独裁者と小さな孫

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独裁者と小さな孫

 

「独裁者と小さな孫」

原題:The President

監督:モフセン・マフマルバフ

2014年 ジョージア=フランス=イギリス=ドイツ映画

119分 PG12

キャスト:ミシャ・ゴミアシュビリ

     ダチ・オルウェラシュビリ

     ラ・スキタシュビリ

 

暴政で民衆を苦しめ、自身は豪勢な暮らしを送っていた

大統領は、ある晩起きた軍事クーデターで失脚。先に国外

脱出をした家族を追うこともできず、彼と小さな孫は国内を

逃げ回る身の上になってしまうのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ コミカルな映像とシリアスなシーン

がうまく組み合わさって作られており、ラストのメッセージ

は強く心に残ります。

 

どこかの国でイルミネーションに飾られ、光り輝く街並みを映し、

ある独裁大統領が孫に語るのです。「この明かりを一瞬で消す

ことができる。それが権力だ」将来の後継者である孫はそれを

確認するべく、電話で「明かりをつけろ」「明かりを消せ」と

繰り返し指示していると、いつの間にか明かりはつかなくなり、

街のあちこちで発砲音や閃光が見られ、民衆暴動が起きたことを

知るのです。1日で収まると大統領は考え、家族を国外に脱出

させるものの、その時も民衆の熱烈な出迎えに手を振っていた

から、友人マリアのもとに戻りたいと言う孫と大統領は、無事に

宮殿に戻れるものと思っていたわけです。しかしあの熱狂的だった

民衆は、容赦なく彼らの車を襲ってきます。非武装の彼らを銃で

射殺していく大統領側の兵士の非情さは、彼がこれまで行ってきた

治世の象徴でしょうね。

 

独裁者と小さな孫

 

首都は陥落し、側近は全て離れ、彼ら2人はここから必死の逃亡を

開始するわけです。市井に出て初めて見たのは、民衆がいかに

貧しかったかということで、栄華を極め、ダンスや豪華な料理に

興じた自分たちとは雲泥の差の生活を送っており、ノート1冊すら

買えない少年もいます。なんかこれは、ポンポン、ミサイルを発射

しては、国力を誇示する超クールな髪型の太っちょ独裁者にも

通じるものがありますね。

この映画の孫息子は、用を足してもお尻すら自分で拭いたことが

ないのです。テロリストは即処刑を行い、その中に未成年がいよう

とお構いなしの大統領も、自分の家族には限りなく甘く、孫の質問

に1つずつ丁寧に答えていきます。唯一声を荒げたのは、孫が彼を

「陛下」と呼ぶことを戒めるときで、「ダチと呼べ!」と言った

途端、孫は大泣きをします。彼にはこの変化が理解できるはずも

なかったのです。

 

独裁者と小さな孫

 

床屋から衣服を奪い、あるときは羊飼い、ある時は旅芸人に扮し、

2人は国内を転々としますが、大統領にかけられた賞金の額はどんどん

上がっていき、彼を追う民衆や元兵士たちの醜い姿も映ります。

難民となった国民から、食料や金品を強奪する反政府軍兵士。また、

結婚式に向かう一行を襲い、花嫁をレイプし射殺する。地獄のような

光景が国内のあらゆる場所で起こっているのです。独裁者によって

処刑されたり拷問された民衆の数も多ければ、この暴動の後に起きた

内戦での死者は1000人以上にも上るという。独裁者を倒しても、

そこに出現するのは国民同士の戦闘なのだという「アラブの春」を

そのまま映画に取り入れています。終盤、大統領は元政治犯と行動を

共にするのですが、彼らは皆数年投獄されており、酷い拷問の跡も

残っています。この政治犯は大統領のせいで投獄されたのだし、

また政治犯の口から、大統領の息子夫妻(つまり孫の両親は)は、

彼らのテロによって、殺された事実を聞かされると、実は互いに

憎き相手であると、見ている側は知るのです。つまり暴力による

支配は暴力しか生まないということの典型例でもあります。5年収監され、

熱烈な恋愛をして結婚した妻を考え、拷問に耐えたものの、やっとの

思いで家のドアをノックすると、そこには、赤ん坊を抱えた妻がいる。

その絶望感は計り知れません。

監督自身が語っているように、人は学び続けること、勇気を持つこと、

希望を持ち、決して絶望しないことの重要さが今こそ問われるべき時期

ではないでしょうか。

政治犯の1人がラストに発する「負の連鎖を止めるんだ」という言葉は

かなり重いです。

 

 

 

