダーの説得で、事件を隠ぺいするわけです。この隠ぺいが、

ホールダーの元相棒刑事にバレかけていくのを、必死で取り繕う

状況がドラマの主流で、肝心の事件へ気持ちが集中できません。

事件というのは、絵に画いたような裕福な一家が何者かによって

惨殺され、士官学校に通っているカイルのみが重傷を追ったものの

生き残り、事件のショックで記憶を失っている彼への追求から

始まります。青い海が見えるカイルの豪邸と、森の奥に立っている

リンデンの家は、ものすごく対照的。幾度となく上空から映る

士官学校のたたずまいも、森の奥深くで、それは霧に包まれたよう

に感じます。

ホールダーは、恋人キャロリンとの間に子供ができ、正義と生存の

間で心が揺れ動くし、リンデンは、射殺した時の薬莢が1つないこと

に気づき、精神的に追い詰められるのです。まあ、あんな汚い部屋

では、なくなるのも仕方ない。それでも息子ジャックとの再会に

喜び、彼が実父と上手くいっていないことを鵜呑みにしたものの、

実はそれが母への彼なりの思いやりと知り、「孤独」を実感するの

です。いつの間にかジャックが大人になっていたのよね。

事件は二転三転するほどではなく、捜査が進むし、リンデンと

ホールダーの行いも、まさかの人物の登場で「臭いものにはフタ」

的な解決を迎えます。あそこにあの人を出すとはねえ。

 

ザ・キリング4 

 

ラスト付近のマジックミラー越しの2人の姿は胸は痛くなります。

ねえ、結局相棒以上の気持ちになってんじゃないの?

そしてラスト。希望のある救われるもので本当によかった。

デンマーク版はhopelessらしいから、見ようかどうか考え中です。

 

 

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コンフェッション 友の告白

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

コンフェッション

 

「コンフェッション 友の告白」

原題:Confession

監督:イ・ドユン

2014年 韓国映画 114分

キャスト:チソン

     チュ・ジフン

     イ・グァンス

     チョン・ジユン

     ファン・チェウォン

 

中学の同級生、インチョル、ヒョンテ、ミンスは

成長した今も大の親友である。しかしヒョンテの

母親が経営するカジノで強盗放火事件が起き、母親が

遺体で見つかり、父親が大やけどを負ってしまう。

ヒョンテは独自のルートで調べるうちに意外な犯人に

たどり着いてしまうのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆半 男の友情を強く感じる男臭い

映画です。

 

 

ネタバレ

 

 

すごくわかりやすいキャラ設定だし、ストーリーも韓国

映画にしては単純なんだけど、ラスト付近だけモヤモヤ

します。あのミンスの携帯音楽プレーヤーは、彼がうっかり

落としていたのかしら?それなら納得がいく。インチョルが

それを盗み、助けを呼ぶと言ったまま、1人で下山したと

考えたヒョンテが全て間違っていたということですね。

そのヒョンテだって、ミンスを置いて下山しようと一度は行動

しているのだから、実は正義感にあふれていると思えた彼が

一番狡猾だったのかもしれないな。

ジョンドン中学の同級生で悪友のインチョル、ヒョンテ、ミンス

は卒業式をすっぽかし、学校から卒業証書と没収された物品を

持ち出して、山に登って記念撮影するんです。

 

コンフェッション

 

尾崎豊の「卒業」を思い出す光景。でもミンスはドジで山から

転落し、頭にけがを負うし、ついでに雪も降り始めるのです。

見つけた小屋で夜を明かして目を覚ますと、インチョルの姿が

ない。それがヒョンテがずっと抱き続けた彼への疑惑の始まり

だったかもしれません。自分がしようとしたことを彼が先に

したのではないかと。結果的にインチョルが捜索隊を呼んで

きたから、3人はちゃんと助かり、成長しても大の仲良しなんです。

 

コンフェッション

 