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海賊じいちゃんの贈りもの

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海賊じいちゃんの贈りもの

「海賊じいちゃんの贈りもの」
原題:What We Did on Our Holiday
監督:アンディ・ハミルトン
ガイ・ジェンオン
2014年 イギリス映画 95分
キャスト:ロザムンド・パイク
デビッド・テナント
ビリー・コノリー
ベン・ミラー
エミリア・ジョーンズ

別居中のダグとアビー夫妻は、ダグの父親の誕生日
を祝うため、スコットランドの実家を訪れる。しかし
そこにも問題を抱える兄夫婦が住んでおり、主役の
祖父は、孫3人を連れて海岸へと向かうのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ スコットランドの景色と陽気な
音楽に乗って、素敵なストーリーが見られます。


まず、ロンドンに住むマクラウド家のメンバーが個性的
なのです。ダグとアビーは、ダグの浮気が原因で別居中。
2人そろうと些細なことで喧嘩が始まり、その事実や2人
が口にするウソを、長女ロッティがノートに書き留めて
います。


海賊じいちゃんの贈りもの

一方長男ミッキーは、バイキングの世界にどっぷり浸かって
いるし、次女ジェスは、頑固者かつ、1から説明しないと
気が済まない性格。序盤に映像だけでさらりと描かれただけ
でも、この一家の個性の強さと崩壊寸前である家族の姿が
理解できるのです。
そしてスコットランドに住むダグの父ゴーディの誕生日祝いの
ため、彼らはとりあえず仲良く現地へ出発します。もちろん
夫妻は喧嘩三昧。
スコットランドに入ると、緑に囲まれた一本道がどこまでも
続き、祖父ゴーディの友人ドーリンが営む牧場にはダチョウが
いるのです。少し車を走らせると、目の前には、光り輝く
大西洋の海面が広がっています。この景色はとても美しいです。


海賊じいちゃんの贈りもの

豪勢な誕生日パーティーを計画する兄ギャビンは上昇志向が強く、
妻マーガレットや息子ケネスは日々抑圧された生活を送っている
らしい。
ゴーディは、そんなわずらわしさから逃れるため、孫3人を連れて
海へと向かうのです。そこは戦死した兄とよく遊びに来た思い出の
場所。


海賊じいちゃんの贈りもの

砂に埋もれては死んだふりをしていたゴーディは、まさか本当に
息を引き取ってしまったから3人は大慌て。でも必死で連絡に
行ったロッティが見た光景は、相変わらず兄弟げんか、夫婦げんか
をしている大人たちなのです。彼らの中で一番大人だったのは
ロッティだったかもしれません。
直前に祖父が語った通り「バイキング式の葬式」を上げようと
3人で力を合わせます。
しかーし、この事実は「孫に燃やされた祖父」として大きな事件
になってしまうわけです。マスコミの質問攻めにあうマクラウド家
の人々は、彼らの秘密を全て暴露され、おまけに「正論」を語る
かのようなインタビュアーに責め立てられます。視聴者が思い
描いているような筋書きの事件や、希望する家族像を勝手に作る
のは万国共通ですね。ここをズバッと切り抜けると、彼らは
ゴーディの大好きだった例の海岸で、スコットランド民謡に
合わせて笑顔で踊りに興じるのです。これで家族の危機が救えた
とは思えないけれど、やはり家族って大事だなと実感する映画
でした。


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バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版

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バグダッド・カフェ

「バグダッド・カフェ ニュー・ディレクターズ・カット版」
原題:Bagdad Cafe
Out of rosenheim
監督:パーシー・アドロン
1987年 ドイツ映画 108分
キャスト:マリアンネ・ゼーゲブレヒト
ジャック・バランス
CCH・パウンター
クリスティーネ・カウフマン

ラスヴェガスに近いモーハヴェ砂漠でのバグダッド・カフェ
にジャスミンと名乗る太ったドイツ人女性がやって来る。
経営者の妻ブレンダは、連れもおらず、滞在日数もわからない
この女性を不審に思うが...。

<お勧め星>☆☆☆☆ すごくよかった。「calling you」
も名曲だと実感します。


主役のジャスミン役は、最近見たばかりの「バチカンで
逢いましょう」(2012)でマルガリータを演じた
マリアンネ・ゼーゲブレヒト。この人、ずっとこういう
体型だったのね。
この映画は1989年に公開され、その後1994年に
ノーカット版を再公開、今回は監督自らが色と構図を調整
し直し、再編集したニュー・バージョンだそうです。監督
は「いつまでも大切にされる映画になってほしい」との
思いを持ち、それを実践している作品なのです。


バグダッド・カフェ

確かにジャケットのような鮮やかな色彩や夕日の中での
ブーメランを飛ばすシーン、暗闇の中のカフェの青白い姿
など、こだわり感のあるものばかりです。
唐突にドイツ人夫婦の喧嘩のシーンから始まるこの映画は
2人の喧嘩の理由とか、夫婦仲とかなど細かいことは一切
わからないのです。そして砂漠に置き去りにされる1人の
太った女性の姿に変わります。この時、夫が車から降ろした
「ローゼンハイム」という地名のステッカーが貼ってある
黄色い魔法瓶は、女性は持ち運ばず、彼女がたどり着く砂漠
の中の「バグダッド・カフェ」の主人サルが持ち去ります。

まさかこの魔法瓶がずっと使われるとは思いもしません。
さて、仕事のできないサルと大喧嘩し、彼を追い出した妻
ブレンダの元に、太ったドイツ女性が現れるものだから、
ブレンダはものすごく不審に思うわけです。


バグダッド・カフェ

この時、涙をぬぐうブレンダと、汗をぬぐうジャスミンの姿は
とても対照的。とりあえず部屋を提供したものの、翌日部屋の
掃除に行くと、なぜか荷物は男物ばかり。実は、ジャスミンの
運んだのが、夫のスーツケースだったからなのですが、ブレンダ
は「絶対におかしい」と保安官まで呼ぶのです。ブレンダが
いつもカリカリしているのは、自分一人でほぼ店の仕事をしている
疲労と、ピアノばかり弾いている息子サロモ、遊びまくっている
娘フィルスなど、あれこれ尽きない悩みがあるからなのです。
サロモに赤ちゃんがいるんだけれど、嫁はいなかったな。序盤
は彼女が怒鳴るシーンの連続で、少々嫌気がさしますが、それは
中盤以降の話の展開へとつながっているのです。

手入れが行き届かないカフェを気にかけ、ジャスミンは思い切って
掃除を開始。ジャケットは、この掃除シーンをジャスミンが妄想
したもので、実際には余分な物を捨て、テーブルからガラス窓
までとことん磨き上げます。それを知ったブレンダは、当初怒り
まくるけれど、「オフィス」というものの存在を知り、少し
納得していくのです。


バグダッド・カフェ

ジャスミンはサロモのピアノを認め、静かに聞き入ります。また
掃除に入ったジャスミンの部屋で、変わった服に興味を抱いた
フィルスには、ジャスミンがそれを代わる代わる着せてあげる
のです。小さな心づかいが、人と人とのつながりや自分の価値
を見出すきっかけになると、さりげなく描いていきます。


バグダッド・カフェ

ものすごく胡散臭い絵描きのコックスが描くジャスミンの肖像画
は、枚数を重ねるごとに、彼女の衣装が減っていき、それは心
だけ親密になっていくのを物語るようです。カウボーイブーツ
ってなんで胡散臭く感じるのかしら。これは思い込みかな。
風の音、砂埃、夜の闇、昼間の明るい日差しなど、自然がふんだん
に盛り込まれつつ、ジャスミンが始めたマジックで、繁盛して
いくカフェの姿は、とにかく見ているだけで元気になっていき
ます。
常時滞在していた刺青師の女性が、このカフェを立ち去る時の
言葉とそれにかぶせるように全員で答える言葉もよかった。

楽しい映画でした。






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グレート デイズ!−夢に挑んだ父と子

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グレイトデイズ

「グレート デイズ!ー夢に挑んだ父と子」
原題:De toutes nos forces
監督:ニコラス・ダベルニエ
2013年 フランス映画 90分
キャスト:ジャック・ガンブラン
アレクサンドラ・ラミー
ファビアン・エロー

<お勧め星>☆☆☆☆ 素直に感動できます。見る
のを敬遠しがちなテーマですが、見て良かったと思える
内容でした。


主役の体が不自由なジュリアン役を演じたのが、実際に
脳神経に障がいがあり、自力で歩くことができない
ファビアン・エローで、彼はオーディションでこの役を
勝ち取ったそうです。


グレイトデイズ

90分と短めの映画なので、ポイントがトライアスロン
レースに父子で参加するまでの過程と、その競技の光景に
絞ってあります。それは分かりやすい反面、登場人物に
ついての説明が不十分になっているということも感じます。
例えば、父ポールが、なぜ体が不自由なジュリアンと深く
関わろうとしてこなかったのか、おそらくは自分がかつて
トライアスロンの最高峰「アイアンマン・レース」に参加した
ものの、リタイアしたことから、その夢を息子に託した
かったのに、待望の息子は歩くことができなかった。そこ
に起因しているとしても、やや動機づけが弱い。また、姉
ソフィがジュリアンの18歳の誕生日に
「ジュリアンは、物事について違う見方をすることを教えて
くれた」