頭はキレるけれど、ワル知恵の働くインチョルは悪徳保険外交員。

唯一家族を持つヒョンテは正義感あふれる消防士。そして実家の

酒屋を継いだミンスは、相変わらずオツムが弱いまま。

ヒョンテの妻が耳が不自由なことを気に入らない、ヒョンテの母は

彼とは疎遠になっており、その代わりにインチョルが様子を見に

いっては、ついでに保険の契約をとって来るのです。この辺りは

要領がいいなあと思うけれど、他でやっている保険金詐欺をここで

行おうとは、全く考えていなかったはず。だからヒョンテの母に、

悪い話を持ち掛けられても、即答しないんですよ。さらに一人では

そんな勇気も出ず、ミンスを誘うんです。

「みんなが幸せになるんだな」

ミンスは心がきれいな人なんですね。でも上手くいくはずだった

計画が思わぬアクシデントに遭ってしまい、ヒョンテの母は死亡。

父は大やけどを負い、店は全焼するんです。強盗放火殺人事件なら

日本なら重罪で、警察が大々的に捜査するはずなのに、そこは韓国。

警察が捜すのは、そこにあったはずの店と警察署長とのわいろの記録

なんですよ。そんなわけで復讐に燃えるヒョンテは独自のルートで

犯人を捜し、自らの手で決着をつけようと考えるのです。

その過程で3人の友情に少しずつ亀裂が入り、事態はどんどん悪化

していくのを、まるで坂から転がり落ちていくかのように描いて

います。この映画では女性は話にあまり絡んでこず、あくまでも

男同士の絆について映し出されます。

映画内でミンスが泥酔し、嘔吐するシーンは、イ・グァンスが実際に

酒を飲み、演じたとのことで、様々なシーンでリアリティを感じる

のは、そういう細かな作り方に起因しているのかもしれません。

 

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鰻の男

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

鰻の男

 

「鰻の男」

原題:Made in China

監督:キム・ドンフ

製作総指揮:キム・ギドク

2014年 韓国映画 100分

キャスト:パク・ギウン

     ハン・チェア

     イム・ファヨン

 

中国で鰻の養殖をしているチェンは、輸出先の

韓国の検査で水銀が発見され、廃棄処分を命じ

られる。彼は再検査を求めて、鰻と共に韓国へ

密入国するが...。

 

<お勧め星>☆☆☆ ラストの霧が全てを物語る

ような映画でした。

 

どこかのレビューにありましたが、製作総指揮の

キム・ギドクが手掛けた映画では、食べ物がおいしそうに

描かれることはあまりないとのこと。そういえば

「嘆きのピエタ」(2012)にも鰻が出てきましたが、

生臭さがにおって来そうな映し方でした。

この映画での鰻は、冒頭から無残にも半身を切り裂かれ、

ミンチ状にされ検査されます。身をそがれた鰻がそれでも

水の中を泳ぐ姿は、目をそむけたくなります。そして韓国へ

密入国する船に乗る中国人チェンの姿へと変わるのです。

彼は父と営む養鰻業で育てた鰻を韓国に輸出したものの、

水銀が発見され、廃棄処分を受けたことから、再検査を求めて

鰻3匹とともに、韓国へ向かっているのです。国境警備隊に

射殺された同じ密入国中国人の依頼も頭に入れながら、韓国の

食品安全庁へと向かいますが、なんせ韓国語が一切話せません。

で、どうやって検査をしてもらい、それがクリーンであると

確信しているのだろう。

 

鰻の男

 

そこには、真面目に働くチェンの心が反映されており、中国人と

しての誇りも強く感じられるのです。

日本でも中国産の食品は、産地を見たらまず敬遠してしまう。

冷凍食品だって、フライドチキンの肉だって、葉物でもやはり

買う気が起こりません。もちろん多くの事件が報道されてきたこと

から、より安全な国産の物を求める人々が増えたのは仕方のない

ことです。しかし国産なら本当に安全なのでしょうか?

この映画を見て、韓国国内でも中国産も食品を敬遠していることを

初めて知りました。それだけでなく中国人を見下している発言も

見受けられます。「Made in China」への不信感は、中国国内でも

あるのだから、諸外国がそう思うのは当然と言えば当然のこと。

ただこの映画の主人公のチェンのように真面目に働き、自信を持って

商品を出荷する人々も数多くいるはずなのです。養鰻業の場所の川が

工場の汚染水で汚れているとも知らず。

 

鰻の男

 

このチェンと食品安全庁のチャン室長との唐突な恋愛はどうも

理解不能でしたが、腐敗のはびこる韓国国内で、ここでも「悪」

が存在するのかと実感します。汚染された鰻を廃棄処分にせず

横流しをし、それを「おいしい」と口にしている韓国人。

チェンの持ち込んだ鰻だけでなく、チェンの体からも水銀が出る

けれど、終盤には、チャン自ら身をそいで検査すると、もっと多く

の水銀が検出されているのです。それは水銀による汚染なのか、

彼女自身が腐敗に足を踏み入れている証なのか。国への偏見と

個人への思いは、いつ変わるのでしょうか。個々なら仲良く

できるのに、国単位になると様相が変わってしまう。そこに問題を

投げかけているのかもしれません。

 

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特捜部Q キジ殺し

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

特捜部

 

「特捜部Q キジ殺し」

原題:Fasandaeberne

監督:ミケル・ノルガード

原作:ユッシ・エーズラ・オールスン

2014年 ドイツ映画 119分

キャスト:ニコライ・リー・カース

     ファレス・ファレス

     ビルウ・アスベック

     デビッド・デンシック

     ダニエル・クルチッチ

 