と感謝の言葉を言うのですが、それについてのエピソードが
ほぼありません。さらにジュリアンを溺愛する母ソフィが
ジュリアンのことを「ボクちゃん」と呼び、いつまでも子供
扱いすることに彼は反抗心を持っている、とあらすじに書いて
あったけれど、そこもあまり気づかず。それ以上に過保護に
育てられたジュリアンが、かなり自己主張が強く、頑固な姿
がわがままに見えてしまうのが残念です。


グレイトデイズ

それらを除くと、ジュリアンが「アイアンマン・レース」へ
参加することを父に勧め、2人で一緒に練習をし、そしてニース
でのレースシーンにつながるくだりは、美しい景色と共に上手く
描かれています。


グレイトデイズ

無駄なお涙ちょうだいモードもなく、練習で転んで2人とも
擦り傷を負い、母クレールから、レースへの参加を止められると
今度は父ポールが、ジュリアンの味方になり
「自由にさせろ」
と言う。家族の間での心の動きの変化を感じ取れます。
実際のレースでは、スイムシーンは、上空からと水中から、バイク
シーンは、山間の絶景の中、そしてラストのランのシーンは既定の
16時間に近づく時計、脱落する参加者、見事にゴールし祝福を
受ける参加者などを、次々に映しつつ、ポールとジュリアンの苦闘
が描かれていきます。
「もう歩けない」
と泣き崩れる父に対し、自ら車いすを動かし始めるジュリアンの
姿には本当に感動します。
「わたしたちは走ったり泳いだりしたい。」
とジュリアンの夢を強く応援する同級生の言葉も胸に響きました。


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草原の実験

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草原の実験

「草原の実験」
原題:Ispytanie
監督:アレクサンドル・コット
2014年 ロシア映画 97分
キャスト:エレーナ・アン
ダニーラ・ラッソマーヒン
カリーム・パカチャコーフ
ナリンマン・ベクブラートフ=アレシェフ

草原の一軒家に住む父と娘は、羊の世話をしながら
のどかに暮らしている。父が仕事に出かけると馬乗り
の青年が彼女を送ってくれる。ある日水をもらいに
来た一人の青年が彼女を気に入り、写真に収める。
そんな平凡な日々に大きな変化が起こるのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ 静かな映画ですが、突然の
変化に本当に驚きます。


第27回東京国際映画祭で「WOWOW賞」と「最優秀
芸術貢献賞」を受賞した映画です。
セリフが一切ないと聞いていたので、どんな内容か
大変興味深く思っていました。ロシア映画って、字幕
がないと「ダー」以外は全然意味が分からないね。
冒頭から郷愁を感じさせる古い机が1つ映り、レースの
隙間から透き通った太陽光が入り込むシーンが見られます。
まるでファンタジー映画のようです。
そして映像はそれだけでなく、年代物のトラックを運転する
男とおそらくは彼の娘であろう美しい少女が現れるのです。
2人が暮らす草原の一軒家は、まるでおとぎ話に出てきそうな
作りになっていて、小物1つにもこだわりを感じます。


草原の実験

またはるか地平線まで何もない大自然の美しさにも目を
奪われるのです。
時折現れる馬乗りの青年は、ちょっと亀田興毅みたい。彼は
父が仕事に行くとき、車を運転していく少女が、車を降りる
2差路に颯爽と馬を走らせて現れ、彼女を家まで送り、ひしゃく
に水をもらいます。毎回少しだけ残った水をピシャっとかっこ
よく捨てる。その水がかかった石が、あっという間に渇く
ことで、この土地がいかに乾燥しているかがわかるのです。


草原の実験

ある時現れた白人の青年は、少女の写真を撮り、スライドにして
夜彼女に家の壁に映します。少女はそれがとても気に入った
らしく、ついでにこの青年に心を奪われるらしい。それは
この時から、父や馬乗りの青年に対する少女の視線や仕草が
わずかながら変わったことから伺えるのです。それはセリフが
ないからこそ神経を集中させてみているから気づくのかも
しれませんね。

父のトラックの荷台に乗り込んだ白人の青年が、ミラー越しに
少女に微笑みかけると少女は天使のように微笑みます。
ところが突然家を訪れる軍人らしき男たちは、なぜか父を
徹底的に調べ上げます。雷雨の中全裸で放置された父を介抱する
少女の表情はいつもと変わらず、これが日常のことだと気づか
されるのです。そしてなぜか体調が悪化していく父。
この物語は1947年にカザフスタンで実際の起きた出来事を
モチーフにして作られたそうですが、ラスト付近の突然の映像の
変化に必ずや驚かされるはずです。


草原の実験

青い空の下、風になびいて絡み合う白人の青年と少女の洗濯物
をバックにあやとりをする姿は、ものすごくよかった。
川→かっぽん→油揚げ...とはるか昔にやっていた遊びを思い出し
ました。


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顔のないヒトラーたち

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顔のないヒトラーたち

「顔のないヒトラーたち」
原題:Im Labyrinth des Schweigens
監督:ジュリオ・リッチャレッソ
2014年 ドイツ映画 122分
キャスト:アレクサンダー・フェーリング
フリーデリーケ・ベヒト
アンドレ・マンスキ
ヨハン・フォン・ビューロー

若き検事、ラドマンは、検事総長バウアーから、
アウシュヴィッツ収容所での殺人行為についての
調査を命じられる。新聞記者グニルカと共に調査を
進めていくと、そこには隠されたナチスの蛮行の
数々が浮かび上がってくるのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ 歴史を正しく伝えていくこと
の大切さと苦悩が同時に描かれ、様々な思いを抱きます。


第二次世界大戦の敗戦国ということで、どうしても日本
を思い浮かべてしまうのです。ドイツにはヒトラーという
象徴的な指導者が存在し、彼の指示で残虐行為が行われた
と言われているけれど、それを行った人々は、実はごく
普通の人間だったわけで、彼らは戦後の1950年代には
その記録を隠したり、消したりして中には公権力者にも
なっていました。さらに彼らによって、ナチスの犯罪は
隠され、小さなものに変えて伝えられていたため、この
主人公の検事ラドマンは、アウシュヴィッツ収容所は、
集団生活させられただけのもの、と信じていたのです。


顔のないヒトラーたち

そんな彼が検事総長バウアー、新聞記者グニルカと共に
アウシュヴィッツ裁判を開くまでの苦闘が描かれていきます。
オープニングは、小学校の教師に煙草の火を借りようとした
男性が、その教師の異形の指に気づき驚愕するシーンです。
今では白日の下に晒されているナチスの犯罪も、当時の西ドイツ
の人々は、知らされていなかったし、知らせようともしなかった
ため、冒頭の男と共に、新聞記者グニルカが、検察に犯罪者
の訴追を申し出ても「巣を汚す者」と批判され、追い払われます。
つまり、ドイツの戦争犯罪は、すでに終わったニュルンベルク裁判
で裁かれており、これ以上の罪を問うことは、「非国民」扱い
されるほどの行為で、それは愛すべきドイツをさらに貶めるもの
と考えられていたのです。


顔のないヒトラーたち

それを調査するように命じたのはユダヤ人の検事総長バウアー
で、なぜ若い検事ラドマンに指揮をとらせたのかは、彼の
生まれた年に関係してきます。つまり1930年生まれのラドマン
は絶対にナチス党員ではなかったからなのです。戦後多くの
ドイツ人が、ナチスであったことを隠し、レジスタンスであった
と語ったそうですが、あの大きなうねりの中で、どれほどの
人間がレジスタンスを突き通したことでしょう。


顔のないヒトラーたち

新聞記者グニルカの紹介で知り合ったマレーネは、あらら、
ラドマンが交通違反の罰金を厳しく決定した相手だわ。とほほ。
この2人の恋を絡め、アウシュヴィッツ収容所で辛うじて生き
残った人々の証言を聞き取り始めると、そこには、想像を絶する
ようなおぞましい行為の数々が語られ続けるのです。書記を
務める女性の表情や、証言者の苦痛に満ちた表情が全てを物語り
ます。

そしてその行為を行った人々の元を訪れ、彼らがごく普通の市民
にすぎないとわかると、戦争の怖さを思い知らされるのです。
1979年に時効は廃止され、ナチスの徹底廃絶を掲げたことが、
今日のドイツの信頼へとつながったことは、言うまでもありません。
しかし、この後に続いた裁判で裁かれたのは、小者ばかりであり、
アイヒマンはイスラエルのモサドに拘束され、イスラエルで
まるで見世物のように裁かれました。またラドマンが追っていた
人体実験を行った罪のメンゲル医師はブラジルで遊泳中に水死。
「ウソと沈黙は終わり」
この言葉通り、指示しただけ、またそれに従っただけでは
済まされない罪は存在し、それはやはり償うべきだと実感します。


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ONCE ダブリンの街角で

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once

「ONCE ダブリンの街角で」
原題:Once
監督:ジョン・カーニー
2007年 アイルランド映画 87分
キャスト:グレン・ハンサード
マルケタ・イルグロヴァ

ダブリンでストリートミュージシャンをしている男は、
花売りの女に声をかけられる。彼の実家の仕事が掃除機
修理だと知ると、彼女は翌日壊れた掃除機を引きずって
くる。強引な女に戸惑いながらも、彼女のピアノの腕前
を見て、男はセッションを思いつくのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ 耳障りのいいソフトな歌とさらり
としたストーリーが心地よいです。