20年前の双子殺人事件の被害者の父が、カールに

再捜査の依頼に訪れる。事件の犯人は既に刑期を

終えているのだが、カールがその依頼を断った直後、

その男は自殺を遂げてしまうのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆半 前作の方がテンポがよかった

けれど、それでもよくできたサスペンスです。

 

原作はユッシ・エーズラ・オールスンの同名小説で既読。

ものすごく面白いです。あの登場人物をどのように映像化

するのかと思ったら、やはり前作同様に丁寧に描かれて

いました。但し、ストーリーは今回はかなり異なったものに

なっています。それでも違和感なく見られるからさすがです。

カールとアサド役をはじめとして、スタッフは全て前作と同じ

ということで、相変わらず悪人面のカールの顔がなぜか懐かしい。

 

特捜部

 

ストーリーは一躍有名になった特捜部Qに、20年前の双子

殺人事件の再調査を依頼に訪れる被害者の父の姿から始まります。

犯人はすぐに捕まり既に刑期も終えている事件であり、カールは

一切取り合おうとしなかったのですが、その男、元市警警部が

そのまま自殺を遂げ、彼に膨大な事件の資料を残したことから、

カールはそれにのめり込むのです。カールの息子のイェスパは

今回はほとんど登場せず、ひたすら事件の捜査を続けるカール、

アサド、ローセと20年前の寄宿学校の生徒の姿が交互に映ります。

 

特捜部

 

キアステンという性格の悪そうな少女は、この映画の影の

ヒロインなんだけど、筋肉質なバストを幾度となく見せて

います。

で、肝心の事件の犯人はビャーネ・トゥーヤスンと言い、自白の後、

精神を病んでの犯行ということで、病院へ送られ既に社会復帰

しているらしい。彼を弁護したのは、金持ちしか相手にしない

ベント・クルムという弁護士だったことで、不信感が募ります。

さらに調査を進めると20年前寄宿学校で一緒につるんでいた仲間、

ディトリウ、ウルレクそしてキアステンの名前が浮上するわけです。

でも前者2人は社会的にものすごく成功している人物。彼らがいかに

残酷で、反社会的だったかを映像で見ると、こんな輩はいつの時代

でもいそうな気がしてしまう。

 

特捜部

 

20年前の彼らの行動と今の捜査及びそれに対抗するディトリウ

などの姿が映し出されていき、キアステンとの関係も徐々に

わかってきます。それらの行動がやや浅めにしか描かれていない

のは上映時間の問題かなあ。本当はもっともっと悪いことしていた

はずなのに。そしてもっと狡猾だったはずなのに。

さらにキアステンが執着した「愛」の対象が本と映画では全く

異なっていたのは驚きました。そう来たかという感じです。

 

 

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砂上の法廷

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

砂上の法廷

 

「砂上の法廷」

原題:The Whole Truth

監督:コートニー・ハント

2016年 アメリカ映画 94分 PG12

キャスト:キアヌ・リーブス

     レニー・ゼルウィガー

     ググ・バサ=ロー

     ガブリエル・バッソ

 

実の父親を刺殺した容疑者として逮捕された

息子マイクの弁護人となったラムゼイは、一切

口を開かないマイクに手を焼いていた。検察側

有利のまま進行する裁判の過程で、突然マイクが

証言台に立ち、衝撃的な話を始める...。

 

<お勧め星>☆☆☆半 よくできたサスペンスですが、

極上とまではいかないな。

 

「94分、あなたは騙され続ける。」ジャケットに謳って

あるので期待値を上げすぎたかもしれません。

ルイジアナ州の高名な弁護士ブーンが刺殺され、犯人と

して逮捕された息子マイクの弁護を引き受けたのが、

顧問弁護士のラムゼイです。キアヌ・リーブスが、この

映画ではアクションをシャットアウトし、極めて知性に

満ちた弁護士を演じようと頑張っているのがよくわかります。

 

砂上の法廷

 

でもやっぱりスタイリッシュなアクションの方が似合うわ。

マイクの母ロゼッタ役は、劣化が激しいレニー・ゼルウィガー。

 

砂上の法廷

 

あんなにキュートだったお顔がしわくちゃなんです。可愛い顔

は老けるとこうなってしまうのかしら。(まじセクハラ)