製作費は130000ユーロ(150000米ドル)
だそうですが、評判通り素晴らしい映画になっています。
同監督の「はじまりのうた」(2013)も大好きですが、
この映画の粗削りなところは、逆に魅力があります。この
映画の進化形が「はじまりのうた」かな。
主役の男はアイルランドのミュージシャン、グレン・ハンサード
といい、女はチェコのシンガー、マルケタ・イルグロヴァ
というそうですが、全く知りません。


once

ダブリンの街角で歌う男は、昼間は皆が知っている歌を、
夜は自分が作った歌を歌うと言い、強引に接近してきた女は
「あなたの歌が聞きたい」と言います。ダブリンの街中を
男に修理を依頼するために、大きな掃除機をガラガラ引きずる
女の姿はコミカルであり、彼女の人生の悲しみなどは一切
感じさせません。
男には、ロンドンへ違う男と去っていた元恋人がいて、彼女
への未練を歌に書いているのです。PCで元恋人の映像を見て
歌を歌う男の姿は、もう悲しいの極み。
一方女には、チェコに夫がいて、夫婦仲が悪くなったため、
娘と母と共にアイルランドへ来ているらしい。男は母を亡くし、
女は父を亡くしている。こんな2人が歌を通じて恋仲になって
いくのかな、とありきたりな想像をしますが、そういうわけ
ではないのです。


once

女以外にも他のバンドメンバーを加え、男の歌を録音する
シーンまでは、銀行の融資係や街角のミュージシャンなどを
集める姿が歌と共に流れ、とても心地よいもの。さらに
スタジオ担当のエイモンも彼らの歌に聞きほれ、夜を徹しての
録音が続き、そしてエイモンの車で浜辺へ行くのです。
そこでフリスビーをしながら録音が無事に終了した喜びを表す
メンバーと、いちゃつく男と女。でも2人はそれ以上の関係
にはならないのです。
映画の中盤でバイクツーリングした際、男が女に教わった
チェコ語で「夫を愛しているのか?」と尋ねます。


once

女は答えをチェコ語で話し、字幕は出ません。実は彼女は
「わたしが愛しているのはあなたよ」と語っていると知った
のは映画を見終わって調べてからのこと。
男は夢のためにロンドンへ向かい、元恋人とのよりを戻す
ことを選択し、女はチェコからダンナを呼び寄せ、娘のために
もう一度やり直すことを決意したのです。そんな静かな話の
展開も、美しい歌声にうまくマッチしていました。



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エール!

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エール

「エール!」
原題:La famile Belier
監督:エリック・ラルティゴ
2014年 フランス映画 105分
キャスト:ルアンヌ・エメラ
カリン・ヴィアール
フランソワ・ダミアン
エリック・エルモスニーノ
ロクサーヌ・デュラン

フランスの田舎町の農場の娘ポーラは、聴覚
障がいを持つ両親と弟の4人暮らし。そんな
彼女が高校のコーラス部の先生から才能を
認められ、パリの音楽学校への入試を勧められる
が、家族になかなか打ち明けられないのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ 久しぶりの感動。でも
邦題の意味がわからないわ。


ヒロイン、ポーラを演じるルアンヌ・エメラは、歌手
としてデビューし、今や女優業もこなしている19歳。
ちょっとぽっちゃりしているけれど、とても美しい
歌声の持ち主です。


エール

ポーラの家で唯一耳が聞こえるのは彼女のみ。両親、弟は
聴覚障がいを持っているものの、それを気にすることなく
明るく農場経営をしているのです。とはいえ、電話の応対や
市場での販売の時には、ポーラが全て会話を担当します。
つまり彼女あってのベリエ家なわけです。前半はその家族の
ドタバタぶりを下ネタ満載で描いていき、母役の
カリン・ヴィアールが「パリ警視庁:未成年保護部隊」(2011)
に出演していたことなど全然気づきません。


エール

話は大きく分けると2つあり、メインは、コーラス担当の
トマソン先生に黄金の声と言われたポーラが、パリの音楽学校
への入学試験を受けるかどうか葛藤する姿であり、そこに
「耳が聞こえないのは個性だ」と村長に立候補すると決めた
父ロドルフの姿が同時に描かれていきます。


エール

映画の中でも秀逸なシーンは、学校の発表会でポーラが
ガブリエルとデュエットする姿で、始めだけ歌声を聞かせ、
途中から、ベリエ家の人々同様に一切音が聞こえなくなる
シーンです。周りの人々が感動し、涙を流すのを見て、娘が
うまく歌っていると感じ、立ち上がって拍手する姿で、急に
立ち上がる家族には何も聞こえないのです。しかし帰宅した
娘に、庭でもう一度歌を歌わせ、彼女の喉に手を当てる父は
その振動で、彼女の美しい歌声を確信します。ここは泣ける。