さて、凶器のナイフにはバッチリ、マイクの指紋がついているし、

到着した警官には

「もっと早く僕がやるべきだった」

と語ったことから、犯人として息子マイクが逮捕されるのです。

そして未成年でありながら、第一級謀殺罪で、成人同様の裁判を

受けることになります。マイクを無実にしてほしいと願うロゼッタ

と、そのために必死で弁護しようにも、一切口を開かないマイクの

せいで、ものすごく不利な状況で裁判は進んでいきます。

証人達が実際に知っていたことと、口にする証言がかなり異なって

いるのは、証言の間に入り込む映像でわかります。法廷で完ぺきに

真実を述べている人がどれだけいるのか、極めて不審に思えてしまう。

そして弁護側の補佐役としてジャネルという女性が加わり、少しだけ

勢いづいてきた時、突然マイクが証言をする、と言い始めるわけです。

これまでの証言から、ブーンは女好きで、ロゼッタに対し暴言、

暴行を働いていたと陪審員に印象づけてきたし、隠し玉も出して

しまったのに、さてどうしたものか。彼の口から飛び出したのは、

超ド級の内容で、あれなら、悟空のかめはめ波くらいの威力があると

思うけれど、この辺りで、ラムゼイの心の声で「第三者防衛」を

連発するので、なんとなくウラが読めてきてしまうのです。残念。

 

 

ここからはネタバレ

 

 

 

マイクはいったいいつ、ラムゼイの腕時計について気づいたんだろう。

それとマイクの言っていたことが嘘でありながら、犯人は実は本当に

マイクだったという方がひねりがあって面白かったのに。これでは

想定内の結果だわ。マイクが早く帰り過ぎたのが、計画が崩れた原因

なのね。

 

 

 

 

 

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顔のないスパイ

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

顔のないスパイ

 

「顔のないスパイ」

原題:The Double

監督:マイケル・ブラント

2011年 アメリカ映画 98分

キャスト:リチャード・ギア

     トファー・グレイス

     スティーブン・モイヤー

     オデット・ユーストマン

 

ロシアとの関係が疑われていた上院議員が殺害され、

その手口が旧ソ連時代の伝説の殺し屋「カシウス」と

極似していたことから、元CIAのポールに捜査が依頼

される。彼はFBIの新人エージェント、ベンと任務に

あたるが、2人の意見はことごとく対立し...。

 

<お勧め星>☆☆☆ 手に汗を握る雰囲気をあまり

感じない、人間ドラマ主体のスパイ映画です。

 

ずいぶん前に見ていてすっかり忘れていたけれど、

1977年映画「ジャッカル」はリチャード・ギアが

元IRAの囚人デクラン役で出演し、謎の殺し屋ジャッカル

をブルース・ウィルスが演じていました。その原案映画で

ある「ジャッカルの日」(1973)の方がずっと印象に

残っているということは、きっとそれほど面白くない映画

だったんだね。

で、この映画では、リチャード・ギアは元CIAのエージェント、

ポールを演じています。冒頭メキシコ、ソノーラの国境を

超える集団とそこで起きる銃撃戦の意味がわかるのは映画の

後半で、話はその6か月後、上院議員が殺害される事件へと

変わります。ワイヤーで喉を切られるという独特の殺害方法が

旧ソ連時代に活動していた殺し屋「カシウス」と同じものだった

ことから、かつてその仲間を追っていたポールが再び招聘される

のです。

 

顔のないスパイ

 

彼の相棒にはFBIの若手エージェント、ベン・ギアリーが抜擢され、

なぜ彼かというと、「カシウス」について修士論文を書いていた

ほどのカシウスオタクだから。もちろん他にもスキルがあるん

だろうけどね。

 

顔のないスパイ

 

時折1988年時代のポールが映り、彼の過去が少しずつ分かる

とともに、誰が「カシウス」なのか、序盤にわかってしまう。

だからスパイ映画の醍醐味というより、ポールとベンとの人間ドラマ

といった趣に変わって来ます。

 

 

ネタバレすると、「カシウス」=ポールであり、彼はソ連時代、

CIAに自分が「カシウス一味を捕まえる」と売り込んだものの、

実は二重スパイであり、最後は家族を同じスパイ仲間に惨殺された

らしいのです。ポールの殺害シーンは、まことに手際がいいけれど、

いかんせんアクションにはめっぽう弱い。走ると息が切れるし、

格闘も一方的に殴られることがしばしばです。でーもー、一旦

ワイヤーを出したら、「チャララーン」的に必殺技を繰り出す

ことができるのです。

「カシウス」について調べていくと、2人の動きが何者かにバレ、

関係者は殺されていく...。さすがのベンもおかしいと気づくわけ

ですよ。いや、カシウスオタクのベンだからこそわかったんだな。

ラスト付近には、実はベンも...という事実がわかってきて、こんな

簡単にスパイに入り込まれるアメリカの脆弱さを実感します。

それでも事実を知っていたベンが、ポールは「カシウス」こと

ボズロフスキーに撃たれながら、喉をワイヤーで切って、共倒れ

になったという苦しい説で押し通すという、男気を見せるのです。

それは持ってはいけない家族を持ち、その家族を殺されてしまった

ポールの二の舞にならないように、と終始ベンを守り続けたポール

への恩返しというわけかな。

ふむふむ、スリルはなかったな。

 

 

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