そして遂に音楽学校への入試に向かうのですが、ポーラは
手話を交えて家族に向かって歌うのです。自分の歌を一番
聞いてほしい相手は誰か、それをはっきり示すことは、ほとばしる
ような感情を全て聞き手に表現してくれます。もちろん涙。
エンドロールに入り込む写真は、ちょっとやり過ぎ感がある
けれど、とても素晴らしい映画でした。



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マレーナ

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マレーナ

「マレーナ」
原題:Malena
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
2000年 イタリア映画 92分
キャスト:モニカ・ベルッチ
ジュゼッペ・スルファーロ
ルチアーノ・フェデリコ
マティルデ・ピアナ

1940年、シチリア島に暮らすレナートは、美しい
マレーナの虜になってしまう。彼女には町中の男が
心を惹かれ、町中の女が嫉妬の炎を燃やしている。
そんな彼女の夫の戦死の戦死の知らせが届き、事態は
変わっていくのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ その美しさゆえに過酷な運命
をたどった女性へのひたむきな愛を描いています。


映画の始まりに、少年たちがアリに虫眼鏡を当て、日光
を集めて、ジリジリと焼き殺していくシーンが映ります。
それはまさしくこれからマレーナがたどる運命を予兆して
いるかのようです。
1940年、ムッソリーニ率いるファシスタ党が政権を握り、
イタリアはそのまま英仏に宣戦布告し、戦争に突入します。
レナートの父はこの戦争には反対だけれど、12歳のレナート
は、もっぱら自転車が欲しいということだけ。やっと買って
もらった自転車に乗り、友人の仲間に入ると、「マレーナ」
という美しい女性の存在を知らされるのです。


マレーナ

マレーナを演じるのは、イタリアの宝石モニカ・ベルッチ。
昨年ボンドレディをしたほど今でも美しく、豊満な体とどこか
手助けが必要な弱さを受ける表情のアンバランスさがとても
魅力的です。


マレーナ

マレーナが歩けば、町中の男たちが振り返り、見つめます。
そして町中の女たちが彼女に嫉妬し、悪口を言いふらすのです。
レナートも彼女の魅力にいちころ。映画の途中で、マレーナの
下着を盗み、それを頭からかぶって寝ているのを父に見つかる
シーンは大笑いでした。そう、レナートは彼女を遠くからずっと
見ていたのです。
マレーナの夫が戦死したという報を受けた時、町中の男は次の
恋人を噂し、彼女の心を惹こうとします。一方女たちは、彼女
への悪口、陰口をどんどん増長していくのです。そして教師である
マレーナの父へ彼女を中傷する手紙が届くと、父は教師を辞め、
さらにマレーナとも絶縁してしまう。それはすべてレナートの
のぞき見姿で描かれるのです。彼女は何も悪くなかった。ただ
彼女があまりに魅力的過ぎたために、次々に事件は起こり、さらに
戦況の悪化で食料を求めて、マレーナは娼婦に身を落とします。

そのシーンを想像したレナートは失神してしまう。それに対し
母親が悪魔祓いを依頼するのはこれまたおかしい。
そして戦争が終結した時、娼館から連れ出されたマレーナだけが
公衆の面前で女たちによって壮絶なリンチを受けるのです。


マレーナ

それはこれまで彼女に抱いてきた町中の女の嫉妬が爆発した瞬間
だったのでしょうか。彼女の咆哮は、この運命が自分が望んだもの
ではなかったと訴えていたのかもしれません。そして彼女は町を
去るのです。レナートはいつもの望遠鏡でその姿を見送ることしか
できません。いつでもレナートはただ見ているしかできなかった
のです。

ところが戦死したはずのマレーナの夫が片腕のない姿で帰還します。
町の誰もがマレーナについて語りません。語れるはずもないのです。
レナートは遂に行動を起こします。マレーナについて真実を知って
いるのは自分だけで、彼女はずっと夫を愛していたと知らせるの
です。これはレナートが少年から少し大人になった瞬間かもしれ
ませんね。ああ、そういえばその前に父に連れられて娼館に行って
大人になったんだ。何をしてあげることが彼女のためになるのか
知り、行動を起こす。町中の偉い男たちは誰もそれができなかった。
1年後、マレーナは夫と町に戻ってくるのです。相変わらずの美貌に
男たちも女たちも見つめます。

「少ししわが増えたわね」
「少し太ったわね」
でも市場でマレーナに女が声をかけます
「こんにちは、マレーナ」
それにおどおどと答えるマレーナ。
女たちも罪悪感を持っていたのだと知ります。そして日常の市場の
姿に変わります。レナートがマレーナを忘れられないのと同様に
町の人々も彼女のことを決して忘れないことでしょう。
「お幸せに、マレーナ」
最後にレナートが初めて声をかけたのは、彼が心底思っていた言葉
だと思います。
美しいシチリア島の景色も素晴らしく、音楽も美しいです。


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ディーパンの闘い

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JUGEMテーマ:洋画

ディーパン

「ディーパンの闘い」
原題:Dheepan
監督:ジャック・オーディアール
2015年 フランス映画 115分
キャスト:アントニーターサン・ジェマターサン
     カレアスワリ・スリニバサン
     カラウタニ・ビサシタビ
     バンサン・ロティエ

内戦終結後のスリランカから、ディーパンは移住許可
を取りやすくするため、1人の女性と少女を家族として
申請し、フランスへ出国する。彼らは平穏な暮らしを
求めるのだったが。

<お勧め星>☆☆☆☆ 偽装家族内の愛情と逃れられない
暴力がうまく組み合わさって描かれています。


スリランカについて知識がなく、主に仏教徒が占める
シンハラ人を優遇する政策に反発した、主にヒンドゥー教徒
が占める少数派のタミール人が、分離独立を求めて1983年
から2009年まで内戦が行われていたことを知ったのは、
映画を見終わってからのこと。スリランカ→セイロン→紅茶
ぐらいの知識しかないことを大きく反省しています。
主役のディーハンは、反政府ゲリラ「タミル・イーラム解放
の虎」の一員だったのです。この役を演じたアントニーターサン
も実際に16歳から19歳までこのゲリラ戦士として活動し、
タイからフランスに亡命して執筆活動を行っているという。彼が
終盤に見せる暴力シーンはまさにリアルな姿なのです。


ディーパン

オープニングから遺体を燃やすディーパンらが映り、その後
難民キャンプのシーンに変わります。そこでやや小太りの女性
が親のいない少女を探し、ディーパンと即席家族を作るわけです。
難民から移住申請するには、家族の方が許可が下りやすいという
ことで、このようになったわけですが、この辺りはスムーズに
国外脱出を終え、無事パリ郊外の団地に移り住みます。監督自身、
フランスでのテロ事件が起こった後であれば、この映画は制作
しなかったと言っているように、あの事件は全世界の移民問題に
大きな影を落としたものでした。

そしてディーパン、ヤリニ、イラヤルは、親子3人という設定で
団地の1室で生活を開始するのです。しかしその団地は極めて
治安が悪く、麻薬の密売の拠点となっているらしい。夜な夜な
大騒ぎをする向かいの棟の若者の姿を、カーテン越しにこっそり
のぞき見するディーパンは、何が行われているのかわかって
いなかったと思う。なぜなら彼はフランス語が全くわからないから。
それはヤリニも同じであり、かろうじてイラヤルが片言のフランス語
を話すので、彼女が通訳なわけです。映画の中盤、次第に言葉の
わかってきたディーパンが
「彼らの話は理解できるが少しもおもしろくない」
と言うとヤリニが

「それはあなたにユーモアのセンスがないからで、タミール人と
してもおもしろくない」
と言われるあたりはクスリとします。
団地の管理人の仕事を得たディーパンは、勤勉だし、「ボンジュール」
と皆に挨拶することで次第にコミュニティに溶け込んでいきます。
学校で仲間外れに遭っていたイラヤルも、語学の上達から普通クラスに
移れるほどに知識を身に着け、さらに家政婦の職を得たヤリニもそこ
での仕事を見事にこなしていくのです。3人がそれぞれの思いをぶつけ、
次第に偽家族間に絆ができてきたなと思う頃、団地では発砲事件が
起こります。


ディーパン

実はヤリニが働く家の甥は、麻薬組織のボスだったわけで、内戦では
ない抗争が目の前で繰り広げられるのです。
一方ディーパンの前には、元上官が現れ、「武器を送る資金を作れ」
と言う。終わったはずの内戦の記憶=暴力、殺戮を彼に思い出させます。
しかしこの戦争で妻子を失ったディーパンは、その写真を手作りで封印
し、二度と戦争に戻らない決意を固めるのです。あの写真の扉を閉める
シーンはそういう意味だったんですね。
しかしただ「平穏な生活」を求めた彼らにふりかかる暴力。終盤の
スリリングな展開は、銃さばきや火炎瓶の点火まで、実際の兵士だった
アントニーターサンだけあって、迫力のあるものになっています。
実は見終わった時の感想が、やや喉に小骨が刺さったようなものだった
ので帰宅してもう一度考え直してみると、ラスト付近のカットやセリフ
から、目の前に映し出されたものとは異なるエンディングだったかも?
と考えています。DVDレンタルになったらもう一度見直したい映画です。


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